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Jumping Flash!(ジャンピングフラッシュ!)2 アロハ男爵だんしゃく大弱おおよわりのまき
Jumping Flash!(ジャンピングフラッシュ!)2 アロハ男爵だんしゃく恩知おんしらずのまき

Jumping Flash! (ヨーロッパ版)



プラットフォームプレイステーション
開発シュガーアンドロケッツ
発売ソニーコンピューターエンターテイメント
発売年月日1996年 4月
ジャンル3Dアクション
プレイ人数1人
セーブデータ1つ1ブロック、3ファイルまで (2、ヨーロッパ版ともに)


システム シナリオ グラフィック サウンド ゲームバランス その他
爽快感満点 ドタバタアクション ステージ豊富 臨場感バツグン 操作の応用度高し 前作のヨーロッパ版を同梱





・ゲーム概要

 プレイステーション黎明期に発売され「3Dアクション」の可能性を見せた前作「ジャンピングフラッシュ!」の続編。
 ステージの目的がジェットポッドの回収から前作で妙な人気を博したちょいキャラ「ムームー星人」を救出していくものとなっており、より親しみやすい内容となっている。

 また、おまけディスクとして前作のヨーロッパ版(音声やゲーム中の表記が英語)が同梱されており、前作を持っていない人にも安心の設計である・・・のか?


・前作、ヨーロッパ版

 先ずは本作に同梱された「ヨーロッパ版」を手にとって前作の内容について見てみよう。
 前作のストーリーは、

 静かに眠る星々の、そこにうごめく黒い影、泣く子も黙るマッドな男、
  悪の科学者アロハ男爵。
 巨大ロボット「クラゲラー」、平和な星を切り取って、作るはアロハの大別荘。
  これが恐怖の悪巧み!

 地元の人の苦情を聞けば、処理が迅速宇宙市役所。
  それ行けみんなの公共機関、
   頼むぞロビット、ジャンプでゴー!

 (※原語版OPより抜粋)

 ・・・と、大体こんなところであった。
 原語版では落語調だったが、英語版ではこのニュアンスが伝わらないのが残念である。

 で、ゲームの内容だが、
 3Dで作られたステージを「3段ジャンプ」で縦横無尽に飛びまわり、「E」、「X」、「I」、「T」のジェットポッドを回収してゴール地点であるジャンプ台に飛び乗る、という単純明快なもの。
 主人公「ロビット」の操縦は主観視点となっており、まるで自分が飛びまわっているかのような臨場感・爽快感が魅力的だった。
 ゲームの進行は全6ワールド、各2ステージ+ボス制。

 内容をもう少し詳しく見てみると、
 敵キャラクターへの攻撃方法は両手(?)から繰り出される射撃攻撃「ショット」、かんしゃく玉などの切り札「特殊武器」、そしてジャンプからの「踏みつけ」の3つ。
 ジャンプからの「踏みつけ」は落下するときの高度が高いほどダメージが大きく、また敵を踏みつけた状態から再度ジャンプして他の敵に飛び移る「連続踏み付け」というテクニックもあるなど、いかに3段ジャンプを活用して高度や距離を得るかが攻略のキモとなった。

 ステージは、
 最初のステージながら立体的な構造で自由な攻略が楽しめる1-1、
 ショット中心で攻略する迷宮風ステージの2-2、
 遊園地風のギミックが楽しいワールド3、
 宇宙ステーションの細い足場を駆使して攻略する6-1、
 などが印象的。

 ・・・と、おおまかにはこんな内容であった。
 つい過去形にしてしまったが、本作付属の「ヨーロッパ版」でもこれらの内容は変わらない。
 さらに、ヨーロッパ版では前作の内容に加えてアイテムの配置などがマイナーチェンジされた「Extra」ステージが収録されているという水増し ボリュームたっぷりの内容となっているのである。
 おまけとしては破格の内容であるし、英語に抵抗がなく前作に興味があるのならば本作の前にプレイしてみても・・・
 ・・・と言いたい所なのだが、純粋に本作を楽しみたいのであれば本作を先にプレイしたほうが良い。理由は、主にその完成度にある。


・アロハ男爵大弱り

 そして本作、「ジャンピングフラッシュ!2」である。
 本作のストーリーは、

 宇宙の隅の小さな星に、ついた名前がムームー星。
  悪の科学者アロハ男爵、悪の手先のムームー星人。泣く子も黙るマッドな奴ら、ここが噂の秘密基地!

 次なる悪事を企むところへ、突然襲う大災難!
  悪の本拠地に迫り来る、不気味な影の正体は、宇宙をさまようヘンな奴、巨大生物カピタン・スズーキ!

 恐怖の惑星コレクター、星の表面むしり取り、あっという間のビン詰めで、ムームー星は標本に。
  哀れなるかなアロハ男爵、ついのすみかを追い出され、頼りの部下もビンの中、悪の科学者大弱り。

 昨日の敵は今日の友、宇宙市役所動き出す。
  税金払えばみな市民、アロハのために残業だ!
   ムームー星人救い出せ、頼むぞロビット、ジャンプでゴー!

 (OPより抜粋)

 ・・・と、大体そんな感じである
 落語調で語られるのはデジャヴを感じるような因果応報のストーリー。

 で、本作のゲーム内容を見てみると、
 3Dで作られたステージを「3段ジャンプ」で縦横無尽に飛びまわり、「E」、「X」、「I」、「T」の看板を持つムームー星人を回収してゴール地点であるジャンプ台に飛び乗る、という単純明快なもの。
 主人公「ロビット」の操縦は主観視点となっており、まるで自分が飛びまわっているかのような臨場感・爽快感が魅力的である。
 ゲームの進行は全6ワールド、各2ステージ+ボス制。

 内容をもう少し詳しく見てみると、
 敵キャラクターへの攻撃方法は両手(?)から繰り出される射撃攻撃「ショット」、かんしゃく玉などの切り札「特殊武器」、そしてジャンプからの「踏みつけ」の3つ。
 ジャンプからの「踏みつけ」は落下するときの高度が高いほどダメージが大きく、また敵を踏みつけた状態から再度ジャンプして他の敵に飛び移る「連続踏み付け」に成功するとボーナス点が入るなど、いかに3段ジャンプを活用して高度や距離を得るかが攻略のキモとなる。

 ステージは、
 最初のステージながら立体的な構造で自由な攻略が楽しめる1-1、
 ショット中心で攻略する迷宮風ステージの2-2、
 遊園地風のギミックが楽しいワールド5、
 宇宙ステーションの細い足場を駆使して攻略する6-1、
 などが印象的。

 ・・・と、おおまかにはこんな内容である。
 うん、まぁ、言いたいことは分かる。だが本作はクリアした後も「続き」が存在するため、まだ早合点してはいけない。
 本作をクリアした後には、アロハ男爵がカピタン・スズーキを捕獲して悪巧みを行なう「アロハ男爵恩知らず」が始まるのだ。


・アロハ男爵恩知らず

 スタート位置やアイテムの配置などがマイナーチェンジされた「Extra」ステージである。



・アロハ男爵ファンキー大作戦

 一応まじめに前作と比較してみると、ステージのデザインやBGMが新調されているほか、おおまかに以下のような変更がある。

 ・「EXIT」表記の変更
  前作の「ジェットポッド」は「E」、「X」、「I」、「T」が同じ色だったため見分けがつきにくかったが、今作ではムームー星人の持つ看板が色分けされており瞬間的に判別できるようになった。

 ・「ジャンピングゲージ」の表示
  前作は3段ジャンプのタイミングを体で覚えるしかなかったが、本作ではジャンプの状態を表示する「ジャンピングゲージ」が追加され、より正確・確実なジャンプが出来るようになった。

 ・AIロボットの変更
  プレイヤーを応援してくれるAIロボットを数パターンの中から選べるようになった。が、やはり応援以上の事はしてくれない。

 ・連続踏み付けボーナスの登場
  連続踏み付けに成功したときボーナスメッセージと得点が発生するようになった。

 ・「勲章」の登場
  ゲーム内で特定の条件を満たしたときに獲得できる「勲章」が登場した。

 などなど。
 またステージのギミックも豊富になっており、前作と比較するとさまざまな点がより遊びやすく、より面白くなっている。
 ・・・が、いかんせんやっていることが前作とあまりにも似通り過ぎており、前作の焼き直しという印象があるのはぬぐえそうにない。


・まとめ

 3Dアクションの傑作、「ジャンピングフラッシュ!」の続編として登場したが、完成度の高すぎる内容を超えることが出来ず、マイナーチェンジ的内容にとどまってしまった本作。
 さっきも述べたとおり「ゲーム単品としてみれば」前作より遊びやすく、また面白いのだが、「続編としてみれば」前作の驚きや感動がなく、同じゲームを何度もプレイしているような感覚を味わうことになってしまう一品。
 前作にボリューム不足を感じた人や前作未プレイの人であれば問題なく傑作としてオススメできるが、単に続きを遊びたい人にとっては少々食傷気味に感じられるかもしれない。

 ゲームの続編というのは、
 前作から変わりすぎていてはダメ。
 前作から変わらなすぎていてもダメ。

 かくも難しいものである。


・ワンポイント攻略

 ・勲章は全部で12種類。
・なにはともあれ参加賞
どれでもいいのでステージをプレイ
撃たずに解決節約賞
ショットを撃たずにステージをクリア
ダメージなしで優秀賞
ノーダメージでステージをクリア
順番守ってEXIT賞
ムームー星人を「EXIT」の順に助けてステージをクリア
特殊兵器のお揃い賞
同じ特殊武器を3つ揃えた状態でステージをクリア
コイン集めて貯蓄賞
敵が落としたコインを全て回収してステージをクリア
お見事連続踏みつけ賞
5体以上の連続踏み付けに成功してステージをクリアする
花火捨てずに有効利用賞
特殊武器を捨てる(3個持っている状態で新しい武器を入手する)ことのないよう消費しながら、10個以上入手してステージをクリアする
全キャラ倒して撃墜賞
全種類の敵キャラクターを撃破する(通算)
全ボーナスで輪くぐり賞
全ワールドのボーナスステージをプレイする(通算)
まずはめでたい大弱り賞
「アロハ男爵大弱りの巻」をクリア
全部クリアの恩知らず賞
「アロハ男爵恩知らずの巻」をクリア

 ・AIロボは全部で4種類。
・クマゴロー2
最初から所持
リスキチ
「アロハ男爵大弱りの巻」をクリア
ステハニー
勲章を全て入手
タスケ
メモリーカードに「1」のクリアデータがある、かつ、「アロハ男爵恩知らずの巻」をクリア





・関連作品

・ジオグラフシールX68000という初期のPC(ワークステーション)用に発売されたゲームで、本シリーズのひな型。
ジャンピングフラッシュ!前作。本作にほぼ同じ内容のヨーロッパ版が同梱。
・ポケットムームー「ポケットステーション」のミニゲーム集。本シリーズのキャラクターたちが出演。
・IQ FINALポケットムームーと連動、本シリーズのキャラクターが出演する。
ロビット・モン・ジャ本シリーズの最終作。だが・・・。


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