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OPPOさん備忘録


・前置き

 OPPOである。
 手元にあるのは正確には「OPPO Reno3 A」、中国「OPPO」社が2019年に発表した日本向けスマートフォン「Reno」シリーズの中堅モデルだ。
 同シリーズはカメラ性能やディスプレイサイズ等を売りとして「ユーザーのクリエイティビリティを生み出す」というキャッチで世に出たらしいのだが、そもそもスマホを「出先で連絡と調べ物ができればいい」くらいにしか思っていなかった自分にとっては縁のない代物であった。
 (基本スマホゲーをやるときはBlue Stacksでガッツリやるし、カメラ性能も記録手段以上には考えていなかったし)

 ところがまあ縁というのもあるもので、スマホの機種変に迫られたときに目に入ったのがコレだったのだ。
 6.44インチ、FHD+(2400*1080)の大画面有機ELディスプレイ!
 4025mAhの大容量バッテリー!
 防水・防塵機能対応!
 おサイフケータイ機能対応!
 ディスプレイ指紋認証機能搭載!
 エトセトラエトセトラ・・・でメーカー小売価格が4万円を切るという価格と対応キャリアの料金プランが目を引いたわけである。

 が。

 iPhoneが60%に迫る圧倒的なシェアを誇るガラパゴス日本、いざ使い出してみると主流機種との仕様の違いやサポートの乏しさに頭を抱える事態がちょくちょく発生した。
 このページではノロケ話を続けるでもなく、この「OPPO Reno3 A」を使ううえで発生したトラブルとその解決の顛末をつれづれに書き並べてゆくこととしたい。
 2021年11月時点で早くも国内キャリアが次々と取り扱いを終えている機種ではあるが、今後SIMロックの原則禁止が予定されていることもあり当機種を手に取る可能性はまだまだあるだろう。
 ないしは後継機種を検討するという方も含めて、以下がわずかでも参考となれば幸いだ。





・トラブル1:画面がでかい

 OPPOさんの本体サイズは縦160.9mm、横74.1mm、厚さ8.20mm。
 かつ画面占有率が89.9%を占め、対角線の長さで表して6.44インチの大画面ということになる。
 このサイズにしてディスプレイは有機EL!
 バックライトの光を部分的に透過させて発色させる液晶ディスプレイと異なりバックライトそのものを明滅させて発色させる構造から「黒」の発色がすこぶる美しく、インクで描かれたコミックや彩色イラストなどが印刷物と違わぬ存在感を持つほか、暗闇でホラー映画を見ると画面と闇の境界がなく非常に高い没入感を得ることができ・・・。

 ・・・という話は置いておいて、これを以前使っていたスマホのクセで胸ポケットにしまおうとしたとき。


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 ヽ| | -│<ハーイ
  ┷┷┷

(イメージAA)

 ポケットからこんにちはしていたのである
 例えばワイシャツの標準的な胸ポケットはシャツのサイズを問わず縦13・14cm、横11・12cm、くらいらしく、横はともかく縦が2〜3cmもはみ出す格好となったのだ。
 こうなるとレンズがガッツリはみ出す形となってなんとも居心地悪く、また重心の問題でちょっとした拍子に落っことしそうになる、という問題となった。
 この点iPhone12miniは高さ131.5mmというから、携帯性においてはそのくらいのサイズが適度というところなのだろうか。

 さてOPPOさんのサイズはスーツを着ていれば内ポケットに入れるという手があるが、でなければはベルトに通すタイプのスマホホルスターを検討するという手もあるかもしれない。
 もちろん、スマホホルスターもサイズを間違えればフタが閉じないというさらなる悲劇が待っているので要注意だ。


・トラブル2:続・画面がでかい

 もちろん、VRゴーグルも慎重に選ぶ必要がある。
 対応サイズを間違えてしまえばフタが閉じず、バンドか何かで余計に固定するという格好悪い事態になりかねない。

 それでもまあ何とかして動画をセットして画面をのぞき込んだ時、そこには衝撃の光景が!
 ・・・まあ引くような話でもなく、ピントが合わないのだ。
 しばらく混乱して複数のビューアーを試したりほかの動画を探したりもしてみたが効果はなく、スマホが悪いという考えを必死に否定しつつゴーグルが悪かったのだという納得をしかけたが・・・。

 とあるビューアを使用したとき、「動画の設定メニューを表示させているときだけピントが合う」という現象を確認してピンときた。
 そう、ちょっと縦長の画面サイズに合わせてアプリの表示がズレていたのだ。
 この件は「設定」の本体情報から「ビルド番号」を7回タップして有効化する(裏技そのものだ)開発者オプション(「その他の設定」内)の中のずっと下の方、「サイズが小さいアプリのフリーフォームを有効にする」にチェックを入れることで解決することができ、ほっと胸をなでおろした。

 ・・・ただ、いろいろ試したVRビューアーのほとんどが「イヤホンジャックが右側に来る」表示を基本としていて、左側に短いコードの出た手元のゴーグルは結局型落ち品だったのだろうかなどとしこりが残ったのだが。
 (ちなみに、最終的に使うことにしたのは「MOON VR Player」と「HOME Theater VR」の併用、それからSteam用の「iVRy」である)
 (MOON VR Playerはサポートを終了しているのかフェイスブックのページなどが削除されており、airplayはGithubの該当ページから落とす必要あり。airplay初回起動時はプライベート・パブリックネットワークとも許可しておこう。)

 ついでにOPPOはイヤホンジャックの採用を続けており、これによって有線イヤホンをアンテナ代わりにする「FMラジオ」機能にも対応している。
 基本的には必要ないと思うが、これについて知ったときは目からウロコであった。


・トラブル3:チャイナリスク

 去る2021年11月11日、米バイデン大統領がファーウェイほかの中国企業産のスマートフォンを「情報漏洩の可能性がある安全保障上の危機」として新たに米国での機器ライセンスを取得できないようにするいわゆる「排除法」に署名した。
 またこれとは別に「クリーンネットワーク」という締め出しも行っており、ファーウェイ製のスマホではPlayストアやandroidOSなどグーグル製品の一切が利用できなくなっているという。
 日本もこれに微妙な同調を行ってきており、特定の企業を名指しで規制するようなことはしていないものの「安全保障上のリスクを低減させる運用を申し合わせた」として政府が利用する機器からファーウェイ製品を除外したようなしていないようなさし障りのないコメントを残して中国大使館から明確な批判を受けている。
 するとなると、同じく中国企業のOPPOも何か影響を受けるのだろうか?

 くだんの排除法で名指しされたのはファーウェイ、ZTE、ハイテラ、ハイクビジョン、ダーファ、の5社。
 要するにお咎めなしであり、これはとりあえず杞憂ということでよさそうだ。
 ただしところ変わってベルギーでは何の事例もないとされながらもOPPOが名指しで「懸念」を指摘されたという話もあり、中国企業であるというだけで風評被害的な向かい風にさらされることはあるのかもしれない。

 ちなみにOPPO製品は「colorOS」という独自のOSを利用しているが、これはandroidOSをより使いやすく調整したというものらしく基本的にandroid系のスマホである。
 VRゴーグルの件でPlayストアからあれこれアプリを試したがアプリ自体が動作しないという例は一つもなかったし、googleのサポートを不安視する必要もないだろう。


・トラブル4:転送できないファイルがある

 当環境は基本的にPCユーザーのため、PCで画像や音楽などをダウンロードして必要に応じてスマホに転送するという利用を行っている。
 (ちなみにスマホのファイル管理アプリは「ファイルマネージャー+」だ)
 のだが、先日とあるフォルダの転送中にエラーが発生、特にエラーメッセージが出ることもなくエラー音だけが出てファイルのコピーが中断されるということがあった。
 はじめはファイルの破損を疑ったものの、別のHDDにあったバックアップでも同様の現象が起きたためこの問題は少々面倒な検証を必要とすることとなった。
 個別のファイルのいずれかに問題があるとみて、とりあえずフォルダ内のファイルのいくつかを小分けにして転送できるかどうかを試していったわけだ。

 しばらくして、今回引っかかったのは「ファイル名が長すぎるファイル」であった。
 具体的に試した限りは拡張子込みで半角191文字を超えるとエラーが起きるようで、これ以上かつwindowsでの上限となる255文字(環境によっては244文字とも)未満のファイルにこのエラーが起きたという格好となる。

 この件の対処には頭を抱えたものの、結局力技として
 1.コマンドプロンプトを開く
 2.コマンドプロンプトで『dir /b [パス込みのフォルダ名(ドラッグ&ドロップでOK)]』を実行してファイル名の一覧を表示する
 3.Ctrl+A〜Ctrl+Cでエクセルにコピペ
 4.コピペした隣のセルに「=IF(LEN([コピペしたセル])>191,"アウト","セーフ")」と書いて文字数が191を超える場合「アウト」と表示させるようにする(べつに"セーフ"は空白でもいいのだが)
 4+.関数を書いたセルの端を持って下までずらっとコピペする
 5.Ctrl+Fで「値」から「アウト」を検索して該当したファイルを探し、一旦リネームして転送する

 でなんとかすることにした。
 たいがいに面倒くさいが―・・・ふつーそもそもそんな長いファイル名付けなくない?
 (なお、備考としてそのファイルが置かれたフォルダ名を含める「パス」の長さについてはあまり気にしなくて良いらしい。)


・トラブル5:サポート打ち切り?

 後継機種の「OPPO reno7A」は「長く使えるスマホ」をキャッチコピーに「抗老化機能」を採用し、長期間最新のシステムに対応した状態を維持できる、というアピールを行った。
 この機能はまた「reno5A」にも搭載されることとなり、かつてのどマイナーからなんともユーザーにとって選びやすい企業になったものだと感心した次第だ。

 ・・・が、「reno3A」はandroid11から更新される気配がなくこの話題には置いてけぼり。
 いくつかのアプリではandroid12の仕様とかみ合わずうまく動かないところがあり、まさにこーゆーのを無くそうとした流れなのだろうなと歯がゆく思うものだ。
 今後「reno3A」では不便が増えてゆくだろうし、「reno5A」が中古でもリーズナブル・高機能・長寿命という名機種となったわけで乗り換えるのが正解だとも思うのだが、まあその「限界」を見るまで使い続けてみようという酔狂な心持ちである。


・オプション1:いろんな壁紙を使いたい

 OPPOには「ロック画面マガジン」というアプリがあり、ロック画面においてアプリからランダムに提供される様々な壁紙を楽しむことができる。
 ・・・のだが、どうかと言えば自分で用意した趣味全開の壁紙をランダムに表示したい気持ちもある。

 そこで使うこととしたのが「MacroDroid」、スマホに様々な「マクロ」を設定するアプリだ。
 細かい使い方は省くが、例えば
 トリガー:ロック画面の解除
 アクション1:変数を設定(整数、ランダムな数値)
 アクション2:ロック画面の壁紙を設定
 アクション2の条件:変数の数値が〇と等しい
 アクション3〜:アクション2のコピペ、欲しいだけ行って壁紙と数値の設定を変えてゆく

 とすればロック画面を解除したとき、次回分に毎回ランダムな壁紙が設定されるというふうに設定できる。
 (ホーム画面ならトリガーを「画面をOFF時」あたりにするとよいだろう)

 このアプリはほかにも様々な可能性を秘めており、例えば「特定のアプリの起動/終了に合わせて音量を設定する」とか「バッテリーの減少時に特定の音声ファイルを再生する」とか「ガジェットボタンで画面の向きや明るさを操作する」とかといった設定もできる。
 無料版ではマクロ数の制限や広告の表示がうっとおしいので基本シェアウェアだとは思うが、まずは試してみて損はない。


・オプション2:特定のフォルダを開きたい

 MacroDroidを使っていてふと不便を感じたこととして、「複数の画像を同時に開けない」があった。
 順を追って話すと、「通知バーボタンを押したときに」・(「バイブで確認しながら」・)「音声入力を行って」・「音声に応じて分岐し」・「特定のファイルを開く」というランチャーマクロを思いつきそこそこ上手く動いてくれたのだが、「特定のファイルを開く」はその1ファイルを独立して呼び出すような形でマンガのタイトルだけ〜とか過去のいちトピックだけ〜とか、そんな使い方しかできなかったのだ。
 写真に関してはなぜか「直近の写真を開く」機能が望みの挙動をサポートしていたものの、フォルダが選べずカメラの写真とスクリーンショットがごっちゃになるようなかゆいところに手が届かない仕様であった。

 すわアプリの機能の限界として他のアプリを試すことにしたのだが、ファイルマネージャー+とMacroDroidがほぼほぼベストチョイスで結構難儀したものだ。
 それでも何とか見つけてきたのは「Shortcut Maker)」。
 様々なアプリやファイル、そしてフォルダにアクセスするショートカットを作ることができ、さらにそのショートカットをほかのアプリから呼び出すことができるという代物だ。
 つまり、「MacroDroid」で「ショートカットを起動」のアクションを実行し・「Shortcut Maker」でフォルダへのショートカットを指定し・「ファイルマネージャー+」で開く・・・というたいがいにめんどくさい手順を踏んでなんとか近い形にこぎつけたというわけだ。
 ちなみに音声入力に関してはgoogleが提供しているので不便はないが、多少の表記ゆれに警戒してワイルドカードの「*」を前後に付けておくなどするといいかもしれない。
 それと音声認識に失敗したときなどは「次のアクションを実行前に待機」の500ミリ秒をはさんでバイブ2回、あたりがいい感じだぞ。


・オプション2.5:ついでにページめくって

 上記のついでとして、複数の画像を続けて表示する際に頭をよぎるのが「ページめくり」の自動化だ。
 検索するとリモコンやアプリのアイディアグッズが表示されるあたり、自分が特別ズボラというわけでもなく需要があるのだろう。あるのだろう(強調)。
 「MacroDroid」には「機器の操作や動作」カテゴリ内に「UI画面操作」というアクションがあり、これを使えばタップやスライド(ジェスチャ)などを代わりに行わせることができる。
 この下に「次のアクションを実行前に待機」を置いて「while」の繰り返しに放り込めば半分完成。
 あとはフリップやらシェイクやら音声入力やらで起動トリガーを設定して、またフリップやらシェイクやら音声入力やらで「while」内に「繰り返しを中止」を実行する仕組みを置いておけば暫定完成というところだろう。

 なお、スライドにはX・Y座標を指定する必要がある。
 画面左上が0,0で右に行くほどXが、下に行くほどYが大きくなる。
 これは画面の縦横に合わせて左上が設定されなおすので、画面の外にはみ出したりしないよう気を付けて設定しておこう。


・オプション3:片手操作の利便性を上げたい

 音声入力で起動するランチャーは、発声可能な無数の単語と1:1でファイルやアプリを呼び出せる即効性が魅力だと思う。
 が、最大の弱点として公共の場では使えないというものがある。
 ちょっと色気を出してゲーム用音声素材から「返事」を付けちゃったりしたのでなおさらであった。
 この点「画面ON時に」・「位置情報を取得して」・「事前に設定したエリア外であれば」・「特定のマクロを停止する」(・「あるいはエリア内であればクールタイムを発生させる」)セーフモードを実装して対応したのだが、まあそれはそれ。

 代用として「人前でも使えて」・「見た目がカッコ良く」・「できれば片手で使える」・「ファイルやフォルダへのショートカットを利用できるアプリ」を探して見つけてきたのがWheel Launcher - sidebar
 画面横からDJ用ターンテーブルのようなものがにゅっと出てきて、ディスクを回してアイコンをタップして起動というシンプルで便利なサイドバーアプリだ。
 親指一本で全体を操作することが可能で、ここからMacroDroidのマクロを呼び出すこともできるのでホントにできること全てがここに収まると言って過言ではない。
 (ウィジェットはさすがにないが)
 ディスクの大きさやアイコンの密度など設定項目が豊富なのも強みで、アイコンの画像も手軽に変更可能。
 またディスクのデザインには「テーマ」がいくつか用意されており、個人的にはフチの色などを変えられる「Blue Tech」や「Flat」が特におすすめだ。
 有料版で「フォルダ」機能をアンロックしないと全くアイコンが整理できず、フォルダで管理する数となると2〜4タップの手間は必要になるが、価格ぶんの働きは十分期待できるだろう。


・トラブル6:USBデバイスを認識しない?

 チャンネル拳――それは家族間の力関係と対外的な話題作りが入り乱れた、全く変わらない格闘技――。
 ・・・えーと、OPPO reno3 Aには「赤外線通信機能」が付いていないのでAmazonで1000円ちょっとの赤外線デバイスを購入してみたのだが、さっと差しても認識してくれない。
 少々焦って再起動を繰り返してみたが、「その他の設定」から「OTG接続」をONにする必要があるとわかってほっと胸をなでおろした。
 これで「不運にもリモコンが見つからない」という状況になっても・・・自分だけは困らないというわけだなァ〜〜〜ッ!?


・トラブル7:ADBが機能しない

 これは上級者向け。MacroDroidのユーザー補助サービスがシステムによって定期的に停止させられるのがうっとおしくてADBから許可を与えよう、ということにした。
 この過程でよくわかっていなかったのが2点あって、ひとつは「ADBはWindowsの『システムの詳細設定』から『環境変数』を開き『Path』を『編集』して『〜Android/Sdk/platform-tools』のアドレスを加えてやる必要がある」こと。
 何言ってるかわからないという場合は今回参考にさせてもらったこちら→「Windowsでadbコマンドを使う方法! Android SDKを入れてパソコンのコマンドプロンプトから操作しよう」へ。

 もうひとつは、「開発者オプション」の中で「USBデバッグ」か「ワイヤレスデバッグ」のどちらかに加えてずーーーっっと下の方にある「認可の監視を無効化する」にチェックを入れる必要があったということ。

 あとはコマンドプロンプトに一行「adb shell pm grant com.arlosoft.macrodroid android.permission.WRITE_SECURE_SETTINGS」で手順は終わりということだ。
 結果はMacroDroidの「機器の設定」アクションから「ダークテーマ」の切り替えが効くかどうかあたりで確認できるだろう。
 ・・・以上、MacroDroidあんまり使っていない人は関係ない話である。


・トラブル7.5:なんかスマホがしゃべりだした

 ある時急にスマホがしゃべりだし、止めようと画面をタップしても緑色の枠があっちこっちに出るだけになった。
 自宅でよかったが、もしこれが公共の場だったらリアルポリスのご厄介になっていたかもしれないと心底背筋が凍った次第である。
 (Chromeで何を見ていたかはナイショ♥)

 この厄介な代物は「ユーザー補助サービス」の一種「Talkback」、アプリとして起動するものでないので存在を知らないと閉じ方がわからず、基本操作が「シングルタップで選択」、「スワイプでも選択」、「二本指スワイプでスクロール」、「ダブルタップで決定」、と差し替えられてしまうので原因を調べる操作もままならなくなるという調子であった。
 「設定」→「その他の設定」→「アクセシビリティ」の視覚補助の中でオンオフを切り替えられるので覚えておこう。
 なお、上記ADB設定を経て手元のOPPOでは本体を裏返せばオフにできるようにしておいた。


・トラブル8:NFCが機能しない?

 「NFC(Near Field Communication)」、「近距離無線通信」とは「RFID(Radio Frequency IDentification)」、「無線周波数による情報識別技術」によって実現される非接触型通信である。
 より詳細にはRFIDには読み取り装置の発する電磁波を電源として動作する「パッシブタグ」と電池を内蔵し比較的遠距離でも動作する「アクティブタグ」という形式があり、NFCは比較的安価なパッシブタグを用いて無期限に特定の電子情報を記録・証明可能な規格として広く消費されているー・・・
 ・・・最近のスマホの裏についてる、マイナカードにかざして読み取るアレを難しく言うとそんなになるらしい。
 先日「oppo reno3Aは楽天ペイのNFCを認識できない(reno5Aはできる)」というニュースを耳にし、非楽天ユーザーながら愕然としたのだ。
 というわけで急遽yahoo!ショッピングで「NFCタグ」入りのカード(ctunk製)を取り寄せて機能を確認してみたところ、案の定・・・。

 問題なし!

 タグの読み込み・書き込み・Macro Droidの起動と一通りの動作を確認でき、(大きさや厚みの同じ)運転免許証入れに入れても反応して見せた。
 そもそもマイナカードの時も問題なかったので、楽天ユーザーには悪いが今回の件は「まれに対応していないものがある(基本困らない)」という教訓として収めさせてもらおう。


・オプション4:NFCで何ができる?

 さて、機能を確認したはいいがこのカードで何ができるか、となると唸る課題だ。
 ・管理・編集用ツール「NFC Tools」で短い情報(504バイト、全角252文字)を書き込んで他人に渡せる
 ・Macro Droidのマクロに紐づけて起動させることができる
 の2点を機能とみなして、
 ・カード状なので携帯できる
 ・カード状なのでカードケース(運転免許証サイズ)にメモとセットで入れておける
 ・カード状なので壁にかけたり机に貼ったりできる
 ・カード状なのでいろいろ書き込める
 ・インクジェット印刷に対応したものなら好きな絵柄を印刷できる
 ・カード状なのでシャッフルしてランダムに引くような使い方が出来る

 ・・・とまぁ形状による利点がとめどなく思いつくものだ。

 ただし、「情報を読み込む」だけならばQRコードでもできるしそちらの方が安上がりである。
 NFCタグならではの利点を生かすとなれば「絵柄に割り込まない」と「書き換え自在」、「カメラを起動しなくても良い」、「ケース越しに操作できる」のどれかは活かしたいところだ。
 それを念頭に何か思いつかないものを思いつきたいと頭をひねってみたのだがー・・・。

 ・カードアルバムにずらりと並べて動画サムネイルを現実世界に。
 カードに動画のサムネイルを印刷(か、印刷した紙を一緒に挟んでおくか)し、NFCタグにそのURLを記録しておいてアルバムをめくる感覚で動画を選べるようにする。
 カードだとちょっと割高なので、話数を選択するアニメやドラマというより一本一本が長い映画用に。

 ・写真と共に額縁に入れておき、撮影日や同行者などの記録用に。
 あるいは写真そのものをカードに印刷して持ち歩く方が適当かもしれない。
 顔写真と連絡先をセットにする派生形も一瞬思いついたものの、情報リテラシーが危うすぎるのでこれはボツにしておこう。

 ・筆跡が出ないので機密性の高い投票用紙に。
 androidスマホでは専用のアプリが必要になるので別に投票用アプリか何かを探せばよさそうだが、iPhoneは標準でNFCタグに書き込めるのでNFCタグに情報を書き込んで集計するという真似が可能。
 カード自体に管理責任者のサインでも書き込んでおけば不正防止につなげることもできるだろう。

 ・チャットルームのURLを記録してヒミツの会員証に。
 チャットルームサービスのうち、使い捨てタイプでランダムなURLが割り当てられたものをカードに記録して会員間でだけ共有する。
 つまり会合の場となるURLは毎回変わり、会の管理者が逐一NFCタグを回収・書き換え・配布しなおすことでメンバーを管理しつつ外部に漏れにくい秘密性のある集会が行えるわけだ。
 ぶっちゃけ必要性がなくいくらでも代替案が浮かぶアイディアではあるが、舞台装置としては面白そうである。

 ・伝言メモに。
 日常生活の中で「今日のおやつは何々」とか「どこどこの掃除をしておくこと」とかといったつまらない伝言は結構ある。
 べつにホワイトボードでもLINEやメールでもこれを伝えることはできると思うが、「受け手が現地についた最適なタイミングで」・「スマホをかざして読むという意識的な行動を必要とする」メモは案外構造的に優れているような気がする。

 ・スマホのモード切替に。
 自宅と外出先とでマナーモードやメディア音量を切り替える運用はタグの商品ページでも代表的な運用として説明されている。
 自分の場合はMacro Droidで壁紙やオペレーター音声のセーフモード(猫かぶり仕様)を用意しているので、これに。

 ・アラームの設定に。
 これも代表的な運用で、キッチンに3〜5分のタイマーを用意したり枕元に30分程度のスリープタイマーを用意したりといった運用がある。
 日常の中でスマホの置き場所が決まっている、という場面ではNFCタグは特に使いやすいように思うものだ。

 ・BGMの再生に。
 たいして特徴的でもないが、Macro Droidでストレージ内の音声ファイルをランダムに再生するマクロを組んであるのでこの再生用に。
 再抽選のためにランチャーを呼び直したりせず、少しスマホを持ち上げて下ろすだけでよいというのは快適性が上がったかもしれない。
 同様にしてランダム壁紙などにも。

 ・・・とまぁ何通りかひねり出してはみたものの、カードに直接印刷しないのならより安価なシールタイプでも良かったのでは、という考えが否定できずまだ納得はいっていない。
 この件は時間を取ってもう少し考えてみるべきか。


・オプション5:ホーム画面を変える

 べつに、はじめから標準で備わっている「システムランチャー」でも困るというほどのことはないのだが・・・。
 ページを左右にしか切り替えられないことがやや煩わしく感じてきたので、重い腰を上げて「トータルランチャー」を導入してみることにした。
 これは非常に自由度の高いホーム画面を製作できるアプリで、たとえば画像(透明でも構わない)を好きな位置に配置してタップした時「特定のページに移動する」とか「ショートカットを起動する」とかといった機能をサポートしている。
 これを使って暫定的に作ってみたものが・・・

    

 ・・・と、いった調子。
 解説すると本命のホーム画面(SS1枚目)に「アプリランチャー」、「メディアランチャー」、「フリースペース」、「システムインジゲーター」、「ホーム画面」、へのショートカットボタンを配置してあり、アプリとメディアランチャーはそれぞれ10ページにアイコンを配置できるようにしてある(SS3枚目)というものだ。
 (※ちなみにSS内の壁紙は「Batman Vol.4 The War of Jokes and Riddles」巻末のアイヴィー)

 また、フリースペース(SS4枚目)には現状MacroDroidのマクロ起動用アイコンを雑多に放り込んであり、本命のホーム画面から再度ホームボタンを押す場合は壁紙を隠した画面(SS2枚目)に移行するという仕掛けもしてある。
 それからスタイリッシュな時計は「DIGI時計ウィジェット」、
 天気ウィジェットは(隠してあるけど)「weawow」、
 メモ用紙は「かんたん付箋ウィジェット」、
 だ。

 オリジナルのものをと意気込まなくとも何人かのアーティストによるプリセットも用意されているので、あとすこしの利便性や個性が欲しくなったら検討してみても良いだろう。

・トラブル9:バッテリーの減りが速い?

 先日、夜中にスマホが夜泣きして起こされるということがあった。
 要するに充電の警告なのだが、普段なら余裕で持つタイミングだったのにと寝ぼけ頭で条件反射的に充電を始めたのだった。
 ――この件に疑問を持ったのはその20分後、ダラダラ新着情報をチェックしてから布団を抜け出しインスタントコーヒーを入れたカップにお湯を注ぎ・・・。
 「ああ、そういえば昨晩お風呂に落っことしてくぁwせdrftgyふじこlp」
 ヤベエ! 事案発生から10時間目にしてようやく危機意識を持ったのである。

 その後の手順はこちら(「スマホ・携帯水没時のNG行動4つと復旧のための適切な対処法」)の通りに。
 「すぐに電源を切る→だいぶ『すぐ』じゃない」、
 「スマホを充電しない→充電してから気付いた」、
 「風圧で水滴を飛ばさない→とりあえずセーフ」、
 「水没したスマホを振らない→あわてて落っことす」、

 という具合でNG行動4選のうち3つまで網羅するという手遅れっぷり。
 なんでこんなに対応が遅れたかと言えばそう、「一見特に問題なく動作していた」からー・・・。
 イヤホンジャックに刺したこよりが確かに濡れているのを見て祈るようにジップロックの口を閉じ、スマホ禁止の一日ののち――。

 
 ※「AccuBattery」による

 問題、なし!
 一年以上使用した結果多少の劣化は認められるが、水没のダメージというのは杞憂で済んだらしい。
 となるとこの話のきっかけが何だったのか疑わしくも思えるところだがー・・・まあ、次の水没時には多少注意深く対応しようと気を引き締めて今回の教訓とする。


・比較1:スマホが重い?

 そういえば、いい歳の母が機種変の必要に迫られたのでOPPOを勧めたところ「重たくて使いづらい」と一蹴されてしまった。
 「ならJelly 2を使ってみるかね!?」と意地悪を言ってみたが、もちろん「小さい画面は見づらい」という。
 ライトユーザーもライトユーザーなので「バッテリー容量はメールとブラウジングだけで1日持てばよい」のだが、今のご時世「低容量バッテリー」なんて検索してヒットするものはない。
 となると「大画面→重量増加」と「軽量→小型化」という矛盾を同時に叶えたスマホを探すという、かぐや姫のほうがなんぼかマシな難題ということとなった。

 大前提として・・・「軽量スマホ」で検索するとOPPO Reno7 Aの「約175g」がヒットするように、OPPOがすでに軽量の部類なのだ。
 それでも渋々比較情報を集めたところ、

機種本体サイズ(縦)画面サイズ重量バッテリー容量
OPPO Reno7 A約159.7mm約6.4インチ約175g4400mAh(定格値)
Xperia Ace V約150mm約5.5インチ約162g4500mAh(内蔵電池)
AQUOS wish2約147mm約5.7インチ約162g3730mAh(内蔵電池の標準容量)
iPhone12 mini約131.5mm約5.4インチ約133g2815mAh(有志検証)
BALMUDA Phone約123mm約4.9インチ約138g2500mAh
Jelly2約95mm約3.0インチ約110g2000mAh
PALM Phone約96.6mm約3.3インチ約62g800mAh

 ・・・あたりがめぼしいものとしてヒットした。
 バッテリーを削って軽量化を図るという点ではiPhoneがもっともそれらしいということに驚いたが、本人が価格にもっと仰天していたので結局は無難な選択に落ち着いたらしい。
 しかし・・・なるほど「老人用スマホ」というニーズに対し今の市場は穴があるのかもしれない?
 





 ほか、また何か気が付いた時に追記予定(しないかもしれない)。


 

・おまけ

 ・ベゼルの範囲確認用画像
 ・上記画像をフチ取った輪郭画像
 ・さらに90%に縮小して壁紙に使えるようにしたもの




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