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ページ公開:2017/08/29


EHRGEIZエアガイツ


プラットフォームアーケード、プレイステーション
開発ドリームファクトリー
発売ナムコ (AC版)、
スクウェア (PS版)
発売年月日1998年 2月 (AC版)
1998年 12月 (PC版)
ジャンル3D格闘アクション
プレイ人数1〜2人
セーブデータ1ブロック、クエストモードは1つ2ブロック


システム シナリオ グラフィック サウンド ゲームバランス その他
ハイスピード(格闘)
ローグライク(クエスト)
不透明(格闘)
シンプル(クエスト)
地味(格闘)
見た目装備あり(クエスト)
ハイテンポ(格闘)
神秘的(クエスト)
粗く見えるが極限的にはバランスが取れている(格闘)
シビア(クエスト)
FF7との関連深し





・ゲーム概要

 ドリームファクトリー製の3D格闘ゲーム第3作目。
 「トバル」シリーズで得た「リアル志向の重厚感」と「フィクションの爽快感」の両立をさらに突き詰め、3D空間を自由に駆け回って地形やアイテムも駆使しながら戦うストリートファイト的な内容にたどりついた一作。
 その独特の内容には「トバルNo.1」で形にした掴みからの攻防や「トバル2」で得た「ジャストフレーム入力」のシステムが活かされており、さらにMP調の「必殺技」や強力な防御動作「インタラプト」といった創作的なシステムも取り入れた集大成にして意欲作と言った構造である。
 さらには、ドリームファクトリーに出資したスクウェアから「ファイナルファンタジー7」のクラウドとティファがゲスト参戦し、本作のアーケード基盤を提供し共同で開発したナムコからは「鉄拳」シリーズの三島の名と技が参戦し主役級のキャラクターとして扱われている。

 本ページで紹介する家庭用移植版はさらに充実した内容だ。
 先ずは「トバル」シリーズ恒例の「クエストモード」を追加。こちらは格闘ゲーム本編とほとんど関係無いながら本格的なローグライクアクションとして「エアガイツ」というタイトルのもう一つの顔となっている。(こちら中心の公式攻略本まである。)
 加えてゲストキャラクターではセフィロス、ユフィ、ヴィンセント、にクラウドの色違いとしてザックスもゲストキャラクターに追加。練習用のプラクティスモードも相手キャラクターの状態(操作)の設定や硬直フレームの表示といった機能を押さえた充実ぶりだ。
 移植度も非常に高く、例えばダッシャー猪場の3Fホーミングボディプレスの小技が同様に練習できるなどの大満足の完成度である。

 ・・・のだが、本作は一部の玄人を除いてあまり人気を集められず、「闘劇」などの大規模な格闘ゲーム大会にも採用されないまま姿を消すこととなってしまう。
 本作の時代背景としては、「VSシリーズ」の決定版「マヴカプ(同年1月)」や「KOF」の集大成「'98(同年7月)」といった2D格闘ゲームが話題を集め、一方で3D格闘では「鉄拳3(AC:1997年03月、PS:1998年03月)」が注目を独占していた。
 その他の3D格闘では地形の要素を取り入れて失敗した「バーチャファイター3(1996年9月)」の立て直し「3td(1997年09月)」のリリースや、2D格闘の要素を色濃く持つ「私立ジャスティス学園(1997年11月)」や「超鋼戦紀キカイオー(1998年09月)」の開発、武器持ち3D格闘の代表作「ソウルキャリバー(1998年07月)」の登場といった新たな方向性を模索する作品が続いていた。
 続いていたのだが、これらと比べても本作は一つに「あまりにも先進的すぎた」問題があったのだろう。
 FF7からのゲスト以外さっぱり知名度のない本作のキャラクターも含めて、そんな本作の内容を詳しく見て行こう。


・基本操作と「インタラプト」

 本作の操作系はレバーに上段攻撃、下段攻撃、ガード、必殺、ボタンの1レバー4ボタン制。
 レバーでの移動は見下ろし視点のゲームとしてレバーを倒した方向に移動する物で、ガードはニュートラルのオートガードかガードボタン入力のしゃがみガード、レバー入力込みの歩きガードを使い分けることとなる。
 すでに少々独特な設計である。ガードボタンを入力して行うしゃがみガードは中段攻撃を防ぐ事が出来ず、いくつかの攻撃はあえてレバーやボタンから手を放すことで防ぐこととなるわけだ。
 また歩きガードはオートガード同様上・中段攻撃を防げて移動もできるため、中級者以上になると一転して攻撃時以外はほぼガードボタン押しっぱなしと言う操作になるらしい。

 一方、本作は防御以外の回避動作が充実している。
 空中や移動中に一瞬だけガードを入力して行う飛び道具無敵に、ガードを入力しながらレバーを2回入れる任意方向へのローリング、相手の攻撃に割り込んで反撃する「インタラプト」、と言った具合だ。
 特にこの「インタラプト」は本作のゲームバランスに最も強い影響をもたらしたシステムである。
 入力としては相手の攻撃に合わせて「必殺」ボタン。化けて必殺技が出るとまずいが、ガード・歩きガードを入力しながらだとジャンプに化けるので思うほどリスクは高くない。
 反撃後の硬直は五分と言ったところで、ゲージを消費し、体当たりや空中技などの一部攻撃には無効、正面から来る攻撃にしか対応できず、連打では発動しないなどの制約もあるが、上下段を問わず有効なうえ喰らいやダウン中であっても発動することが出来ると言う点で驚異的だ。
 つまり、苦心して上下段を揺さぶって連続技を当てることが出来ても、相手がポンとインタラプトを決めればそれで状況が五分まで引き戻されてしまうわけだ。
 コンボの存在意義が危うくなるため他の格闘ゲームではまず搭載されないシステムだと思われ、実際本作の中でもクラウドの超究武神覇斬などの乱舞技が中級者以上にとっては死に技と化してしまっているようだ。

 なお、クラウドのバスターソードを使う技はガード不能であるが、これらの技はインタラプトのほかタイミング良くガードボタンを入力する「白刃取り」でも返してしまえる。
 こちらはゲージを消費せず、インタラプトとは別に入力できるうえ、その後ダウン状態にして起き攻めのチャンスまで発生するためバスターソードで戦うのは素手よりリスクが高いとも言える。

 しかし、見方を変えるとインタラプトはあくまでも不利を五分に戻すだけ。決して待ち戦法で有利を取れるゲームと言うわけではない。
 それに空中技などインタラプト不可の攻撃も存在することを考えると、コンボよりも技の差し合いを重視する戦略が生まれてくる。
 実際、それを考慮したうえでの対戦バランスは案外高く、キャラクターごとの特色も濃厚。2015年1月には新宿にて非公式ながら17年ぶりの第2回世界大会が開催されネット上で話題となった。
 一方、異なる大会ではティファが必殺技のチャージをキャンセルしてタメた威力をストックするバグで素人に圧勝(複数のゲーム種目を設けた大会だった)、これに心を折られたまた別の大会の主催者が今後の開催を諦めるという悪いニュースも話題となった。
 もっとも、そのバグはインタラプト用のゲージを消費することやタメ時間がかかることなどで弱点のある技(上級者談)であるらしく、本作は現在でも熱心なプレイヤーたち(彼らは「エアガイツ仮面」を自称する)によって研究や交流が続けられているのである。

 「インタラプト」があるためにいくつかの技が死に、一方で別の技を主軸とする環境が生まれ、その環境を脅かすバグ技も「インタラプト」の存在が足枷となる。
 その影響力を手放しにほめることは難しいが、「インタラプト」の存在が本作エアガイツの醍醐味である事は間違いないだろう。


・攻撃システム

 とはいえまあ、初心者の時点でそんなタイミングを取る防御システムを利用できるかと言うとそれは無茶な話。
 エアガイツに触れるならば先ず3D空間を自在に駆け回って対戦する爽快感を目いっぱい楽しみたいところだ。

 移動は先述の通り任意の方向に駆け回る物で、攻撃やガード動作を行えばキャラクターは自動的に相手の方を向く。
 走り中に出す技はレバーを倒している向きに出るなど統一されていない部分もあるが、移動と攻撃の切り替えに旋回の手間は無く常に流動的なアクションが繰り広げられる。
 地形を活かしたアクションを紹介すれば、壁に接触した状態で繰り出せる「壁攻撃」と相手より高い位置で繰り出せる「段差攻撃」というものがある。
 「壁攻撃」は壁に飛びついて反動で相手に飛び込む技で、威力が高いクロスチョップと射程の長いスライディング、攻撃しながら段差を登るサマーソルトの3種類がある。
 クロスチョップとスライディングはガード不能でインタラプトも不可。出が少々遅いが、他の攻撃を意識させておくと奇襲として面白い。
 反面、壁際で攻撃を喰らうと「壁への叩きつけ」で追加ダメージを背負う可能性もある。
 また、当然壁際にいるという事はそれ以上後ろ(か横か)に下がれないという事でもある。相手を任意の方向に投げる「ロープ投げ」というアクションもあるので、壁際が自分にとって有利なポジションなのか不利なポジションなのか見極めつつ立ち回ろう。

 「段差攻撃」は相手より高い位置にいる間に出来る攻撃で、おおむね相手に向かって飛行するフライングボディプレスだ。
 こちらもガード不能でインタラプト不可、加えて上から覆いかぶさってくる形になるのでジャンプで回避しづらく移動でも避けづらい。
 ただ外すとダウン状態になって格好の的となるうえ、そもそも段差の上を取るという行動自体がこの攻撃の予備動作のような感があるので実用性はそれほどでもないか。

 確かに、生身で格闘している以上段差を取るという事はどちらの攻撃も当たらなくなるという事だ。段差の概念は攻撃の回避とボディプレスの利用だけのものなのだろうか?
 いや、本作にはまた目立った特徴として「必殺技」の概念がある。
 「必殺技」はキャラクターが固有の武器や特徴を用いて攻撃するシステムで、インタラプトと共通のゲージを消費しながらラウンド中に限られた数だけ使用できる物だ。
 その内容はキャラクターごとに様々だが、いずれもガード不能でインタラプト不可、遠距離まで飛ぶ飛び道具が大半で、タメ押しによってより強力な攻撃が発生するという特徴もある。
 例えばクラウドの必殺技はバスターソードの抜刀。必殺技によってバスターソードを構えてガード不能の攻撃を繰り出せるようになり、またタメでは3つの隕石を降らせるメテオレインが発動する。
 これは相手めがけて落下するため遮蔽物に影響されづらく回避が困難。段差にはこうした必殺技で狙撃を行ったり、タメ技を撃つ時間稼ぎに避難したりと言った利用方法が思いつくわけだ。
 ちなみに「必殺技」の発動は専用のボタンをポンと押せばいい。
 複雑なコマンドや入力タイミングを覚えなくてもゲームに触りたての時点でキャラクターの特色を活かしたアクションが出来るという点で、本作は初心者にも勧めやすく、大勢で楽しみやすい魅力があると言えるだろう。

 一方で、上達すると使えるようになってくるのが「コマンド技」や「ジャストフレーム入力」だ。
 自由に移動できる本作だがまれに波動コマンドや一回転コマンドも存在し、波動コマンドは相手の側方へ回り込みながら行う攻撃が、一回転コマンドはお約束通り強烈な投げ技が設定される傾向にある。
 「ジャストフレーム入力」はトバル2からのシステム。ボタン連打による連続技の中で、入力を外さず適切なタイミングで攻撃を繰り出すことで技が変化・派生するもの。
 タイミングを覚えるまで練習を積む必要があり実戦投入するにはかなりの慣れが必要なものの、ワンチャンスから得られるリターンが強化され、意外な派生で相手を撹乱することもできるアクションだ。
 ・・・そうした連続技に限って「インタラプト」のいい餌食であることを考えるとイマイチ気乗りしないが、いかんせんタイミングを覚えなければ攻略も出来ないので、相手が死に技とするよう練習するのがベターだといえる。
 使われない技のために練習するというパラドックスが気になるが、上級者同士の攻防はこうした対策の応酬で成り立っているものなのだろう。


・ストーリー

 ―汝の欲するもの、この剣が与えん―

 「THE EHRGEIZ チャンピオンシップ・トーナメント」。今年で4回目を数えるこのトーナメントは、相手を倒す手段として体術のみならず、武器の使用さえ許される、衆人の認める史上最大規模の格闘大会である。
 大会優勝者には「世界最強の格闘家」という称号の他に、もうひとつ賞品が用意されていた。50年前にドイツの古城跡で発見された、刃の折れた剣である。この剣は分析不能な謎の物質で鍛えられており、柄には不思議な石があしらわれていた。この剣は「エアガイツ」と名付けられている。

 エアガイツには、あるひとつの仮説が立てられていた。これは失われゆく世界の秘宝・遺跡を守る超国家団体「レッドスコルピオン」の研究室から挙がったもので、いわく「この剣にはめ込まれた石こそ、伝説の超古代遺跡の扉を開く鍵である」というものだ。事実、レッドスコルピオンの調査隊が遺跡の閉ざされた扉を叩いたその日から、石はそれに呼応するかのように妖しげな光を宿すようになったという。
 そして、異変は所持者のもとにも訪れた。エアガイツを手にした者は、何者かに呼ばれ、そこに行かなければいけないような、抑えがたい衝動に駆られるようになったのである。

 これまでに3回行われた大会をすべて制し、その間エアガイツを所持していた増田光司は、やはりその石に導かれるままに中東の遺跡にたどり着いた。しかし彼が遺跡を発見したその時、侵略者として攻撃を受けることとなる。その場にいたのは、その遺跡の伝承にある不老不死の謎を秘密裏に解き、それを生物兵器利用に用いようとしていたレッドスコルピオンだったのである。この組織には、超古代のテクノロジーを解明して独占せんとする、裏の顔があったのである。以来、増田は命を狙われる身となった。

 やがて今回の大会の告知がなされ、増田は規定に従ってエアガイツを返還した。しかし、彼の現在の立場が公の場に出る事を許さない。そして彼の剣を奪還する夢を、一人娘で有る陽子に託したのである。

 そしてトーナメントの火蓋が切られた。数々の死闘が繰り広げられたのち、決勝戦の勝者が決まる。すると優勝者は折れた剣を手にするや否や、閉会式も終わらないうちに、石の光の導くままに走り始めた。優勝者はやがて日本を離れ、中東の砂漠に向かう。しかしその行く手には、エアガイツ奪取の野心を秘めた格闘家たちが立ちふさがるのであった。

 伝説の遺跡の謎を解明し、それで大もうけを企む者。行方不明の父からの頼みを受けた者。ただ純粋に自分の力を試したい者。不思議な石に、失われた自分の記憶の断片を見つけた者。遺跡に伝わる不老不死の伝承に魅せられた者。ただ組織に命ぜられるままに、理由もなく剣を欲する者。師匠の手記の中の表記に興味を覚え、強い衝動に駆られた者。失われた足の謎のヒントが遺跡にある事を知り、その手がかりを求める者。

 数々の謎を秘めた超古代遺跡は、ただ静かに「鍵」が訪れる時を待っていた。

 (株式会社デジキューブ 「スクウェア公式 エアガイツ 対戦派の攻略本」より抜粋)


・キャラクター紹介

 ・三島拳
 元レッドスコルピオン兵士。組織が追う不老不死の謎を手中に収め富を得るために暗躍している。片腕は組織を抜ける際に自ら切断し義手となっている。
 キャラクター性能としては多彩な攻め手を持つオールラウンダー。ステップから下段攻撃を入力することでしゃがんだまま前進するおなじみの風神ステップを使う事が出来、ここからライトニングゴッドハンド(雷神拳)やアビススピン(奈落払い)で択一を迫ることが出来る。
 必殺技も性能のシンプルな飛び道具アームガンに設置技のプットマインと扱いやすい選択肢が揃っており、大技ファイナルインパクトなど魅せ技もあるとっつきやすいキャラクターだ。

 ・・・が、あまりにも三島家そのままなデザインに「鉄拳のパクリ」と指摘する声が少なくない。
 実際のところは鉄拳のナムコが共同開発している通りパクリどころか公認ののれん分けのようなものなのだが・・・一八や平八と構えが逆であることなどもあって、中途半端な知識を持つ人ほどその点を受け入れられないようだ。
 (まったく、元ネタ論争ほど無益な物はないわけだ


 ・YOYO陽子(AC版)/鬼子母神陽子(PS版)
 現役高校生にしてICPO捜査官。過去3回の大会で優勝した増田光司の一人娘。
 キャラクター名通りヨーヨーを用いた必殺技を得意とし、ヒットさせた相手を手元に引き寄せて強引に接近の間合いに持ち込むことが出来る。
 当てた後の状況は五分だが、出の早い攻撃に当身投げと豊富な選択肢を持つ陽子の方がその後の主導権を握りやすい事だろう。

 キャラクターの元ネタは言わずと知れた「スケバン刑事」。
 ・・・え、知らない?稼働当時でさえ12年前? サア ナンノコトヤラ


 ・ナジーム
 キックボクシング界に敵が無くなり異種格闘技戦のこの大会に参加した。遺跡や剣には興味がない。
 ある連続技のシリーズから別の連続技のシリーズに派生する「シフト技」という概念を持ち非常に柔軟な攻撃の組み立てが可能。
 反面それらシフト技にジャストフレーム入力を要求するため基本の立ち回りを覚えるだけでも結構な練習量が必要になるだろう。

 キャラクターの元ネタはスウェーバックを得意とする元IBF・WBO・WBC世界フェザー級王者、ナジーム・ハメド。
 「FFT」にも「ハメドる」という良く分からないアビリティがあったが、おそらくこれが共通の元ネタだ。


 ・佐助
 記憶喪失の状態にあるレッドスコルピオンの工作兵。エアガイツにはめ込まれた石に自身の失われた記憶の手掛かりを感じている。
 いくつかの攻撃でガード不能の刀を使用するほか、跳躍や体当たりを多く備えているため相手のガードやインタラプトの虚を突いて攻めて行けるトリッキーキャラ。
 相手の動きを止めるマキビシや煙玉、全段当身技の移せ身の術、それらのゲージを回復する寝る、と見ているだけでも楽しい必殺技がそれぞれ戦術の幅を広げてくれるだろう。

 明確な接点は無いが、トリッキーな忍者で回転技を持つあたりなんとなく鉄拳の吉光を連想するキャラ。
 ちなみにPS版のクエストモードではダンジョンの深部に佐助のものと同じ防具が眠っている。


 ・李書文
 八極拳の門派・李氏八極拳の創始者その人。伝説では毒を盛られて死亡したという説があるが、実はレッドスコルピオンによって不完全な不老不死の薬を与えられ存命、現在はその副作用でやがて無に帰るまで若返る最中にある。完全な不老不死を得るためにエアガイツの謎を追う。
 連続技らしい連続技が無く一撃一撃を差し込むスタイル。判定や出の早さに優れているというわけでもなく後の先を狙うのが基本だが、必殺技の神槍は一転して素早く遠距離まで届く強力で扱いやすい攻撃だ。
 連続技に乏しい分コマンド入力が簡単で、一撃で相手の体力をごっそり持って行く魅力から格闘ゲーム初心者にも向いているとされる。

 元ネタは実在の人物、李書文。
 「牽制の一撃だけで相手を絶命させてしまった」とか「槍で壁に止まっていたハエだけを正確に突いてみせた」とか、その伝説っぷりはゲーム内の活躍でもまだ甘いくらい。


 ・狼少女ジョー
 生後間もなくして飛行機事故によりアマゾンに墜落、野性の狼に育てられて超人的な身体能力を獲得した少女。今はレッドスコルピオンの工作員としてエアガイツを狙う。
 ナジームと同様「シフト技」の概念を持ち多彩な連続技を持つが、起点となる技のバリエーションが限られているため防御されやすく力不足の感が付いて回る。
 必殺技は狼姿勢への変身。この状態はあまり技のバリエーションを持たないが出の早い技が揃っており、全ての攻撃がガード不能・インタラプト不能。また変身の瞬間に無敵があるのでインタラプトから化けても攻撃を回避できる利点がある。

 元ネタはターザンとアマラとカマラ。あとは「FF6」のガウにも接点を覚えるか。


 ・ダッシャー猪場
 大会の創設者カール・シュナイダーの弟子にあたる重鎮レスラー。師の手稿を読んでエアガイツの宝石と超古代遺跡に関する推論に触れ、その真実を確かめるべく一参加者として大会に参加した。
 その外見を裏切らないパワー・投げキャラ。特にダウン状態の相手をブン投げる「ダウン投げ」の数々は相手に休む間を与えない強烈なプレッシャーとなるだろう。
 必殺技も相手に接近しての投げ。遠距離まで届く攻撃は空中必殺技のホーミングボディプレスくらいなので、マップによってはどう相手に接近するかが課題となる。

 元ネタはジャイアント馬場とアントニオ猪木、ラッシャー木村。
 ダッシャー猪場もスポーツマンシップを持ち知的探究心の強い心身ともに優れた人物・・・なのだが、エンディングで延々ラーメンをすすっていたり斧を片手に陽子を襲っていたり(その後足場から落下しそうになったり)第一ステージで毎回ボコボコにやられたりと扱いはもっぱらコメディリリーフである。


 ・韓大韓
 テコンドーを学び、スタントなしの若手アクション映画スターとして活躍する青年。例の遺跡周辺で撮影を行っていた際に片足を虚空に飲み込まれ義足となったが、今でも失ったはずの足の感覚が残っており遺跡の謎と自らの足を求めてエアガイツの謎を追う。
 全体的に出の速さとリーチに優れるほか片足を持ち上げる特殊構えがあり、ここから怒涛の連続蹴りと構えのスイッチで相手を撹乱できるなどラッシュ力の高いキャラクター。
 ただし特殊構えはどちらが軸足になっているかで威力が増減する・・・という、義足を意識する設定がある。必殺技はその義足に仕込んだ追尾式ミサイル「コリア1号」。

 コリア1号の元ネタの話はなんか危ない気がするのでスルー!
 ちなみに真のラスボス戦の内容次第でエンディングが分岐する唯一のキャラクターである。


 ・クラウド・ストライフ
 「FFVII」からのゲスト出演。良くも悪くも本作で一番注目されたキャラクターだろう。
 普段はバスターソードを背中にしまったまま打撃で戦い、必殺技を使う事で剣を抜いてガード不能の攻撃を繰り出せるようになる。ただしガード操作で剣をしまうなど防御に制約が出来るデメリットもある。
 とはいえ打撃技の挙動がコンパクトで扱いやすく、バスターソードによるインタラプト不能のダウン攻撃も驚異的。初心者から上級者まで付き合える完成度の高いキャラクターだと言えるだろう。

 ちなみに、画龍点睛と破光撃以外のリミット技は再現されている。インタラプト・白刃取りされ放題の超究武神覇斬が悲しい事になっているが、突進してから5回切りつける凶斬りは使いやすくて見た目も映える技だ。
 また、家庭用ではクラウドとまったく同じ性能でザックスが使用可能である。技名が一新されている特徴があるが・・・ゲーム中で確認できないのが残念だ。


 ・ティファ・ロックハート
 こちらも「FFVII」から。元々格闘家と言うだけあって高性能なキャラクターである。
 リーチと挙動の速さに優れた各種のキックが牽制にも崩しにも活躍し、接近されても丁寧に反撃したり特殊攻撃ゴッドハンドで迎撃したりと選択肢が豊富。
 必殺技の飛び道具ファイナルヘブンも対空や手動誘導など多彩な撃ち分けが可能と、目立った弱点のないキャラクターだ。

 2015年のバグ技騒動の当事者として悪目立ちしてしまったが、それを除いても強キャラとされる。
 ちなみにリミット技は全て再現されており、残りの技にはナックル系の武器の名が付いている。・・・「ちょっと背伸びパンチ」はアレだが。


 ・ジャンゴ
 本作のラスボス。エアガイツの守護者である狼型の生命体(幻獣?)。
 狼型と言う事で狼少女ジョーの変身形態を拡充した様なアクションを持つ。ジャンゴの攻撃は全てインタラプト不能で、またジャンゴ自身もインタラプト不能。
 常に姿勢が低いこともあってキャラクターによる有利・不利の相性が明確に現れるキャラクターだろう。

 2Pカラーは赤毛で、「FFVII」のレッドXIIIに似ている。
 技名にはFFの幻獣の名前が付けられており、必殺技のネーミングも「メガフレア」だ。


 ・増田光司
 ここからはPS版限定のキャラクター。「クエストモード」の主人公の一人としても登場する過去3回大会の優勝者にして陽子の父。
 オーソドックスな打撃技と当身投げを備えたバランスのよい投げキャラクターで、崩しを苦手とするものの連続技から移行する移動投げのタックルによって攻めあぐねることはないだろう。
 ダッシャー猪場と同様のダウン投げも備えており、自身はダウン姿勢のまま反撃する特殊構えを持つなど攻撃性能は屈指のものだ。


 ・クレア・アンドリュース
 「クエストモード」の主人公の一人としても登場する増田の助手。
 華奢な見た目に反して一撃重視のパワーファイター然としたスタイルなのだが、渾身の力を込めたガード不能攻撃群は出が遅くて実用性に欠け、基本コンビネーションが上・中段攻撃に集中していることから崩しも不得意。
 一方ナイフを構えて飛び込む突進系の必殺技や三島同様の特殊ステップなど急に間合いを詰める奇襲能力が高いので、間合いの出入りによって撹乱するようにして立ち回ろう。


 ・セフィロス
 PS版限定で「FFVII」からのゲスト出演。
 こちらもクラウド同様に必殺技で剣を抜いて構えを変えることになるが、納刀・脇構え・正眼と3つの構えが用意されたよりテクニカルなキャラクターとなっている。
 素手は出の早い技が多く接近時に活躍するが崩しが苦手、脇構えは奇襲にこそなるが動きづらく、正眼はリーチが長くガードも不能だが白刃取りという天敵がある。
 それぞれの構えの特徴を抑えて臨機応変に戦う事が求められる扱いの難しいキャラクターである。

 ちなみに、脇構え中に足元に刀を突き刺す攻撃の技名が「獄門」。本作のネーミングのいくつかは「ディシディア」にも引き継がれたのだった。


 ・ユフィ・キサラギ
 PS版限定で「FFVII」からのゲスト出演。
 挙動はおおむね佐助からのコンパチだが、ステップから突然寝て跳び蹴りを放ったり攻撃が防がれた時に限って命中する派生技があったりとダマシ討ち用の技を覚えているのが良い原作再現ぶり。
 その他の技もリーチや崩し能力に長けていて扱いやすく、使っていても見ていても楽しいキャラクターだろう。


 ・ヴィンセント・バレンタイン
 PS版限定で「FFVII」からのゲスト出演。
 挙動はおおむね三島からのコンパチで、風神ステップを披露する姿など挙動は少々意外性がある。
 得意の銃は必殺技でしか見ることが出来ずそのバリエーションも少数、三島と比べて浮かせコンボを得意とする特徴はあるがやや期待はずれなキャラクターだ。

 ちなみに、隠しコスチュームとしてタークス時代のダークスーツを披露する。
 顔グラフィックまでは変化しないのが残念だが一見の価値ありだろう。


 キャラクターは以上である。
 オリジナルキャラクターを振りかえると元ネタの分かりやすいデザインが多く、ラスボスのジャンゴもレッドXIIIそっくり、主人公格の三島も実質ナムコからのゲストキャラクターで、その他の目玉はFFVIIからのゲストキャラクター・・・。
 個性は豊かだが、オリジナリティに欠けて見えるというのが本作のキャラクター人気が振るわなかった一つの理由だろうか。
 ゲーム中では掛け声以外にキャラクターの声を聞く機会がなく、個別のエンディングは物語との接点が薄い物ばかり(特にラーメンをすすってるだけの猪場)、キャラクターの一人称すら分からないなどメディア面の見せ方は失敗と思わざるを得ないところだ。


ミニゲーム

 さて、本作の家庭版には格闘以外のゲームモードも存在する。例えば4つのミニゲーム。
 一つ目は「インフィニティバトル」。これはライフの続く限りCPU戦を繰り返す、いわゆるサバイバルモード。一定のスコアを獲得するとひっそりとキャラクターの隠しカラーが開放されるので調子の良い時に挑戦してみよう。

 二つ目は「バトルランナー」。専用に改造されたステージを駆け回って相手より速く周回するというもの。
 走り回る傍ら妨害攻撃を行う事も許されており、お互いが与えたダメージの割合に応じて移動速度が増減するので相手と接触する一瞬が勝負の鍵だ。
 ただ周回の状況を入れ替える凶悪なアイテムがあり、逆走や周回遅れのペナルティが無いのでこれによる一発逆転の待ち戦法が可能になっている点が釈然としないか。

 三つ目は「バトルビーチ」。浜辺でランニングやビーチフラッグ、障害物走をするという内容で一切のキャラクター性能が影響しないシンプルなゲーム。
 キャラクター性能が影響しないだけあって、浜辺で元気いっぱいに走り回るセフィロスやヴィンセントという衝撃的な姿は必見だ。

 四つ目は「バトルパネル」。端的に言ってリバーシ・・・だが、手番関係無しに動ける側がルールに沿って好きなだけ配置できるという過激なアクションパズル。
 これもキャラクター性能に関係ないがタックルと言う妨害行動は使う事が出来、またパネルが置かれていない箇所にランダムで配置される「グレーパネル」が勝負に偶然性を加えている。
 キャラクターが小さく少々見ごたえに欠けるのが難だが、ミニゲームとしてはこれが一番白熱するのではないだろうか。

 対戦に疲れて気分展開をする際にも、こうして好きなキャラクターを使ってどっぷりと楽しんでしまおう。


クエストモード

 そして・・・本作のPS版を語る上で決して外せないのが「クエストモード」だ。
 増田とクレアを操作し、格闘ゲームのモーションに近いアクション性の高いゲーム操作で地下深くに続く謎のダンジョンに挑むという本モード。
 ダンジョン一つで終了ではあるが、エンチャントの概念を持つ無数の武器に守護神や栄養の概念からなるキャラクターの育成要素、一切のやり直しがきかない激ムズハードモード、とそのやりごたえはばっちりだ。
 株式会社デジキューブ 「スクウェア公式 エアガイツ 探検派の攻略本」のようにこのモードを語るだけで一冊の攻略本が出来るレベルなので内容は割愛して行くが、大まかには以下のような形だ。

 ・ダンジョンの内容はゲームスタート時にまとめて生成
 本作は入るたびに形状が変化する不思議のダンジョン系ではなく、ゲーム開始時に全フロアの形状がランダムに決定される形式。
 つまりセーブ&リセットである程度ダンジョンの構造を把握できるという事だが・・・一方でリスポーンするアイテムや宝箱の概念がなく、モンスターのリスポーンもまばら、ダンジョン内では低階層で稼ぎを行うより常に先へ先へもぐって行くことが要求されるバランスとなっている。
 またダンジョンから即座に脱出できる「ドラゴンウィング」と言うアイテムもあるがこれはドロップでしか手に入らない貴重品。
 各種の回復アイテムはノーマルモードであれば村のショップで補給できるが本作はセーブにもお金(ギル)を消費するなど非常に資金繰りの厳しいバランスに仕上がっているので、可能な限り慎重に立ち回る事を身につけたい。

 ・武器は100種類以上
 外見のバリエーションでも25種類、攻撃モーションでも7種類の数があり、しかもダンジョン中で見つけられる物は「ユーズド」や「キング」といった修飾詞や「守護神」の加護を持ち一つ一つ性能が異なることとなる。
 また強弱のみならず、武器の中には「正宗」や「バスターソード」、「プレミアムハート」といったFF由来のレアアイテムもあり、ひとたびその収集に取り付かれると果てしない探検にのめり込む事だろう。

 ・戦闘を補助する「魔法マテリア」の概念
 ダンジョンの探索中には「魔法マテリア」が安置された特別な部屋にたどり着くこともあり、プレイヤーはこれを装備して「魔法石」というアイテムを消費することで様々な魔法を使用することが出来る。
 ファイア、ブリザド、サンダー、の三大魔法は定番として、さらにはフリーズ、トラインというマイナーどころの魔法の存在もあり、かつそれぞれの魔法は通常撃ちとタメ撃ちそれぞれに装備でき異なる効果を発揮する。
 たとえば直進する火の弾を放つファイアはタメ撃ちに装備すると複数のホーミング弾を放つ物に、敵を貫通するサンダーは部屋内を乱反射する物に、といった具合だ。
 これらの魔法を収集してアクションの選択肢を増やすことも、ダンジョンを深くまで探索する楽しみの一つとなるだろう。

 ・守護神の概念
 本作のダンジョン内には何柱かの神と悪魔の加護が息づいている。
 ダンジョン内に存在する武器や防具はまれにそれらの神の「加護」を受けている事があり、対応したパラメータにボーナス効果を受けることが出来るのだ。
 またこれらの加護には「信仰度」の概念があり、ダンジョン内で見ることが出来る「祭壇」で特定の神へ捧げ物を行い見事信仰が届くと信仰度が上がりボーナスが倍々に増えて行くこととなる。
 「加護」の付け替えや合成は難しいが、「信仰度」はゲーム全体を通して上昇するため、マメに捧げ物を行うと息の長い見返りが望める事だろう。
 ダンジョンの奥地で新しい武器やレアな武器を見つけた時にすでに強力なエンチャントが付いているという形にもなり、このシステムは何かと勝手が効いている。

 ・栄養素の概念
 本作は体力と空腹度の概念を持ち、空腹度を消費して放つ吹き飛ばし攻撃がある一方で空腹度が限界を迎えると体力が奪われて行くことになる。
 そこで食料を口にして満腹度を回復する・・・わけだが、この際は食品に含まれる栄養素に注意しなければならない。
 本作の食品には腹もちと同時にたんぱく質、炭水化物、脂質、ミネラル、ビタミン、からなる栄養素の概念があり、口にしている栄養素の偏りがそのままレベルアップ時のステータスの偏りに反映されてしまうのだ。
 肉類を摂取しているとたんぱく質や脂質が多くなって攻撃力と防御力が上がりやすくなり、野菜や果物を摂取しているとビタミンが多くなって魔法関連のパラメータが上がりやすくなる。
 落ちている物ならば何でも食べるというのではなく、キャラクターの理想像を描きながら体作りに必要な食べ物を選んで用意して行くのが本作のグルメ事情と言うわけである。
 なお、ノーマルモードでは2人の主人公を使いわけることとなり、増田が肉弾型、クレアが魔法型、のパラメータでスタートするので余った食事を分けておくといいだろう。

 ・ゲームオーバー
 ノーマルモードではダンジョンの中で力尽きたとしても、もう一人の主人公を操作してパートナーの元へ向かい「アーク」というアイテムを持ち帰ればそのキャラクターは復活できる。
 そのため、理想を言えば2人の主人公を交互に操作してバランス良く育てるのがベター。救助中にもう一人の主人公も力尽きてしまうとゲームオーバーと言うわけだ。
 なお、難易度の高いハードモードでは一人の主人公しか操作できないのでダンジョン内で力尽きた瞬間にゲームオーバーとなる。
 というか、そもそもダンジョンの外に出ることが出来ないので一切の補給が出来ず配置運次第で最初から「詰む」、非常にシビアなモードである・・・。

 と、特徴的な点はこんなところだろうか。
 王道的ながら個性があり、ローグライクダンジョンアクションRPGとして満足のいく出来栄えである。
 セーブデータの容量も本編より食うので、腰を据えてどっしりと楽しもう。


・まとめ

 革新的なゲームシステムを多数取り入れそれまでとは全く別質の格闘ゲームとしてデザインされた「エアガイツ」。
 「インタラプト」の影響力ゆえにゲーム内のいくつかの要素を封印して闘わなければならないという歪さこそあれ、さらにその先には思い思いのキャラクターを研究し対戦を続ける19年来のファンを獲得する対戦バランスが有った。
 対戦ツールとしてはそんなタイムプルーフされた面白みがあると言えるが、しかし従来の格闘ゲームファンにとってとっつきづらい操作系や、十分な魅力を発揮できないキャラクター達、先行し過ぎたFFVIIコラボの印象などで本作は色眼鏡で見られる事を避けられなかったのだろう。
 「FFキャラクターが登場するアクション風格闘ゲーム」ではなく、「FFキャラクター『も』登場する格闘アクションゲーム」として。初心者にも勧められ広く対戦相手を求めることのできる本作に興味を持ってほしい。

 また、クエストモードはクエストモードで購買を決意出来るだけのボリュームがある。
 残念な事に増田とクレア以外のキャラが使えないあたりも格闘部分との接点があまりないので、こちらのみに興味を覚えたダンジョンクローラーにもオススメだ。





・関連作品

・ファイナルファンタジーVIIスクウェアのRPG「ファイナルファンタジー」シリーズ(ナンバリング作品)第7作。また、初の3D作品でもある。
映像の美麗さ(主にムービー)は当時の作品内でも抜きんでており、ゲームの新世代として盛んに取り上げられた。
一方でゲーム内容もクールな「元ソルジャー」クラウドとその秘密、カスタマイズの自由度が高い「マテリア」システム、など注目するべき点が多く、記録的な大ヒット共にFFシリーズの代表作として人々の記憶に残ることとなった。
その人気の高さゆえに他作品へのゲスト出演オマージュも多く、エアガイツももFF7の部分ばかりに注目されることとなった。
トバルNo.1ドリームファクトリー製の3D格闘ゲーム第1作目。
鳥山明氏のキャラクターデザインが目を引くSF調の世界観設定に対しゲーム内容がリアリティに寄り過ぎていたため、ゲーム全体の印象は「地味」の一言である。
一方でこの時点で「クエストモード」というローグライク格闘の概念があり、また「FF7」を含む体験版の同梱が行われていた。
・トバル2ドリームファクトリー製の3D格闘ゲーム第2作目。
ガード不能の飛び道具「奥義」や入力のタイミングによって技が変化する「ジャストフレームシステム」を取り入れ、格闘面の爽快感を上げた内容。
またクエストモードはより本格的な内容となり、捕獲したモンスターが本編で使用可能になると言う連携要素も持つ。
パワーストーンカプコンからリリースされた3D「対戦活劇」。
他社のゲームではあるが箱庭状の空間で対戦アクションを行う構図が同様で、本作より爽快感や自由度を押し出したバランスとなっている。
バウンサードリームファクトリー製の3D格闘ゲーム第4作目・・・というか、3D格闘RPG。
美麗なグラフィックと格闘RPGという新鮮味のあるゲームシステムを携えていたが、多対多を想定したとは思えないロックオンシステムに格闘ゲームらしさの無い攻撃・防御操作、プレイヤーキャラを鍛えるほど敵も鍛えられるレベルアップシステムに、仲間がいるのに協力プレイが出来ないゲームモードとあらゆる面に問題のある設計であっという間にワゴンの用心棒と化した。


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