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/テイルコンチェルト
ページ公開:2014/04/22
TAIL CONCERTO
(
テイルコンチェルト
)
プラットフォーム
:
プレイステーション
開発
:
サイバーコネクト
発売
:
バンダイ
発売年月日
:
1998年 4月
ジャンル
:
3Dアクション
プレイ人数
:
1人
セーブデータ
:
1つ1ブロック
システム
シナリオ
グラフィック
サウンド
ゲームバランス
その他
シンプル
空想的
アニメ的
牧歌的
やや易しい
動物度 約30〜50%?
・ゲーム概要
1998年にバンダイから発売された3Dアクションゲーム。
蒸気機関が発達した空中王国プレーリーを舞台に、犬ヒトの警官と猫ヒトの盗賊団のドタバタ劇が繰り広げられるという空想的な物語を持つ一本である。
2Dアニメーションを織り交ぜて描かれる可愛らしいキャラクター達は現在でもコアな人気を得ており、ゲーム本編は知らなくともキャラクターやタイトルには覚えがある、という人もいるのではないだろうか。
福岡県の消防・防災キャラクター「まもるくん」、およびNDS用ソフト「ソラトロボ そしてCODAへ」に連なる世界観「リトルテイルブロンクス」の先駆けとなったその内容は、果たして・・・?
・ストーリー
広大な空と海……そして、そこに点在する無数の
浮遊群島
。これらから成るのが空中王国・プレーリーである。
プレーリー人は、数百年前、何らかの理由でこの浮遊群島にたどり着き、定住したヒトびとの末裔である。
彼らはこの群島全体が
「古代文明の遺跡」
であることを発見し、「蘇る緑」を意味する
「プレーリー」
と名付けた。
彼らはこれら多くの遺跡から、稼働可能な古代文明の機械や部品を発掘し、生活に取り入れて実用化、国土を繁栄させていった。
(説明書の「国土と歴史」より抜粋)
古代科学の発掘部品と、高度に発達した蒸気機関に支えられたヒトびとの暮らしはおおむね平和で穏やかであるものの、その平穏を守る
王国警察
には頭痛の種も少なくない。
その一つが、今巷を騒がせている
「黒猫団」
の存在である。
王国の国民の大半を占める
犬ヒト
に対して少数である
猫ヒト
の少年少女らによって組織された黒猫団は、犬ヒトの施設をターゲットに窃盗や破壊活動を繰り返しており王国警察をあちこちに引っかき回しているのだった。
そんな中、地方のポルト村に駐在する巡査ワッフルもまた黒猫団の襲撃に対して出動することとなった。
だが初めて出会った黒猫団のリーダー、アリシアは、ワッフルにとってある見覚えを感じる人物であった・・・。
・キャラクター
・ワッフル・ライブレッド (CV:陶山 章央)
主人公。犬ヒトで、毛色はクリーム。
プレーリー王国警察の巡査として、ポルト村の近辺警備を任務としている。
性格はおっとりとした正義漢だが考古学者の祖父の影響で古代文明オタクなところがあり、官給品のポリスロボに妙な発掘品を取り付けるなどしている。
・パンタ君 (CV:TARAKO)
ワッフルの後輩。犬ヒトで、毛色は白地に黒ぶち。
大型の通信機を背負って神出鬼没に現れるマスコット的存在で、性格は明るくパワフル。
ゲーム内ではセーブ機能など伝言役として活躍する。
・アリシア・プリス (CV:宮村 優子)
「黒猫団」のリーダーを務める、プリス三姉妹の長女。猫ヒトで、毛色はこげ茶。
直情的で男勝りな性格で、黒猫団を牽引する「あねご」として親しまれている。
犬ヒトを敵視して暴れる理由は自らの過去にあるようだが、それとは別にワッフルにはある思い出が・・・。
・ステア・プリス (CV:樋口 智恵子)
プリス三姉妹の二女。常にクールな雰囲気をまとう参謀役。猫ヒトで、毛色は白地にブルー。
立場とは裏腹に黒猫団の活動にあまり積極的では無く、姉や妹の活動を見守ることが主な目的であるようだ。
・フレア・プリス (CV:西原 久美子)
プリス三姉妹の三女。無邪気で甘えん坊なトラブルメーカー。猫ヒトで、毛色は三毛。
黒猫団の活動については深く考えておらず、姉たちとの遊び感覚で破壊活動に参加しているらしい。
・子猫 (CV:???)
黒猫団の基本構成員となる、猫ヒトの子供たち。毛色は白。
いずれも幼くいたずらが大好きで、警察との衝突はかけっこやかくれんぼ感覚で楽しんでいるようだ。
・テリア姫 (CV:坂本 真綾)
プレーリー王国のお姫様。犬ヒトで、毛色は薄い金色。
おしとやかな外見とは裏腹におてんばな性格で、ひょんなことから助けられたワッフルに強い関心を寄せる。
・シアン・ガーラント (CV:置鮎 龍太郎)
最新鋭のナイトロボを乗りこなす王宮騎士団の団長。犬ヒトで、毛色は白地にブルー。
エリート意識が強くテリア姫を守るために奮戦しているが、どうかというと空回りすることの方が多いようだ。
・フール (CV:中尾 隆聖)
黒猫団のスポンサーを務める武器商人。猫ヒトで、毛色は紫。
裏のある怪しい人物で三姉妹からは毛嫌いされているが、ある目的から積極的に援助を行っているようだ。
・基本システム
さて、本作は主人公ワッフルの乗る「ポリスロボ」を操作し、各マップで暴れ回る黒猫団のメンバー「子猫」を確保してゆくという流れを基本としている。
子猫たちは物陰に隠れる、爆弾を投げる、メカを操縦する、などと好き放題に暴れ回っており、一方でワッフルに見つかると一目散に逃げ回ると言う特徴がある。
これに対してワッフルはポリスロボの長いアームで「つかむ」、「投げる」と言ったアクションを取ることが出来るので、上手く逃げ回る子猫に追い付いて「つかむ」で上手く捕獲してゆくわけである。
ゲームの中心を成すのが子猫と犬のおまわりさんの追いかけっこというと、なかなか童謡的な光景だろうか。
(
ラピュタのロボット兵のようなデザイン
を持つポリスロボは、実際のところ相当な威圧感が有るのだが。)
とはいえ、「つかむ」対象は子猫のみでは無い。
ボスとの戦闘では相手の爆弾などを「つかんで投げ返す」、マップの捜索では「障害物を投げ飛ばしてどかす」、と広く活用することとなる。
基礎がシンプルであるだけに、実際の攻略はその応用力を問われる内容だと言えるだろうか。
また、ワッフルが乗るポリスロボには改造して取り付けたと言う「バブル弾」なる装備も備わっている。 これは壁に当たるとビリヤードのように反射する泡を射出する物で、子猫に撃てば泡に閉じ込めて少しの間動きを止め、敵メカに撃てば手軽な攻撃手段になる。
破壊力こそ低いものの、扱いやすい補助装備といった存在として活動を助けてくれることだろう。
・ロボジェット
そして、浮遊群島や一面に広がる水平線の魅力を活かした要素として「ロボジェット」というシステムも存在する。
これはあるマップに限ってプレイできるミニゲームの様な物で、ロボの背中に取り付けられたジェットパックを利用して空を飛び、浮遊島から浮遊島へ移動すると言う物。
序盤では未完成の状態であり、操作には相応の慣れも必要なのだが、最終的には自由に空を飛び回る爽快感が味わえるだろう。
多彩なマップでプレイできないことがなんとも口惜しいものの、ともすれば本作の魅力になり得た要素の一つと言えるだろうか。
・コレクション要素
その他、コレクション要素として本作のマップには「写真」や「写真のきれはし」が隠されている。
これは一定数集めるとボーナスグラフィックとして登場キャラクター達のイラストが閲覧できるもの。
ゲーム進行におけるメリットは全くないのだが、キャラクターの活躍を広げると共に各マップにちょっとした探索の楽しみを加えている要素である。
・まとめ
「浮遊群島」や「蒸気機関」、「犬ヒトと猫ヒト」といった空想的な世界観が土台となっている本作。
これらを舞台に活躍するキャラクター達は豪華声優陣や2Dアニメーションによって活き活きと描かれており、強い魅力を感じさせてくれる。
一方のアクション面は「つかむ」と「なげる」を中心としたシンプルな設計であり、ストーリーの流れを邪魔しない直感的な攻略にまとめられた内容であるといえる。
が、残念なことに物語はあまり長くなく、ゲームとしてのボリュームも少々物足りない程度にまとめられてしまっている。
(
例としてコレクション要素の「写真」が15枚+αのみ、エンディング後のデータではアルバムなどの閲覧が出来るだけ、など。
)
難易度も全体的に控えめなので、どっしりと腰を据えてプレイするには厳しい内容であるだろうか。
空想的な世界観や動物をモチーフにしたキャラクターに興味が有る人へ、のんびりとした息抜きとしておすすめしたい一本である。
・関連作品
・
サイレントボマー
:
バンダイの3Dアクションゲーム。
オマケの対戦モードになぜかネコタンクが出演。
・ソラトロボ それからCODAへ
:
本作の流れをくむ3Dアクションゲーム。ハードはNDS。
本作のメインキャラがゲスト出演している。
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