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ページ公開:2011/06/28
OVER BLOOD
(
オーバーブラッド
)
プラットフォーム
:
プレイステーション
開発
:
リバーヒルソフト
発売
:
リバーヒルソフト
発売年月日
:
1996年 8月
ジャンル
:
3Dアクティブアドベンチャー
プレイ人数
:
1人
セーブデータ
:
1つ1ブロック、4ファイルまで
システム
シナリオ
グラフィック
サウンド
ゲームバランス
その他
臨場感高し
サスペンス映画調
レトロな未来観
ミステリー調
即死トラップの山
操作性悪し
・ゲーム概要
1996年8月・・・「あの」バイオハザード(同年3月)が世間に革命を起こし終えた頃という
非常に悪いタイミング
で発売された「3Dアクティブアドベンチャー」。
発売から2年ほど前に「3Dで作られた部屋の中を3Dで作られたキャラクターが冒険する」というコンセプトのもと開発が始まったらしく、実際に全てがポリゴンで表現されたゲームの内容は「バイオ」と比較してだいぶ異なる物であった。
・・・が、いかんせん発売のタイミングが悪く、「バイオの2番煎じ」程度の評価しか受けなかったという悲劇的な一本である。
・ストーリー
西暦2095年・・・。とある地下研究所を大地震が襲った。
壁は裂け、床は落ち、研究所の機能は壊滅的なダメージを受けた。
――だが、そのために研究所の奥深く、暗く、冷たいところで一人の男が目を覚ました。
男の名は「ラズ・カーシ」。しかし、彼はそれを知らない。
コールドスリープから目を覚ました彼は、全ての記憶を失っていたのだった・・・。
程なくして彼は一機の小型ロボットと出会い、「ピポ」と名づけて研究所からの脱出を図る。
そんな彼の前に現れる、無残に変形した建物、鳴り響く警報、カビに覆われた死体・・・。
何ひとつわからぬまま、彼は隠された真実に向かって歩き出した・・・。
・・・といったところ。
3Dで作られたゲームということもあってカメラワークは自由自在で、人物のアップやパニック調の場面転換など非常に「映画らしい」見せ方をとっている。
地下から地上に近づくにつれ次第次第に明らかになっていく真実など物語のテンポもよく、イベント面のみを見ればかなりの完成度を誇っていると言えるだろう。
・システム
このゲームは怪物との「戦闘」よりも「探索」や「謎解き」に重点が置かれている。そのため基本操作も低い位置を調べるための「しゃがみ」や画面の視点を変更する「ビューチェンジ」など、さまざまな角度から謎を検証出来るつくりとなっている。
例えば「しゃがむ」ことで石像の台座や机の下などをより詳しく調べることが出来、「ビューチェンジ」によって位置関係を把握したり主観視点で怪しい場所を調査したりといったことが出来るのだ。
調べる手間を増やしただけのような気がしなくも無いが、なかなかどうして、このシステムが「自分自身が探索しているような」臨場感を与えてくれている。
・・・まぁ、操作性や移動時のカメラワークが悪い(走っている最中に壁にぶつかると壁を一生懸命押し始める、サイト・ビューでせわしなく視点が変化する、など)という点で相殺されている気がしなくも無いが。
また「戦闘」に関してだが、本ゲームはダメージが蓄積しないつくりとなっており、常に万全の状態で戦うミニゲームのようなものとなっている。
拳銃を使うか素手でボコスカ殴りあうかして怪人を倒すという
ショボい
簡単な物となっており、ほとんどの場合で
素手のまま近づいて○を連打していれば勝ててしまう。
これならアクションが苦手な人でも安心だ。
・・・だが、「ダメージが蓄積しない」という仕様は別の問題を生んでいる。それは、
作中の死亡要因はほとんど即死トラップ
になってしまったということだ。
というのも、ダメージが蓄積しない以上プレイヤーへのペナルティは「即死or無傷」という両極端な結果に(ほぼ)限られたため。
自身の不注意からひっかかるトラップばかりであればそれもまだ許せるが、本ゲームの場合「突然床が崩れて・・・」とか「突然突風に飛ばされて・・・」とか「突然」訪れる危機がその大半を占めるためタチが悪い。
見方によってはスリリングだが、そのとっさの状況で正しい判断が出来なければ即死、最後にセーブしたところからやり直し・・・となってプレイヤーのやる気をそいでしまう。
幸いセーブ回数や場所に制限が無いため、まめなセーブで難易度を下げることが出来るが・・・本末転倒な気がしなくも無い。
・まとめ
操作性の悪さや即死トラップの多さなど粗いつくりが気になる物の、独特の雰囲気や練りこまれた映画らしさが光る一本。
「バイオ」はゾンビが避けられなくてちょっと・・・とか、サスペンス映画が好きで・・・とかいう人にはオススメだ。
・ワンポイント攻略
・説明書から読み落としがちだが、ムービースキップは×とSTART同時押し。再プレイ時に多少は時間の短縮になるかも。
・とにかく即死が多いので頻繁にセーブすることをオススメする。特にギリギリの距離をジャンプするシーンは危険だ。
・「バーナー」は窓の鉄格子ではなく、「ある場所」の床を切るために存在している。バグとかディスクの不調とかではないので頑張ってゲームを続けて欲しい。(恐らくここで詰まった人多数。)
・「マガジン」は全部で8個、「救急スプレー」は全部で4個。全部探してみるのも面白い。
・関連作品
・
オーバーブラッド2
:
アクションRPG的な続編。本作とはまるで別物で、巨大な陰謀を巡るストーリーや独特のシステムによる自由度など目を見張る物を持つ。
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