サイトトップ/その他/「魔王の始め方オンライン」は二度死ぬか

・「魔王の始め方オンライン」は二度死ぬか


 ※注意※
 以下の内容はFANZA(旧:DMMゲームス.18)が提供する「魔王の始め方オンライン」に関するものとなります。
 当ページではアダルトコンテンツに類する内容は取り上げておりませんが、18歳未満の方の閲覧は不適切と思われますのでご遠慮ください。

 ※随時追記中、イベント関連の内容は長さを考慮して分割いたしました。
 ・「魔王の始め方オンライン」は二度死ぬか・イベント雑記編




・まえおき

 低コスト・小規模で基本無料を掲げながらプレイヤーの数を増やしてお互いの交流を促し、射幸心や競争心をあおって課金コンテンツの魅力を高めるというソーシャルゲーム的なものがオンラインゲームの主流となってしまった昨今。
 その是非はともかくとして、「クソゲー」という言葉が「ゲーム自体のつまらなさ」の他に「ゲームの提供形態の低質さ」を批判する意味を含んできた気がしてならない。
 「クソ運営」とはよく聞くが、「素材はともかく料理の仕方を間違えた」という評価も言い得て妙である。

 また、ゲームの運営の仕方について最近気になっていることがある。「新生」や「新章」を掲げてゲームの内容を一変させてしまう例だ。
 個人的には「ホモクラフト ロボクラフト」、「PSO2」、「ファントムオブキル」、の3本を2017年中に引退することと相成った。(ロボクラは休止から戻れなかった形だが。)

 (※「PSO2」については別ページで散々解説しているのでそちらで。「ファンキル」はそもそも
 「回避率特化で攻撃シャットアウト」→「命中率が一定以下にならないスキルで回避率特化対策」→「被ダメージを一定確率で無効化するスキルで(ry」→「命中に関わらず一定のHPを減少させるスキルで(ry」
 という大概な無効化スキル合戦をはじめゲームバランスが悪すぎたのだが、さらに「新章」で旧ストーリーを打ち切りに近い形でリセットし、それまでプレイヤーが集めていた「キル姫」達が複数の敵組織の手に落ちて洗脳、怪しげな力と接続されて大幅にキャラ改変・・・という独りよがりにもほどがある方針転換を実施。
 専用のスキルシステムも用意され、隔週くらいのペースで魔改造された自分の推しキャラをお迎えしなければならないというNTR状態になったので限界だった。



 「FF14」が新生に成功したのは奇跡に近い。そもそもの旧14(別名「根性版」)がシリーズファンにとって受け入れがたいものであったし、新生というのも開発を「根性で」はじめからやり直す規模のものであった。
 しかし、それに続きたいのか何なのか「新生」するという選択でプレイヤーに新たなコンテンツを提供する運営の采配は、本来それまでを好意的に受け止めていたプレイヤーにとっては裏切りに等しい事であるだろう。
 確かにオンラインゲームはプレイヤーの「飽き」と戦う宿命を抱えていて、コンテンツを増やせとか難易度を上げろとか無数の声に応えて行かなければならない。
 が、それはそのゲームを楽しんでいて「もっとそのゲームを遊んでいたい」という欲求から来ているので、既存のものとは無関係なコンテンツや今までの育成が無駄になる高難易度などは全く望まれていないものだろう。
 ましてや、他のゲームを参考に作り替えた「新エピソード」などは町おこしにディスコを誘致するような最悪の対応であると言いたいところだ。

 と、個人的な恨み言も混じってしまったが、今注目したいゲームとして「魔王の始め方オンライン」というゲームがある。(※リンクや画像の掲載は自粛する)
 ここまでのまえおきでご想像がついたと思うが、先日「新生」を果たしながらもなお「クソ運営」との呼び声が高い稀代の怪物である。
 バラモスを倒したらゾーマ様が出てきたというか、イデアを倒したと思ったらアルティミシアが出てきたというか・・・まあ魔王にはよくあることか。
 そして今なお変身形態を残している発展途上のゲームなので、このページではその足跡を追いながら行く先を見届けてみたいと思う。


・新生前

 「魔王の始め方」はいわゆる「なろう」で人気を博し書籍化もされたダンジョンマネジメントを題材とした小説であり、本作はそれを原作としたオンラインゲームというわけなのだが、実際の内容はプレイした作者 笑うヤカン氏本人も吹いた(ツイッターより)レベルの問題作であった。
 というのも、2017/04/12からの「事前登録ガチャ」などで内容への期待を高めに高めた後、07/11に蓋を開けてみればそこに待ち受けていたのは「FGO」、「Fate/Grand Order」だったのである。

 百聞は一見に如かず、比較画像を掲載したい・・・のだがDMMゲームスはそのあたりが厳しいのでめぼしい点を箇条書きで挙げてみよう。


・戦闘画面どちらも自キャラクター(魔:使い魔、FGO:サーヴァント)3、敵キャラクター3で構成され、側方の視点で向かい合った形。複数回の戦闘を繰り返すステージもあり「バトル ?/?」の表記もある。
キャラクターはいくつかのアビリティを持っており、スキルを付与する装備品(魔:スペルメモリア、FGO:概念礼装)、またゲージを溜めることで使用できる必殺技(魔:魔核開放、FGO:宝具)を持つ。
ただ、魔王の始め方オンラインの方にはキャラクターの奥行きが描かれていたり「オート」コマンドの概念などがある一方でコマンドカードの概念がなかったりなど、完全に一致と言うほどではない。
 
・分類キャラクターには8つの分類(魔:兵種、FGO:クラス)が割り振られており、剣使い(魔:刀剣、FGO:セイバー)、弓使い(魔:射撃、FGO:アーチャー)、槍使い(魔:長物、FGO:ランサー)、魔法使い(魔:魔術、FGO:キャスター)、獣(魔:野獣、FGO:ライダー)、暗殺者(魔:暗器、FGO:アサシン)、暴走(魔:暴力、FGO:バーサーカー)、その他(魔:大悪魔、FGO:エクストラ)、からなる。剣が槍に強く弓に弱いというやや釈然としない相関関係まで同一である。
 
・編成パーティーは開始メンバー3人と控えメンバー3人からなる。編成画面はキャラクターが縦長の札のような形状で横に6人並べられ、下部には装備のアイコンも表示される。
 
・貸し出し設定フレンドや他のプレイヤーに自分のキャラクターを貸し出すことができる。設定においてはそれぞれの分類に対応した枠と、分類を問わず自由に設定できる欄があり、やはり縦長の画像が横にずらりと並ぶ。
 
・ステラ☆1ながら敵全体に大ダメージを与え、直後に自身が即死する必殺技を持つ弓使いのキャラクターがいる。(魔:ケイン、FGO:アーラシュ)
 
・カレイドスコープ☆5装備の中に、必殺技用のゲージが80%溜まった状態で開始できる効果を持つものがある(魔:健やかに育つ呪い、FGO:カレイドスコープ)。コストは12、初期状態で攻撃力が約500上昇(魔:515、FGO:500)。
 

 ・・・と、「似ている」というより、「同じ」というべき具合なのである
 「FGO」も原作付きの人気ゲームであるが、同時に「バグの多さ」や「メンテの多さ」の話題に事欠かないゲームである。
 本作はそのバグの多さまでごっそりなぞって・・・パラメーターの細かい値まで同じであるあたり、スクリプトの流用疑惑が挙がるレベルでコピーしたゲームだったのである。
 「FGO」の開発はデイライトワークス社、「魔王の始め方オンライン」はボーロ社。自社のコードを流用したという話では済まされない。
 不具合は最初に運営が行った修正だけで「15件」。その後もキャラクターが好感度マイナスで加入する音量をマイナスに設定できる限界突破を突破したレベルアップ予測をする本家FGOリスペクトの無限増殖バグが発生などキリがない。
 原作に反しダンジョンマネジメント要素が微塵もない問題、多数のバグが発生し動作が安定しない問題、ガチャの排出率が渋すぎる問題、ユニットや装備品の能力バランスが悪い問題、他社の商品をコピーしてきた権利問題、ああもう1ターン3回行動ってレベルじゃねーぞ!

 その後両社間にどんなやりとりがあったのかは不明だし、プレイヤーレベルアップの必要経験値と行動力のバランスを間違えて無制限にレベルアップできてしまう不具合も発生させてしまっていたので決定打となったものは分からないが、ともかくその後本作はサービス開始のわずか8日後、07/19より緊急メンテナンスに入ってそのままサービスを休止、ポイントの返還対応をとることと相成った。
 これが、魔王の第一の死である。


・魔王新生

 その後、リツイート抽選キャンペーンなどを行いながら2017/10/04より再度事前登録ガチャを開始。事前ってなんだよという感想を禁じ得ない再スタートを切る。
 が、新生前のユーザーの進捗度は完全にリセット、その内容に応じた課金石(「魔紅石」が正式名称)を配るという形で対応され、前回の事前登録ガチャで幸運にも高レア使い魔を引き当てていたユーザーほど賽の河原の石の積み直しに心折られることとなる。
 公式コミュニティ内には「☆5使い魔交換チケットの配布で対応するべきだったのでは」という声もあったが、これは届かなかったらしい。

 サービス開始は11/28から。ただし、この日時を示す正式な告知と呼べるものがなくツイッターのみであいまいに予告され、事前登録ガチャなどは打ち切りに近い形で終了した。

 肝心の新生後の内容は、残念ながら完全な作り直しとはいかなかったらしくキャラクターのパラメータや分類をいじりいくつかのシステムをオミットした、以前より前時代的な特徴のないRPGとなってしまった。
 相変わらずダンジョンマネジメントに類する「生成」システムなどは一切無く行動力の限りクエストを回すだけ、それも地の利や数の利があるはずのダンジョン内で正々堂々正面切って戦うという、どちらかというと勇者側でよくやってきた内容だろう。

 FGOとの権利問題は解決したのかもしれないがバグの多さは相変わらず残っており、読み込みが途中で止まるは当たり前、人によってはシークバーが途中でムーンウォークを始めるという珍現象まで起き事前ガチャで獲得した景品が消滅する不具合ガチャ途中でフリーズして石だけが消費される不具合といったトラブルも発生。
 ゲーム内容、運営の姿勢、バグの多さ、あらゆる方面で炎上し初日に引退を表明する人が出るなどさんさんたる新生を迎えたのだった。


・戦闘

 本作はPTを編成して敵と戦闘を繰り返す以外に継続的に遊べるコンテンツがない。
 アダルトなノベルがボーナスコンテンツとして用意されているがこれの解放条件も戦闘、しかも本作の戦闘は勝利してもキャラクターに一切の経験値が入らず、このボーナスコンテンツの開放度が上がるのみとなっている。
 さらに言うと、新生後のキャラクターの分類は「魔者、森羅、霊機、人傑」、「天上、幻魔」、「異端」、の7分類。
 嫌な予感がすると思うが・・・一週間の七曜日にガッチリと対応しており、該当の日でなければ適切な経験値素材を集めることができないデザインとなっている。
 幸い該当の曜日では常設化されているのだが、週1日以外はキャラクターのレベル上げがはばかられるというのは厳しいと言わざるを得ないだろう。
 実際、ゲームの遊び方を説明するヘルプでも「週1しか入手できないのはなかなか厳しいと ウネイゴブリンたちも感じている様です。」と自分たちで反省を示しているのだが気持ちだけで一体何が守れるっていうんだ!

 キャラクターのレベルキャップを開放する「進化」に必要な素材に至っては第二段階以降で事前登録ガチャでしか手に入らなかった物が要求され、これはその後クリスマスイベントの開始によって通常の使い魔の進化素材もイベント期間でしか手に入らないという驚愕の采配が明かされることとなる。
 同時期にサービスを開始した「アイオライトリンク」も経験値クエストが日替わり・時間制限付きの大概な設計で類似点を感じるところだが、あちらはクエストでも経験値が入るしガチャで新キャラを追加したら対応した経験値クエストを常設化するのでまだ多少マシだろう。(経験値クエの方を1日中開催しろとは思う)

 さて、その戦闘を詳しく見ると、2Dゲームとしては珍しい感想を抱くこととなると思う。「カメラワークが悪い」のだ。
 キャラクターがリアル頭身で画面が狭苦しいところはまだマシ、さらにキャラクターが行動するたびにそのキャラクターが画面全体にアップで写され、敵に味方にと動きまくることとなる。
 さらにクリティカルが発生すると画面全体にエフェクトがかかってしまってキャラクターは隠れるわ激しい明滅は起きるわと問題が激増、2Dながら画面酔いを起こしかねないデザインとなっているのである。

 画面を見なくても済む「オート」機能はあるが、これは初期にはHP満タンでも回復を繰り返すというおバカなAIが設定されており、調整後は一転して通常攻撃しかしない脳筋に、さらに設定を保存する機能を足したと思ったら戦闘に入らないと切り替えられない(=初手は無駄な通常攻撃に消える)仕様とかゆいところに手が届かない状態を繰り返している。


 アビリティについても詳しく見てみよう。本作はMP制、戦闘開始時に溜まっているポイントを消費することで特殊な行動を繰り出せるというシステムだ。
 もともと、RPGには大きく分けて「回数制」と「MP制」、それから「クールタイム制」の3つのタイプがある。アビリティごとに回数を管理するため手軽に使える回数制と、MP全体をどう配分するかの戦略性があるMP制、使いやすい一方で味方全体の歩調を考える要素があるクールタイム制、はそれぞれ別の設計意図があるわけだが、ともかく本作はMP制だ。
 ・・・が、本作のキャラクターの最大MPはおおよそ100前後、これに対して多くのアビリティの消費が50前後と設定されたため、1戦闘で1・2発撃ったらすぐMPが枯渇するなどあまりMP制のメリットがない
 また2ターンの間攻撃力を上げるアビリティなんてものもあるが発動で1ターン無駄にしてしまうのでほぼ赤字、算数ができているのか怪しいレベルで数値回りのバランスが悪いのである。
 (補足(02/04):この戦闘バランス周りはアップデートによってだいぶ変化しているので、後述の内容も参照のこと。

 また、必殺技に当たる「魔核開放」は与ダメージと被ダメージによってゲージが溜まってゆくのだが、与ダメージによって溜まる量は行動一回当たり1割に満たない程度と微少で、事実上被ダメージか他のアビリティでゲージを溜めるバランスとなっている。
 構成を問わずに溜められるのは被ダメージによるものだが、これはHPの減少割合とゲージの増加割合が正比例しているらしくゲージが5割溜まるころにはHPも5割減っているくらいの増え方である。
 案の定本作はダメージバランスも大味でバフ・デバフなしでは2・3回の攻撃で撤退となる程度なので、回復なしにはゲージが溜まり切る前に倒されるか、溜まった後行動する前に倒されるかが大方のパターンだろう。

 なお、アビリティには素材を消費して強化するシステムがあるが説明文では効果(小)、効果(大)、という非常にファジーな表現が用いられ、しかもいくらレベルを上げてもその表現に変化が起きないものが大半であるという不条理な問題点もある。


 こうして問題点を挙げればきりがない戦闘だが、悲しいかなこれが本作のメインコンテンツ。
 サービス開始後初のイベント「リルのダンジョンマネジメント」は「スケルトン」のみが登場するクエストを延々周回して交換用のアイテムを集め続けるという行者向けの内容で、バナーの上部に書かれた「たのしいイベント」の文字が寒々と輝いていたのだった。


・スタミナ

 さて、その戦闘を楽しむために必要なのがスタミナ。正式名称「QP」だ。
 本作は「5分に1」という非常〜に遅いペースで回復し、上級クエストとなると30くらい消費するので3分かからない内容のために2時間半待たされる計算となる。
 (やっぱりウネイゴブリン算数できないんじゃ・・・。

 一方で課金石を用いてQPを回復させるシステムもあり、熱心なプレイヤーは石を砕きながら週に一日のクエストなどを周回したという。
 が、12/26時点でさえ課金石の購入は未対応
 ソーシャルゲームに共通のデザインなのでまず間違いなく販売を検討しているとは思うのだが現状キャンペーンやログインボーナスでしか手に入らない物であり、話を戻せば行動力はこの点でも上限が定まっているのだと言える。

 なお、本作のガチャは課金石より直接DMMポイントで購入する形が中心的で10連+1で3000ポイントといった料金設定。
 が、そのうえで使い魔とスペルメモリアがごちゃまぜに出てくるのでガチャの内容は渋いと評されており、「☆5確定!(☆5使い魔確定とは言っていない)」や「〇ステップ目で☆5使い魔確定!(確定していなかったという不具合報告あり)」とガチャ関連での不満点は多いらしい。

 さて、ところがある一つの不具合がスタミナ回りの問題を軽減していた。「5分に1と見せかけて実際は5分に2回復していた」のである。

 (やっぱりウネイゴブリン算数できないんじゃ・・・。

 それでも不足しているという指摘もあったのだが、この不具合はあまり声高に指摘されずサービス開始直後のゲームプレイにささやかな勢いを足すこととなった。

 ・・・が、その後「12/14」のクリスマスイベントの開始と同時にこのQP回りを修正。表示に合わせて5分に1回復するものとした。
 例によってこのクリスマスイベントもアイスゴーレムを延々と倒すだけ(たまに帽子をかぶってHPが4倍くらいあるレア種が混じるが)の周回イベントであり、しかも使い魔用の進化素材がこうしたイベントでしか獲得できないという理不尽な設定も発表。
 QPがいくらあっても足りないというタイミングで、QP回復量の増加キャンペーンなどもなくただただ「正常化」のために下方修正を行ってしまったのである。
 本来同時期に専用のQP回復アイテムの実装と配布も行うはずだったのだがこれは12/20に延期、単純にQP回復力が落ちたことについて当然のごとく不満の声が爆発した。
 一応、運営は「しかしながら、正常な状態にすることを目的とした更新であり、こちらを正規の仕様として運用してゆく訳ではございません。 現状のプレイ状況を考慮させていただいた上で、最大QP及び回復時間については、今後、より快適に遊んでいただける設定に見直しをかけて参ります。」と釈明したが・・・。
 QPがいくらあっても足りない「今」の修正は先送り、具体的な修正案も検討程度の話。だから気持ちだけで一体何が守れるっていうんだ!

 なお、こうしてQP回りの改善が遅れたことに関して12/19の広報用ツイッターアカウントでは普段「アスモモー!」と挨拶しているところを「クソモッス!」という自虐的な挨拶にしてQP回復アイテムの実装と配布を告知した
 そういうわけで、このページではその手の扱いをあまり自重していない。


・ストーリー

 ストーリー面ではあまり指摘したい点がない。
 というのはアダルト向け作品だからとかまだ全3章しか公開されていないからとかその第3章もQPをケチってまだ見ていないからとか 色々理由が思いつくのだが、何よりキャラクターそれぞれが活き活きと描かれていて読むことに確かな楽しみがあるからだ。

 オンラインゲームとしては「オウル」という個性的な主人公が存在することはあまり適さないが、基本的に冷酷で他人を信用せず損得以外で物事を判断しないオウルがことダンジョンのこととなると饒舌に語りだしてしまうエピソードや、いけにえとして差し出された少女が10前後のあまりに幼い娘であったことで使い魔のリルともどもあっけにとられるエピソードなど、不意に人間臭さや親しみを感じさせるところが引き込まれる面白さを作っている。
 「スピナ」や「ローガン」といった本来人間から遠い位置にあるキャラクターでも、そのキャラクター像を崩さない形で人間臭くコミカルな面を描き魅力を掘り下げている。特にロリコンでナイスガイのローガンは人気が高いようだ。
 また本来アダルト向けのボーナスコンテンツも、男性の使い魔に関してはその来歴などに触れることでキャラクターを丁寧に扱い、ボーナスコンテンツたる魅力を実現している。
 笑うヤカン氏の手腕というべきか、あるいは「非公開」ライター陣も実力派ぞろいなのか、キャラクターの描き方に関しては納得の行く面白さがあるのだ。

 ストーリーの読み返し機能が分かりづらく、現在「リルのダンジョンマネジメント」の回が消失している(終わったイベントのノベルは消える仕様?)ようだが、本作専用の書下ろしであるこれらの物語は本作をプレイする大事な魅力となるだろう。
 (補足(02/04):その後、過去のイベントノベルは無条件に解放される仕様になったようなのでぜひそれぞれを読み返してみてほしい。


・今後の予定(2017/12/26)

 現在のところ、本作はまだまだ多くの不具合やゲームバランスの悪さ、ガチャ内容の悪さに未実装のコンテンツ、およびコンテンツの少なさにダンジョンマネジメント要素の無さ、と挙げ切れない問題点を抱えている。
 特にユーザーから運営に対する不信感は「新生」前まで深く根を張る問題となっており、公式コミュニティなどではユーザー同士でゲームに対する雰囲気を悪くしている状態である。
 一方でDMMゲームスが提供するゲームのライフサイクルは非常に厳しく、利益が芳しくないなどの問題があると1年前後でそのゲームを畳ませてしまうという。
 ・・・「影牢 〜トラップガールズ〜」が短命だったことは個人的に恨みがましい。

 ところが、本作は直近のクリスマスイベントですら問題続出。
 クリスマス仕様の使い魔の進化素材がいくつ必要なのか明かさない一方で「売却した方への救済」と称して2個余分に補充する(売却していない人には2つ多く、本当に売却した人には2つ足りない)、イベントの景品である「星」が3*3個ずつドロップするように見せかけて1*3個しかドロップしていないさらにそれを無告知でこっそり修正、とやりたい放題である。
 また12/21-16:56:33〜12/22-11:15:46の間では石ガチャでの☆5排出率が低くなっていた不具合(オンメンテでピックアップの差し戻しに失敗したらしい)というのをやらかし返還対応に追われたという。

 なお、このイベントでは若干の清涼剤となるはずだったろう「3Dのサンタリルを撮影して課金石をもらうミニゲーム」というのも用意されていた。
 事前登録ガチャの際にも同様のものが用意されていたが、3Dのキャラクターを自由な視点で見まわして撮影しSSを保存できるというもので、今回は特に毎日提示される「課題」に沿った撮影を決めることで課金石がプレゼントされるというボーナスも用意された。
 が、2日目以降の「課題」は主役のサンタリルを放っておいて背景の飾りつけを撮影せよという本末転倒な物ばかり。
 個人的に面白くないと思っていたが、逆にその後サンタリルを撮影せよという課題が提示されたときには「操作性が悪い」「タイミングがわからない」「難しすぎる」といった旨の罵声が寄せられた。
 課金石を販売しておらずQP回復に限度があること、今回イベントでしか進化関連の素材が入手できないと明かされたこと、次回のイベントがいつになるか分からないこと、そんな状態でQP回復速度を下方修正してしまったこと、などから、確かに今回のイベントでは交換可能なアイテムを根こそぎ入手しなければならないという強迫観念に囚われている声が見受けられるのだが・・・。
 ・・・やはりユーザー同士の交流をコンテンツの一つとするオンラインゲームにおいては、定着したユーザーというのもゲームの一部と言えるのだろう。これはバグやゲームバランスよりもっとずっと修正の難しい案件と言える。

 12/27にQP回りの改善を伴うアップデートを行うということだが、果たして運営は現状を刷新してユーザーとともにサービス開始一周年の日を迎えることができるのか? あるいはこのコントロールを失った状態のまま二度目の死を迎えるのか? はたまた再度サービスを停止して内容を作り直すという新生を繰り返すのか?
 将来的なビジョンがまるで見えないこの運営の選択は、これからも興味深く見てゆきたいものである。




・戦闘バランス周りの補足(2018/01/16)

 ゲーム開始直後において非常に単純なものに映った戦闘バランス周りだが、本日のアップデートで「すべての使い魔/スペルメモリアのパラメータ上方調整(ガチャページに一致)」という調整を実施、特に問題視していた最大MPが大きく増加されることとなった。
 またそれを置いても、クリスマスと年末年始イベントによって上位素材が行き渡った現状ではいささかゲームバランスの異なる姿が見えてきたので補足しておきたい。

 先ずは「パッシブスキル」の存在。使い魔は上位素材を用いる3段階目の進化において戦闘中常時発動するスキルというものが開放され、分類に応じた特殊な恩恵を受けられるようになる。
 魔者は毎ターンHP回復、異端は毎ターン魔核ゲージ上昇、人傑は常時クリティカル率アップ、という具合だ。
 これを踏まえると魔者は継戦能力が高くタンカーやヒーラー向き、異端は魔核解放を選考の基準に据えることができて、人傑は攻撃特化の一点集中に長ける、という役割が見えてくる。
 そして、こういった役割は「スペルメモリア」によってパラメータやスキルを補充することでいくらか柔軟に変化させることができるわけだ。

 中でも、特筆すべきは森羅使い魔の「毎ターンMP回復」だ。
 ☆5使い魔なら「15」、あらゆるアビリティの消費が軽減され戦闘の始めから最後までわざを運用するような高い回転率を発揮することができるのである。
 となると、これまでに実装されているスペルメモリアすべてが付け替え可能なアビリティとして立ち上がってくる。
 この分類の使い魔に関してはMP制やスペルメモリアのスキルが生きていて多彩な役割をこなせる戦略性があると評せるだろう。

 また森羅以外においても、わざコマンド強化でレベルを上げてゆくとMPの消費量が軽減されて戦闘中の使用回数増加に期待を持つことができる。
 進化によるわざの強化では特に大きく軽減され、おそらくは最大強化時を基準にして低レベルほどMPがかさむというバランス調整を行ったのだろう。
 初心者ほど不便を強いられて居付かなくなる悪手なのだが、ゲームを続けていると案外戦略を練る余地はあるようである。

 強化や進化素材はクエストでの回収が必須、それも曜日日替わりの週一限定、さらには非常設のイベントクエストでしか手に入らないものが特に重要で、それらはそれなりの高難易度となる傾向がある。
 ガチャを回してもそこから強化を施さねば本領を発揮できず、しかもその強化がこのように厳しい本作のゲームバランスはやはり分かりづらく人離れ必至のものなのだが、ある程度資源が揃う頃になると戦略を楽しむ余地が出来てくることは保証しておこう。

 トップクラスの素早さを持ち全体攻撃・全体攻撃力強化・ほかスペルメモリアの役割をこなせる森羅のハーピィ、魔核開放によって味方全体のMPを回復させることができ敵の攻撃をほぼシャットアウトする「ディープブルー」を備える異端のレヴィアタン、は特にユニークなので推しておきたい。
 ただどちらも貴重な☆5。☆4以下の使い魔はレベルキャップが低いこともあってがくっと性能が落ち、いまひとつ実用に耐えないのが辛いところだが・・・。
 (ハーピィ以上の素早さを持ちスペルメモリア発動要員としての使い道があるライカンスロープ、素早さに難があるが全体攻撃技とMP回復系魔核を持つグリムリーパー、など役割のある者もいるが・・・。)

 なお、先日01/10に編成しているだけでドロップするソウル(資金のようなもの)を増加させる「スィーアル」という使い魔が追加された。
 内容の薄い現在ならまだ良いが、協力コンテンツなどを取り入れ出すとこれらの報酬増加スキルはとたんに軋轢の元になるので不発弾を抱えてしまったのではないかと注意して見て行きたいところだ。
 本日のアップデートによって復帰された「フレンドポイント」システムおよびフレンドの呼び出しへのクールタイム追加(おそらく1時間)でさえもこのスィーアルを特別視してフレンドを募集する動きを活発化させたらしく、上級プレイヤー間ではこれらが用意必須の存在と据えられてしまうかもしれない。


・行動力周りの補足(2018/01/16)

 「5分に1QP」回復、イベントにおける上級が「15QP」に超級で「30QP」必要、言い換えるとクエストに一回行くのに「75分」や「150分」かかり、最大値が100QPなら全回復まで8時間20分かかるという本作の行動力周り。
 他のソーシャルゲームにあるような行動力のプレゼントミッションもなく、本作の行動力周りは飛び抜けて悪い。

 しかし、クリスマスと年末年始イベントによって行動力回復アイテムの「輝石」やその「かけら」を実装しイベントミッションなどで配布するようになり、相変わらず貴重ながら課金石の使用以外で行動力を回復するという選択肢が生まれてきている。
 また「輝石」はこれを特典とするガチャが用意され、「2000ポイントで新使い魔・メモリア確率アップ10連+輝石5個」といったわりと良心的な価格設定で提供されている。
 (3000ポイントで☆4確定(☆4使い魔とは言っていない)と☆3使い魔確定しか特典の無いプレミアム召喚ガチャとか誰も引かんだろうと。
 相変わらず課金石や輝石を直接販売してはどうかと思うのだが、一応は「もっとゲームをプレイしたい」という要求に対する解決策を提示した形のようだ。

 まあ、01/19に予定しているという「大型イベント」もいつも通り黙々とクエストを周回して育成素材を集めるだけの内容だろうし、まだまだ行動力を使う先のコンテンツが乏しい問題はあるのだが。
 「スペルメモリアの育成素材もついに解禁されます。」の謳い文句はイベントの目玉というよりこれまで抱えていた問題点をやっと解決した、マイナスからゼロに近づく更新なのではないかという頭痛を感じながら、継続して今後を見て行きたいと思う。





・スペルメモリア強化の補足(2018/01/21、02/04)

 「スペルメモリア」は編成時に1体の使い魔に1つ装備させることができる装備品である。
 効果としては
 ・装備した使い魔がスペルメモリアが持つ「わざ」を使用可能になる
 ・装備した使い魔にスペルメモリアのステータス補正が与えられる

 の2つがあり、前者は「スペルメモリア覚醒」で同じスペルメモリアを消費することで強化でき、後者は「スペルメモリア強化」で他のスペルメモリアや経験値素材アイテムを消費することで強化できる。

 が、自身みっともない勘違いをしていたがここに3つ注意点がある
 1つは、「〜強化」で上昇するのは「HP」、「MP」、「攻撃力」、「防御力」、のみである点。
 素早さや急所確率は「〜強化」では上昇しないため、大半のスペルメモリアはLvを上げる意味がまったくないということのようである。

 また1つは、「〜強化」で上がらないステータスは「〜覚醒」を行うことで上がるという点。
 もう1つも、「〜覚醒」によって「〜強化」用のレベルキャップが上昇しステータスをさらに上げてゆくことができるという点だ。
 高レアリティのものほど厳しいとは思うが、スペルメモリアの場合は覚醒が進化の効果を内包するようなのでなるべく行っておく必要があるということのようである。

 ちなみに、スペルメモリアの経験値素材アイテムとして登場した☆3「澄み切った術水」や☆4「輝き放つ術水」はそれ自体スペルメモリアとして装備可能である。
 その性能はというと・・・コスト0でMPを60・80増強、わざとして使用してもMP30で魔核開放ゲージを40・60上昇させるとかいう隠れたぶっ壊れなので何本か使わずに取って置きたいところ。





・サービス終了に向けて(2019/01/01)

 なにかと問題が多いながらもユーザーの意見を積極的に取り入れつつそこそこの人気を保って運営してきた「魔王の始め方オンライン」だが、2018/12/27に突如2019/01/31にてサービス終了との急報を出すことと相成った。
 手前の一周年記念イベントでの盛り上げ方や新年用としてコスチューム違い使い魔を用意していたところを見るに運営チームとしてはまだまだ続けてゆく意思があったように思えるが、運営会社全体の方針か事情としてこのように決定しどうしようもない結末となったという見方が有力だ。(同社の「TEG」や「ギャングオブヘブン」にうかがえる)
 あまりに急な決定に一時混乱が広がったが、時間が経つにつれ各種コミュニティにまおはじオンラインとの別れを惜しむ声が寄せられるようになりサービス終了へのムードが定着しつつある。
 いろいろと残念な所の多い運営およびゲームではあったが、いざこうなると愛されていたのだなと実感するところだろうか。

 もう少し時間が経ったら、「まおはじオンライン」の遷移をあらためて振り返ってみたいと思う。





・状態異常一覧(2018/04/26)

 「覚醒」および「急所倍率アップ」関連の不具合が収束した記念としてここに覚え書きを置いておくこととする。


ターン終了時にダメージ。固定値だがわざに応じて値が変動する。
(使用者例:アルラウネ)
 
毎ターンHP回復
ターン終了時にHP回復。固定値だがわざに応じて値が変動する。
(使用者例:健やかに育つ呪い、魔者使い魔全般)
 
毎ターンMP回復
ターン終了時にMP回復。固定値だがわざに応じて値が変動する。
(使用者例:レヴィアタン、森羅使い魔全般)
 
毎ターン魔核解放ゲージ上昇
ターン終了時に魔核解放ゲージ上昇。固定値だがわざに応じて値が変動する。
(魔核解放ゲージ獲得アップの効果もある?)
(使用者例:暴食の晩餐会、異端使い魔全般)
 
魔核解放ゲージ獲得アップ
被ダメージや与ダメージによる魔核解放ゲージの上昇量が加算される。固定値だがわざに応じて値が変動する。
(使用者例:健やかに育つ呪い)
 
攻撃力アップ/ダウン
わざに応じて攻撃力の値が変動する。元々の攻撃力に対する割合を加算・減算。
実ダメージへの影響が大きい。
(使用者例:英雄の星、ハーピィ/オズ)
 
防御力アップ/ダウン
わざに応じて防御力の値が変動する。元々の防御力に対する割合を加算・減算。
防御力アップは敵の耐性に左右されない点で有効。
(使用者例:ガーゴイル/オズ)
 
素早さアップ/ダウン
わざに応じて素早さの値が変動する。効果は固定値を加算。
不具合を経て、効果が発動したターン中に行動順が入れ替わるように修正されて・・・いなかった模様。
(使用者例:神曲のグリモワール、アスモデウス/サンタリル)
 
急所確率アップ/ダウン
わざに応じて急所確率の値が変動する。効果は固定値を加算。
100%に到達できれば確実にクリティカルになる。
(使用者例:エレン、黒アールヴの精鋭/家畜の扱い)
 
急所倍率アップ/ダウン
わざに応じて急所倍率の値が変動する。効果は固定値を加算。
変動量が大きく、実ダメージへの影響が非常に大きい。
(使用者例:異様なる契約、ムーンヘア/該当なし)
 
急所耐性アップ/ダウン
わざに応じて能力低下耐性の値が変動する。効果は固定値を加算。
急所耐性は相手の急所倍率を割合で軽減する模様?
(非急所時よりもダメージを抑えられたこともあったが、100%にしてもダメージそのものを無効化するようなことは無い。)
(使用者例:該当なし/ミオ)
 
能力低下耐性アップ/ダウン
わざに応じて能力低下耐性の値が変動する。効果は固定値を加算。
100%であっても、相手の能力低下付与確率が100%を超過する場合完全に防ぐことはできない。
(さらに、現在効果がない不具合が疑われている?)
(使用者例:魔王の即位/該当なし)
 
状態異常耐性アップ/ダウン
わざに応じて状態異常耐性の値が変動する。効果は固定値を加算。
100%であっても、相手の状態異常付与確率が100%を超過する場合完全に防ぐことはできない。
(使用者例:幻影追いの人形師、マリー/ルーアル)
 
能力低下付与率アップ
わざに応じて能力低下わざの付与率の値が上昇する。具体的な効果量は不明。
相手の能力低下耐性が100%であっても、この効果で付与率が上昇した場合有効となることがある。
(使用者例:英雄の誇り)
 
状態異常付与率アップ
わざに応じて状態異常わざの付与率の値が上昇する。具体的な効果量は不明。
相手の状態異常耐性が100%であっても、この効果で付与率が上昇した場合有効となることがある。
(使用者例:淫魔の愛撫、真実の瞳)
 
魔核解放威力アップ
わざに応じて魔核解放の威力の値が上昇する。効果は固定値を加算。
(使用者例:ディニエル、天上使い魔全般)
 
被ダメージ割合カット
わざに応じて最終的な被ダメージが軽減される。効果は除算?
重ね掛け可能で相手の耐性に左右されない。ただし被ダメージは355未満にはならない。
(使用者例:スライムの作成、レヴィアタン)
 
怒り
使用者以外のターゲットを選択することができない。2体以上に使用された場合は最新のものが優先される。
(後からかけたものが先に切れた場合、きちんと先にかけていた使用者を狙う)
味方が受けた場合は一切の効果がないらしい?(不具合?)
(使用者例:不死のアイドル、ドラゴニュート)
 
気絶/睡眠
そのターン行動できない。睡眠は攻撃を受けることで解除される気絶の下位互換。(最悪ウトウトしていただけだからセーフ扱い)
(使用者例:サキュバスクイーン/セイレーン)
 
解除/解除
状態異常(ステータス異常)や能力上昇(〜アップ系状態異常)を1つ解除する。
具体的な対象はわざによる。
(使用者例:祝福されし炎/リンクス)
 
集中
急所確率を2倍(他のバフと重複する)。集中同士は重複しない。
(使用者例:ダンジョン馬鹿、スケルトンナイト)
 
覚醒
攻撃力に元々の値の150%を加算、素早さに元々の値の50%を加算、急所倍率に1.5倍を加算(固定値)、急所確率を1.5倍(他のバフと重複する)。覚醒同士は重複しない。
(使用者例:アスモデウス、シエルメーア)
 
敵が倒れる毎に魔核解放ゲージ増加
敵を撃破したターンの終了時に、撃破した敵の数分魔核解放ゲージを獲得する。効果はわざに応じた固定値を加算。
(使用者例:ベルゼブブ)
 
能力強化無効
能力強化効果が発生しなくなる。覚醒やダメージカットは状態異常扱いなので有効。
(使用者例:???)
 
蘇生
HPが0以下になる攻撃を受けた時、HPを1残してこの状態異常を解除する。(複数付与していても全て解除される。)
(使用者例:不滅の勇者)
 
魔力流出
毎ターンMPが減少する。
(使用者例:[宵闇の花嫁]スピナ)
 
封印
わざが使用できなくなる。
(使用者例:ジン)
 
状態異常付与確率ダウン
状態異常付与わざの成功率が下がる?
(使用者例:カサンドラ)
 
能力強化付与確率アップ
能力強化わざの効果の発動率が上がる?
(使用者例:カサンドラ)
 
与ダメージ割合アップ
最終与ダメージが割合でアップ?
(使用者例:ヤクシニー)
 
色欲解放
元々の防御力を現在の防御力から引き、同じだけの値を攻撃力に加算する。(集中や覚醒と同様の良性状態異常扱い)
(使用者例:アザゼル)
 

※本作のダメージ計算式は「(攻撃力-防御力)」で計算される基本ダメージに各種の倍率を乗せてゆくものであるらしく、これが低い段階では急所倍率アップや魔核解放威力アップの恩恵は乏しくなる。
※自身に状態異常・能力低下を発生させるわざは自身の耐性でレジスト可能。また、逆に淫魔の愛撫等によって発生率が増加してしまう。
※能力上昇・低下は発生したターンにも効果があるが、これはターンカウントに含めない。





・サービス終了を振り返って(2019/02/26)

 かくして、「魔王の始め方オンライン」は01/31をもってサービスを終了した。
 サービス終了を告げるあすものツイートには返信として別れを惜しむものやものや労をねぎらうものばかりが106件寄せられ、にぎやかながらもしめやかな雰囲気のまま幕が引かれることとなった。

 一方、同日にはWikiの雑談掲示板という裏舞台にて原作者の笑うヤカン氏本人がサプライズ降臨しいくつかの質問に応答するという一幕もあった。
 これによるとサービス終了は実は一周年記念イベントよりだいぶ前には決定してしまっていたらしく、その原因にも「終了も、単純に売上が奮わなかったからというのとはまた別の問題での事らしいので……(本人コメント)」との見方を示している。
 また、まおはじオンラインのオリジナルキャラクターのうち誰が一番のお気に入りか?という質問には
 「リッチちゃんです! 強くて可愛い不死パの要。寝室シーンだとアラクネさんとかも良いですね(本人コメント)」
 と答えている。
 ただ、本人はキャラクターの再現というものに強いこだわりがあって苦手意識を抱いているらしく、オリジナルキャラクターを作品に逆輸入するのは難しいだろうということらしい。
 そして、ゲームで使用された様々なコンテンツは運営自体の解散によって引継ぎもなく破棄され、権利的にも複雑でうやむやな形になるため、「まおはじオンライン」の次なる復活は、決してないだろうということである。


 改めて、1年前後でサービスを終了するのはDMMゲームス(現FANZA)のソーシャルゲームにはよくあること(俗称「半年コース」)ではある。
 が、それにこれだけの反響が返ってくるのはハッキリ言ってレアケースだ。
 その理由としては、ひとつに普段からツイッターでの情報交流を積極的に行っていたためツイッターにコメントを残しやすい下地があったことが挙げられるだろうか。
 担当者のあすもでうすのハジけたキャラ、特に「クソモモモー!」発言から定着した「クソモ」呼びや、不具合報告や改善要求をすれば(土日はともかく)目を通して反応を返してくれていた親身さは人気があった。
 他の運営の公式アカウントはと言えば、メンテナンスの連絡やガチャの広報などのみのBOTじみた事務的なものが多く、そもそも普段からユーザーが返信を返すということ自体が珍しいくらいだろう。
 逆にいらぬ口を滑らせるリスクがあったとはいえ、「ユーザーと対話する窓口」を開いていたことは他の運営においても真似してほしい取り組みであった。

 もうひとつには、やはりサービスの終了が急で不可解であった戸惑いの声が上がったと言うところだろう。
 基本的にソーシャルゲームのサービス終了においては「過疎化」や「課金コンテンツの変化」、「更新の停滞」といった形でサービス終了の予兆が見え、心の準備ができるものである。
 例えば「過疎化」は数値で確認するのは難しいが、実感できれば時間の問題というパターンだ。
 ユーザーが減れば課金者も減り、課金者が減れば収支が成り立たなくなってサービスを畳まざるを得なくなる、という図式である。
 また、サービス終了が見えた段階で課金コンテンツを緩和、あるいは乱発するなどして最後の収益強化を図る事は多く「課金コンテンツの変化」もサインとして警戒できる。
 「更新の停滞」は、これまたサービス終了が決定しているもののサーバーを開いておくことで多少の利益が見込めると判断しての措置と言える。
 ある程度慣れたユーザーは、こういった特徴が確認できるゲームには警戒を抱いて課金やログインの停止を行うことだろう。
 (もっとも、過疎化は目安が分かりづらく「なぜ運営できているか分からない」レベルまで進行しているゲームも挙げられるのだが)

 だが、「まおはじオンライン」の場合は一周年記念からクリスマス・年末年始イベントを迎えるという商機において同社「ギャングオブヘブン」と共にサービス終了を発表し、収益面を度外視した幕引きを選んだのだ。
 コミュニティやFANZAランキングにおいては浮き沈みこそあれ他と比べて不振という部類ではなかったし、システム的にも一周年記念ダンジョンや「色欲解放」など新規要素の開発を絶やしていなかった。
 記念ダンジョンの無限石などを取り上げてもう終わりだと叫ぶ手合いはいたものの、まあそんなものはいつものアンチと流されていたような状況だったにもかかわらずである。
 むしろ、いちユーザーとしてはもっと早い段階で畳むならまだしも手を変え品を変えなんとかかんとか生き残り、一周年という節目を超えることが出来た驚異の地力がまだしばらくは続くだろうと捉えていたくらいだ。
 ちなみに、ソーシャルゲームのサービス終了の原因としては「ブラウザのサポート終了」という仕様寿命も挙げられるが、今回はその線でもないと思われる。
 この「突然で不可解な終了」が、ユーザーの感情を刺激して多くの別れを惜しむ声を招いたと言えるのではないだろうか。
 あるいは、この声の多さから逆説的に過疎化が進んでいなかったことを類推できるかもしれない。


 一度目のサービス停止からして「大人の事情(権利関係疑惑)」と「バグや仕様ミス連発の開発力不足」という異例の事態を迎え、自身その炎上に釣られた面白半分の手合いであったものの、「まおはじオンライン」のその後の成り行きは正直に言って予想外の連発であった。
 システムをオミットして退化した内容から再スタートを切ったことや、周回クエオンリーの簡素な内容を続けたこと、しかしながらそれでも新キャラクターごとに戦力的な特徴を用意して商品価値を保っていったこと。
 毎回のようにメンテ後に不具合を出しながら翌日・翌々日の対応は放置していたことや、一方でユーザーの声には耳を傾けていて不具合情報や改善要求を汲んでいたこと。
 不具合の出ていた行動力周りを「検討」しながら結局最後まで放置したこと、しかしながらそれが午前・午後2回の消化にちょうどいい塩梅でサブゲームとして遊びやすかったこと、また張り付き有利とならず社会人にニートとの不公平感を感じさせなかったこと。
 全体において経験不足でこなれていない感じがあったが、それでも絶妙にやりくりして少しづつ改善していった手腕は、やはり見るべきところが多かったように思う。
 正真正銘のサービス終了においても特徴的な形をとってしまったことは、いやしくもただただ惜しいと感じるのだが・・・。


 個人的な願望を言えば、「まおはじオンライン」のさまざまな特徴はソーシャルゲーム業界の参考例とされてほしい。
 やらかしも多数あったとはいえ、「キャラクターの獲得や育成をないがしろにしないこと」、張り付き有利や高難易度で「ユーザー間に不公平感を出さないこと」、改善要求を意見交換するなどして「サービスの質への期待感を保つこと」、あたりが押さえられていた時期はゲームを続けやすく、継続するサービスの下地が出来ていたように思う。
 ゲーム開始ランキングがそれほど変動しなかったわりに総合ランキングでは10位前後での浮き沈みが有ったあたりなども、ログイン勢であったり休止中であったりしながらも「続けられるゲーム」としての評価はあり、要所要所では商品的な魅力も提供できていた証左であったように思えるのだ。

 ・・・もっとも、昨今のソーシャルゲーム業界では「ガチャが渋すぎてリピーターが生まれない」、「重ね必須で新キャラ獲得のハードルが高い(悪質ガチャ)」、「育成が渋すぎて新キャラ獲得のモチベを殺している」、「高難易度コンテンツにばかり注力してついていけないユーザーが脱落」、といった失敗例が後を絶たないあたり業界自体に改善困難な体質があるのかもしれないが。
 FANZA内で言えば、まおはじオンラインと同じ轍を踏むようにして正式サービス開始に失敗(延長・出直し・リリース未定)するゲームが複数あるような現状ですらある。
 短期的に収益を得て収支が取れているうちに開発を畳み、また次のタイトルを開発する・・・そんな焼き畑的運営が成り立ってしまっている以上は、ユーザー自身が求めるような長期的に運営されるソーシャルゲームというのはなかなか生まれないのかもしれない。

 なお、こうしたサービス終了によってコンテンツの消滅を迎えるソーシャルゲーム業界においては、昨今何かしらの形でコンテンツを残そうという風潮が出来上がってきている。
 例えばサーバーを介さずに動作するオフライン版の開発や、イラストCG集の発売、最たるものとしてはアダルトソーシャルゲームのネクロマンサー「にじよめ」というサイトもあるという。
 こうした対応があればユーザーとしてはうれしい限りだが、ただやはりこれは理想論と思っておくべきだろうか。
 引継ぎが出来ない急な終わりではもちろんだが、経営の悪化によって終わるパターンでもオフライン版の開発やイラストCG集の編集に割くリソースが用意できないことが少なくないはずだ。


 コンテンツを追加しながらサービスを続ける「オンラインゲーム」は今後への期待感にペイしながら続ける物であるが、「ソーシャルゲーム」の場合は加えて寿命が短く、サービス終了後に残せるコンテンツが無い刹那的な物として、特に今の体験にこそ価値を見出すべきものであると言える。
 このことに至っては「まおはじオンライン」も例にもれず、我々の手に残ったのは騒々しい日々の思い出とその記録くらいであろう。
 ならばこそ、その幕引きが惜しまれつつ迎えられ、思い出が美しいままに残せたことはせめて喜ばしく思いたい。
 そして、今後新たに「まおはじオンライン」というコンテンツに触れる者は現れえないだろうが、貧弱なゲームシステムに実力不足の運営・開発チームながらも押さえるべきところは押さえていて妙に愛される作品となっていった一つの異例があったことを、時に例の一つとして語り続けてゆきたいと思う。





サイトトップ/その他/「魔王の始め方オンライン」は二度死ぬか