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ページ公開:2017/09/14、最終更新:2017/10/07


・伝説のPSO2


 正式サービス開始5周年の節目を越え、新章「エピソード5」を開始したPSO2。
 新たなキャッチコピーとして「集え、英雄!“伝説のPSO2”へ。」を掲げ、新クラス「ヒーロー」と中世ファンタジーの世界観「オメガ」を中心にした内容が展開されているが・・・。





※※※残念ながら、以下の内容はほぼ全てネガティブな内容となります。※※※

※※※批判意見に抵抗のある方、現在のPSO2に満足している方、特にニンテンドースイッチユーザーはブラウザを閉じるか前のページへ戻る事を推奨します。※※※




 

・現状

 先ずは、これらの画像をご覧いただきたい。







 ※いずれもShip06、2017/09/14中の「エクストラハード推奨」ブロックのロビーにおいて「周囲のキャラクター」を表示したもの。



 ※2017/09/14 21:00発生の強化大和前のフレンドリスト。念のために断わっておくが、タグ付けする程度には交流のあった方たちである。


 ※こちらは2017/09/16、3連休初日のゴールデンタイムに起きたレアドロップ倍率+100%イベント中のデウス。



 ※Ship06、EP.5のとあるデウス中のブロック状況。ブロック自体は、平常時として見ればそれほど過疎化しているわけではない。


 ※こちらは2017/09/16、3連休初日のゴールデンタイムに起きたレアドロップ倍率+100%イベント中のデウス。

参考:2013/03/02、PSVita参入時PCブロック
参考:2013/03/02、同共用ブロック
参考:2014/03/12、「PSO2 エピソード2 デラックスパッケージ」発売付近のPCブロック
参考:2014/08/16、感謝祭中の予告絶望前のPCブロック
参考:2014/08/28、12日後、EP.3実装直後のPCブロック
参考:2014/11/02、浮上施設実装後あたりのダークファルス・エルダー襲来時のPCブロック
参考:2014/12/23、実装から間もないマズい頃のマガツ襲来時のPCブロック
参考:2015/08/02、アークスダンスフェス開催あたりのPCブロック
参考:2015/08/28、「決断」実装後のPCブロック
参考:2015/08/28、同共通シップ
参考:2016/02/13、EP.4開始あたりのPCブロック
参考:2016/02/13、EP.4開始あたりの共用ブロック
参考:2016/05/02、GW中のPCブロック
 ※いずれもShip06。特別混雑している時に驚いて撮影したものなので、あくまで参考である。



※ネット上での拾い物、9月時点でのPSNのEP.5関連トロフィー取得状況らしい


 これが現在の「PSO2」である。
 クラスはほぼヒーロー(オレンジ色の剣のアイコン)一択、メインコンテンツたるバスタークエストも劣悪な内容で既存ユーザーの大勢が見切りを付け、環境に適応出来た残りのユーザーとの客層の総入れ替えが行われている。
 「PSO2」は過去にも極端なゲームバランス(ゾンデ無双、SロールJA)や劣悪なコンテンツ(初期の浮遊大陸、マガツ)に対する批判を受けてきたが、それでもこれほどの異常事態を経験した事は無い。
 “伝説のPSO2”とは一体何なのか。少し詳しく見てみよう。

 

・新クラス「ヒーロー」

 EP.5の目玉の一つが、新クラス「ヒーロー(以下「Hr」)」だ。
 これは「PSO2初の上級クラス実装!」という触れ込みで実装され、既存クラスから指定された3クラスのレベルを「75」まで上げることで開放される。
 打撃・射撃・法撃の3種を使う汎用クラスと言う設計で範囲火力に長け、「ヒーロータイム」という必殺技を持つ、概要のみでは瞬間火力を持つが全体的に器用貧乏なクラスと言うところだが・・・。

 蓋を開けてみればまるでそんなものでは済まず、「フラッシュオブトリック」による高速移動能力に威力・連射力・射程・PP無消費と攻撃アクションに必要な利点ことごとくを詰め込んだ「気弾」の存在、Huがサクリファイズバイト零式を使用したそれよりさらに数倍の火力を誇るソードの「通常攻撃」、「ジャストリロード」による高速PP回収に「ジェットホイール」や「ワイズハウンド」によるダメージやギアの底上げと、器用貧乏どころかほぼ欠点のない万能のクラスとして設計されていたのである。
 実装初期こそ耐久力の低さや瞬間火力の低さと言う欠点が指摘されていたものの、登場時点の既存コンテンツはヒーローの火力の前に行動すら許されず蒸発する状態で、瞬間火力の低さもコンスタントに高火力を出せる設計からレイドボスでのタイムアタックはヒーローが最高の結果を更新するなど、ほぼ無視できるものとして定着して行った。
 これらの「壊れ」た性能から、上の画像のようにアクティブユーザーはほぼHrを選択せざるを得ない状況となっているのだ。
 なお具体的なHrの割合については、「9/2」のアークスライブにて「8/16時点でLv80以上では60%ほど」という数値が提示されている。
 Hr以外のクラスはそもそものアクション速度の違いからHrの高速移動に追い付くことすら困難で、追い付いても満足に敵に触れない始末、事実上「ヒーロー」でなければゲームに参加できないというわけである。

 システム上、Hrになる事は面倒ではあるがそう難しい事ではない。使用する武器も既存クラスが使用していたソード、Tマシンガン、タリス、を使い回せる。
 しかし、Hrに転職することに抵抗を覚えるユーザーは少なくない。
 「PSO2」は今までの5年間を、途中からの追加を含めた既存9クラスのバランスと「共闘」によって成り立たせてきた。
 Huが敵の注意を引き、Teがバフを展開、Foが周辺を殲滅して、Raが弱点を指定、準備が整ったところに全員で一斉攻撃・・・と、万能でないからこそ役割や協力の概念が有ったのだ。
 また、「サブクラス」システムによって適切なクラスやスキル構成を吟味する面白さも提供してきた。
 時には各クラスをイメージしたコスチュームも実装し、そのクラスへの愛着を高める試みも行われてきた。
 それらの面白みを味わうために課金を行ってきたユーザーも相当数いただろう。
 が、ただ一つの万能クラスの実装でそれらは全て切り捨てられたのである。
 クラスを選択するPSO2に愛着を持っていれば持っているほど、Hrの存在には抵抗が有って当たり前である。

 問題点はまだある。Hrが装備可能な武器が3種類しか無く、これまでPSO2に登場していた残りの15種類の武器がマルチエリアで使いどころのない死にコンテンツと化した事だ。
 特にEP.4で登場させた新たな目玉「☆14武器」は、ソードとTマシンガンを除いてHrでは装備不可、ソードとTマシンガンもHu・Guのクラススキルを強化するものでHrには無用とどうしようもない。
 またHr実装後間もなくして、Hrが一部の既存武器を使う事でゲームバランスに重大な影響を与える不具合が発覚し修正されたという出来事もある。
 既存コンテンツの事を、何も考えていなかったわけだ。
 なおガンスラッシュはHrでも依然装備可能であるが、Hrのスキルが専用武器の強化に偏っているため既存職が使用するよりはるかに低火力となる有様である。

 以上の環境から、既存プレイヤーは次の3つの選択肢から1つを選ぶこととなった。
 ・1つ目は、Hrに適応しヒーローオンラインを満喫する道。
 ・2つ目は、既存クラスにこだわり続けマルチエリアに参加できない疎外感を味わい続ける道。
 ・3つ目は、PSO2そのものを休止・引退する道。
 どの選択肢を選ぶプレイヤーが多かったか、は想像にお任せしたい。

 

・バスタークエスト

 EP.5のもう一つの目玉が「バスタークエスト」だ。
 中世の世界観を舞台にした「防衛戦」ライクのクエストで、設備を召喚しながら攻城兵器「パイル」を守り敵の「魔神城」を攻略するという概要を持つ。
 かつこのクエストは常設で、各々がプレイしたい時間を選択して参加でき報酬として「グレードアップ」してゆく☆13武器や目玉となる☆14武器も設定されている。
 クエスト内で登場するエネミー「魔物種」は打撃・射撃・法撃のいずれかに強力な耐性を持っているので、各プレイヤーが有効な攻撃手段で対応する事が攻略に必要となるだろう。

 ・・・とまぁ概要だけならば良いのだが。
 クエストの内容は4つの「グレード」に分かれており、このうちのどれを受注できるかは「キャラクターに紐づけされたランク」によって決定される。
 強調するが、「アカウントに紐づけされた」ではなく「キャラクターに紐づけされた」である。
 この「ランク」は対応したグレードに参加する「メインマッチ」を攻略する事によって評価が高まって行くが、一方で「メインマッチ」には「アカウントごとに参加可能回数の上限」が設定されており、これを使い果たすと下位のグレードに参加する「フリーマッチ」を攻略して回復するか翌日の自動回復を待つかしなければならない。
 再度強調するが、こちらは「キャラクターごとに」ではなく「アカウントごとに」である。
 言ってみればソーシャルゲームのような「スタミナ制」の概念があり、またそのスタミナを能動的に回復するために下位のプレイヤーの手助けを強制させられるわけである。
 多数のキャラクターを使いわけているプレイヤーはその管理も煩雑となり、独自の利点(コモンユニット集め)こそあれ一連の設計は問題点と見るほかない。

 また、「メインマッチ」と「フリーマッチ」はそれぞれ報酬が異なる。
 「メインマッチ」では武器や防具のドロップを得られるが当クエストの参加景品「バスターメダル」が得られず、逆もまたしかりと言う形だ。
 バスターメダルにも下位プレイヤーの手助けにも興味のないプレイヤーにとってフリーマッチは低難易度の内容に参加して受注回数を回復するだけの作業、逆に下位プレイヤーの手助けに腐心するプレイヤーはメダル以外の戦果が得られずほぼボランティア状態、と言うわけだ。
 メダルとドロップ両方に興味のあるプレイヤーにとっても水増しの遠回りでしか無く、この設計も問題だと言える。

 そして、「グレード3」ではマッチングに関するまた別の問題が表れている。
 ここでは「Lv75」のエネミーが登場するのだがプレイヤーは「Lv40」から受注可能で、ともすれば敵が極端に強い理不尽なゲームバランスとなりうるのである。
 クラスブーストも得られていない初心者の場合装備可能な武器・防具も貧弱であり、設備を上手く利用して何とか踏みとどまれるかどうかというところだろう。
 そこに現れるのが「ヒーロー」である。
 とうに3クラスを育て終えて装備も整ったHrであれば持ち前の機動力もあって戦場の広い範囲をカバーでき、そうした初心者たちの不足を補う事が出来るわけだ。
 いわば公式に上級者におんぶ抱っこの「介護」オンラインをデザインしてきたわけである
 グレードごとに任意に受注可能にし、レベルとランクの制限を設ければ解決する話なのだが、現状が運営の意図したとおりのものならば改善の可能性は無いだろう。

 ほか、バスタークエストで利用可能な設備は参加プレイヤーからランダムに選択権が与えられる設計で、参加人数が「8人」と少ない割にマップが広く防衛対象も多い(最大4つ)ことから、高難易度の「上級」では個人個人が最低限の働きをすることが求められている。
 そして、「魔物種」の持つ耐性の概念から特定の攻撃属性に偏ったクラスは状況次第で無力化される設計である。
 特定の攻撃属性に偏ったクラス・・・つまりは既存職ほぼ全てがバスタークエストで有効に動けないという事だ。
 Hr一色に染まった原因はここにもあるわけである。

 さて、先の「荒野に舞う戦火 Part1(9/6)」にてそんなバスタークエストに拡張が行われた。
 今までの「草原」に加えて「荒野」のマップが追加され、新エネミーや新たな「石」が追加されたのだが・・・。
 クエストの選択画面を開いてみると、今まで通りの「魔神城戦」しか選択できない。
 そう、せっかくの新コンテンツ実装と言うのにその内容を遊べるかどうかは受注してフィールドに降りるまで分からないランダム選択となったのである。
 あげくそのどちらでも報酬に差は無い(両方に追加)らしく、この設計はまこと理解に苦しむ物である。

 そして最悪なのが、運営の公式発表として「EP.5」中は「ヒーロー」一強のバランスや「バスタークエスト」の拡張で2年間続けていく予定ということである。
 実は既に「バスタークエスト」はクエストへの参加者が少なくまともに開始できない有様で、公式生放送のゲストにもその点を指摘されている。
 「EP.5」の開始は7/26。二月も経たないうちに息も絶え絶えとなった内容で、果たしてどこまで続けることが出来るのであろうか・・・。

 

・度重なる失言

 そして、これらの理不尽な設計と共にユーザーの反感を買っているのが「アークスライブ!」など公式放送での失言である。
 先ずは「7/8」のアークスライブで、EP.4の「ギャザリング」によって大量に追加された素材アイテムを収納する「素材倉庫」について木村ディレクターが

 「今の拡張倉庫を沢山使っている方が居てあれは1つが500AC。あくまで拡張倉庫が素材で埋まっちゃってる人の為のサービスでそれが3つ分買わなくてもよくなる上に1個にまとまる。この倉庫に関しては基本プレイの範囲では無い。倉庫拡張はネトゲ共通の問題で拡張には時間も負荷も掛かるから全員使って良いですよと言ったら機能として成立しない。本当に使いたい人だけ課金して使ってもらう事によって負荷も抑えられる。これでお金を稼ぎたいというわけではなくこれぐらいの金額に設定しないと従来の拡張倉庫との売り上げのバランスも取れなくなる。無料で提供してしまったら拡張倉庫を買わなくなってしまってそうなると僕らは損をするだけになってしまう。プラスにはしたいと思ってないんだけど新しい機能を追加することで僕らがマイナスにはできない。そこを分かっていただきたい (公式放送を見逃したためコピペを転載)」

 と発言した物。
 装備やコスチュームが入らない時点で拡張倉庫とは比べるべくもなく、素材アイテムへの改善策を期待していたユーザーに既存のものよりも不便な有料のレンタル倉庫を突きつけるというあまりに不条理な内容であった。
 なお、この発言が異様に早口で行われた事から「高速詠唱」、運営が損をするという箇所が一人歩きして「僕らが損をしてしまう」、「ボクラガソン」、というネタが生まれてしまった。
 また、もう少しさかのぼってサービス5周年を記念した感謝祭でも木村ディレクターが「ユーザーが減っていて収益が落ちているのではないか、ユーザーを定着させる努力をしてはどうか」という旨の質問に対して

 「あのー・・・今問題になっているのは、あの人がへっひえっ減って行くことで、あのー・・・ぞ、あの増収が減ってしまうのは仕方ないなーと思っているんですけど、あのー・・・人がその、減る、以上に、その「単価」と言うか、あのー・・・ひ、一人があの、払う、ベースとなる金額が減ってしまっている状況だったので、そこをせめて戻したいなと。ユーザーさんの二ーズ自体が、あのー・・・平均化されても、へっへっ並行化あの減っても、いいんですけど、減ってもいいという言い方はおかしいな、あのー・・・ユーザーさんのニーズが、えー・・・ある一定以上の人数を、えーと、維持している状態で、えーと、ありゃっすちょっと混乱してしまったすいません・・・(該当の部分より書き起こし)」

 と発言したことも、プレイヤーを軽視し集金対象としてしか見ていないのではないかと言う批判を集め「人は減ってもいいんですけど」、「客単価」、「キャクタンカ」というフレーズで扱われることとなった。
 また、感謝祭に赴いたユーザーは周囲の冷めた反応と反比例するように湧きあがる「うおおおおおおおお!!」の声が運営のサクラか録音であると推察し、彼らを「謎の勢力」、「うおお勢」、と皮肉って真似る風潮も出来上がった。

 さらに、「8/12」の放送ではユーザーへのプレゼントキャンペーンとしてシオンの口調をまねた「謝罪する」というキーワードをコメントする企画が行われたのだが・・・。
 実はこの放送内で「謝罪」という単語をNGワードに設定していたため、誰もキーワードを発言できず現場が大慌てという珍事に。
 放送内の雰囲気を悪くしないためにNGワードを設定する事自体は問題なく、一時「謝罪しろ」と荒らすコメントが湧いていた事情もあるのだが、それを踏まえていてなぜこのキーワードをチョイスするのか理解に苦しむ。
 さらには動画の最後にあるアンケートの入力受付が「5秒」しかなく、無投票は自動的に最高の「1」にカウントされるというニコニコの良く分からない仕様も相まって、この一件も「言論統制オンライン」として一人歩きする事となる。

 また「8/26」の生放送では現役プレイヤーでもあるゲストとバスタークエストに挑戦するという企画が行われたが・・・。
 うち一人はアカウントに使用しているメールアドレスを忘れてインできず、他の一人はバスタークエストのランクが初期状態と全くプレイしていない事が発覚。
 めげずにバスタークエストを受注するが過疎化が進み過ぎていてなかなか開始できず、開始しても既存クラスのゲストが敵に全く触れられない始末、さらにはスポンサーともなっている公式推奨機器で630エラーを連発する異常事態も。
 (バスタークエスト中に破棄すると評価が下がるうえBANのカウントも増える、630エラーはサーバー側ではなくユーザー側の環境が悪いせいだと断言されている、いわゆる「おま環」)
 また放送のオチとして酔っぱらった木村ディレクターが乱入し犬用のおやつを口にするという放送事故も用意されていた。

 こうした失言を重ねてなお、「9/2」の放送はさらに大きな話題を生んだ。
 ゲストがバスタークエストの過疎化について質問したところ「ブロックが間違ってるとか、人が多いブロックに移動すると改善する場合があります(by浜崎D)」
 季節緊急が同じ構成ばかりで飽きたと言う話には「季節緊急に変わり映えがないのは様式美と思っていただければ(by木村D)」
 新システムダークブラストについて、女性用のモデルも作ってほしいと言えば「女性版は無いです、ストーリーを見れば納得できると思う(by木村D)」
 とプレイヤーの希望をことごとく打ち砕く問答が繰り返され、さらに既存職の上方調整を10月末に実施する予定としてその内容を訥々と説明した後
 「調整入ってもヒーローの方が強いです、元々EP5のコンセプトですし(by木村D)
 という持ち上げて落とす真似までをやってのけたのである。
 結果、この放送の評価は

 ニコニコ動画:別の調整を間違えてアンケートで成果を出してしまうPSO2運営UC

 という形となった。
 「33-4」という奇跡の数字には唸るばかりである。この数字の意味について詳しくない方はタグから大百科を参照されたい。

 また、この放送においては裏番組としてFF14の生放送も行われ、その対比は祭りと葬式の様だと揶揄された。
 後半に当たる「ワンモア!」では公式でエロSSの撮り方講座をやる始末で異例の公開期限を設ける事となり、「荒野に舞う戦火 Part2」の公式PVも荒らしを恐れてタグを全て埋めてロックするような有様、ここ最近の運営は情報を出せば出すほど裏目に出ている惨状なのである。
 ちなみに、酒井プロデューサーは逆にここ最近の生放送にはほとんど顔を出していない。

 

・EP.4

 そして、EP.5を語る上では直前に展開されていた「エピソード4」にも触れなければならないだろう。
 「新体験」を掲げてそれまでのPSO2に無かった要素をどん欲に取り入れ、「ぶっ飛ぼうぜ、超現実へ。」をキャッチコピーとしたエピソードである。
 しかし実際に実装された内容を振りかえると

 ・サモナー
 登録した「ペット」を育成させてプレイヤーの代わりに戦闘させる、いわゆる「獣使い」に当たるクラス。
 ただペットのデザインが奇抜でプレイヤーキャラクターは後方でタクトを振りまわすアクションしかしないという見る楽しみに欠ける難点から第一印象は芳しくなかった。
 公式コメントによるとアクション初心者向けにデザインされたという事で実際操作難易度は低かったが、育成に必要なアイテムが大量かつ高レアリティの物も含んでいたため「アクションは初心者だがPSO2は上級者」という良く分からない層に適していた。
 ペットが揃わずキャンディーの種類に乏しい初期こそ戦闘力が低く評価されたものの、やがて「マロン」という耐久力と瞬間火力に特化した自爆型ペットが実装されるとこれを利用した攻略が流行する事となった。
 が、結局あまりプレイヤーの人気を集められなかったらしく、関連アイテムのエッグやキャンディーがクラスを問わずにドロップしたことも不評を集め、運営はSuの存在を失敗と捉えたらしい。

 ・レイヤリングウェア
 下着に当たる「インナーウェア」、服に当たる「ベースウェア」、上着に当たる「アウターウェア」、の3層を重ね合わせてコーディネートできる新たなキャラクタークリエイトシステム。
 ヒューマン、ニューマン、デューマン、でも組み合わせによるコーディネートを楽しむ事が出来、さらなる個性の演出を可能とした。
 特にアウターウェアはいずれもカラーチェンジ機能に対応し、カラーバリエーションの豊富なベースウェアと合わせて豊富な色彩を実現できたことを魅力と推したい。
 ただし「インナーウェア」、「ベースウェア」、をチケット登録制にしたため古着を使い回すことが出来ず、カラーバリエーションの豊富さも希望するカラーを獲得できない難点として裏目に出て批判を集めた。
 また女性用アウターウェアが干渉を避けるためか異常におなかの出っ張った形状となる問題、SF色の薄い私服が続き賛否両論起きた問題、もあるか。

 ・ギャザリング
 各惑星のフリーフィールドに降りて「釣り」と「採掘」によって素材を収集するシステム。
 が、それぞれのアクションは「スタミナ」を消費して行ううえ最大値まで回復するのに「5時間」かかるという仕様、さらに獲得できる素材の量が数倍に増えレアアイテムも出やすくなる「フィーバー」の影響が大きすぎたため気ままに・のんびりと行うコンテンツにはならなかった。
 フリーフィールドにはいくつかギャザリングを行える「スポット」が表示されたが、公式放送で「難易度やスポットの位置はギャザリングの結果に影響しない」と明らかにしてこのシステムがMMOの同様のものを真似ただけの薄っぺらい「スタミナ制素材ガチャ」だと確定させた。
 また集めた素材から作られるのはいくらかの料理と「スキルリング」のみ、それも戦闘に影響する物は全て「採掘」に集中していると明らかになる。
 このコンテンツには半有料の上等な道具やスタミナ回復剤も用意されていたがユーザーの反応は冷ややかであった。

 ・スキルリング
 ギャザリングによって集めた素材から作成でき、装備する事で特定のスキルを発揮するアイテム群。
 「フロントSロール」や「ステップジャンプ」など操作を快適化する物が主流となるはずだったが、「ハンターギアセイブ」や「ノンウィークボーナス」など火力に直結する重要なリングも存在し、「TマシンガンSアップ」に至ってはかつてのSロールJAの再来かと言うほどの影響力を持っていた。
 言わば、正式なスキルとして実装するべき物を全てスキルリングの追加で実装するという形態にしてしまったわけである。
 またスキルリングを強化するにはスキルリングを装備した状態で一定の「経験値」を稼いで強化キャップを開放し、さらに「素材」を費やして実際に強化するという二重の行程を必要とし、これも悪手だと批判の的になった。
 新たに追加された「☆12防具」は防具本来の性能がさほど高くないがこれらスキルリングをセットし複数の恩恵を受けられるものとしてデザインされ、クラスごとにその評価が分かれて新コンテンツへのモチベーションにも差が付くこととなった。

 ・コレクトファイル
 マターボードのように特定のアイテムと対応エネミーが指定されたシートを受け取り、シート内の目標アイテムを全て収集する事で最終的に高レアリティのアイテムが獲得できるというシステム。
 第一弾の「レボルシオコレクション」は既存のアドバンスクエストやフリーフィールドを手広く回る内容で報酬も2・3番手、最低保証となるシステムとしては一定の好評を得た。
 ・・・のだが、続く「雨風」や「大和」からは緊急クエスト限定のマスが用意されるようになりその報酬もクエスト内で獲得できる新レアそのもの、レアを収集するためのメインコンテンツと据えられてしまう事となる。
 またコレクトファイルの配信には「期限」の概念もあり、EP.3の夜桜同様に短期間で回りきらなければ十分な成果を得られなかったという問題もある。
 EP.4の最後を飾った「デウスエスカ・ゼフィロス」からのドロップ「ゼイネシス」、「クリファド」系武器は、コレクトシートの恩恵によりほぼ全ての現役アークスが獲得した最強の配給品、誰しもが同じ武器シリーズを使用する没個性オンラインという有様であった。

 ・新世武器
 武器経験値の概念を持ち、他の武器を与えることで徐々にレベルアップして行くという新たな強化システムを持つ武器群。「es」のチップなどソーシャルゲームではなじみのあるシステムだろう。
 ドゥドゥの機嫌に左右されず確実に・着実に強化できることが評価されたが、一方で武器には「強化上限値」の概念があり、これを最大まで強化するには同じ武器を6本必要とするという困難な目標も用意された。
 とはいえ、通常の強化上限と最大の強化上限による攻撃力の差は「5%」未満。初めのうちは必須ともされず趣味の領域として定着した。
 が、その後運営はこれを最大まで強化したときのみ得られる特典「特殊能力因子」を実装。
 必要な武器を確実に得られるコレクトファイルと合わせて、以降のレア武器は緊急クエストの配信期間中に同じ物を6本集めるライン作業を迫られていったのだった。

 ・スタージェム
 エクスキューブからの交換でインフレしきった「FUN」に代わる新通貨としてデザインされたもの。いわゆる「課金石」。
 初期には「時間短縮」に使用する物として用意され「ペットのえさやりリキャスト(並行して育てていると餌の方が足りない)」、「ギャザリングのスタミナ回復(スキルリングに経験値を与える必要があるのでそんなに急ぐ意味がない)」、「コレクトシートのリキャストリセット(主目的)」、といったところに使用された。
 が、やがて「SGショップ」が実装され「緊急クエストトリガー」の購入に用いるようになるとこちらが重要視され、「マザー12連トリガー」など緊急クエストへの参加券という役割も持つようになっていった。
 特に予告限定にもかかわらずすっかり実施されなくなった「大和」などは、このSGで購入しなければ参加できない半有料コンテンツと化しただろうか。
 また、その後はSGによって利用可能な「SGスクラッチ」も用意され、ダークファルスのコスチュームなどストーリー上重要な意味を持つキャラクターの衣装が収録された。
 なおゲーム内での獲得手段はコスチュームの愛着度、ログインボーナス、アークスリーグの入賞賞品、など徐々に増やされて行き、EP.5時点では十分な時間を使えば必要量は確保可能・・・と評されている。

 ・PS4の参入
 新たにPS4でのサービスを開始し、また同時にアニメ「PSO2」を展開、総数450万登録IDという形で大量の新規獲得に成功した。
 が、アークスロードなど新規プレイヤーの導線が弱いこともあり新規はいまひとつ定着しかねていたように見える。(トロフィーの取得率で類推)
 既存プレイヤーとの実力差も大きく、双方がごちゃまぜにクエストに参加する事で軋轢も起こるようになっていた。
 そこにXH未満に価値の少ない「大和」の乱発やより高難易度の「壊世調査:アムドゥスキア」の投入、「エキスパートブロック」の実装などユーザの分断や格付けを重ね、結局獲得した新規層の大半を手放してしまったという。

 ・東京とラスベガス
 EP.4の舞台は地球とされ、エピソードを通して地球の各都市を回る事になった・・・かというとそうでもなく。
 実際は東京とラスベガスくらいで、あとは海上やら月面基地やら地下遺跡やらと結局「地球」を意識するマップは乏しかった。
 また東京はダッシュパネル、ラスベガスは「ライドロイド」と移動にばかり新システムを加えたことでプレイヤー視点では戦闘以外に手間のかかるマップとして不人気に落ち着いた。
 なお、東京のロードローラー、ベガスのUFOに女神、とハイパーアーマーで突進を繰り返し死角死角に移動するエネミーばかり登場したことも明記しておきたい。

 ・繰り返されるコラボ
 EP.4中はコラボコンテンツが非常に多く、中でも「FF14」の「オーディン」とのコラボはEP.4中のハイライトとも言える出来事であった。
 専用に用意された常設クエストも「回復制限」という概念によって回避やクラスロールの重要度が高く、普段よりもオンラインアクションRPGらしいと好評であったように思われる。
 その他には「ファミ通」の「ネッキー」とコラボした「VR防衛戦」が、防衛戦中最悪の難易度として語り草である。TeやGuは特に相性が悪く、未だにアレルギーを持つ人もいるようだ。
 が、他に「戦艦大和」を模した「幻創戦艦大和」というエネミーの登場、「小林幸子」ライブ、「シン・ゴジラ」公開記念の「ゴジラ」ロビー、と少々既存の世界観から浮いたコラボが続いた事に疑問符もある。
 最たるものは、「マザー」を模した日本人形と言うあまりにユーザーの理解を越えた一品であろう。
 酒井プロデューサーが趣味に走り過ぎてはいなかったか、として批判の対象となっているようだ。

 ・ストーリー
 アニメと連動して地球を舞台にした物語が繰り広げられる・・・と期待して見ればアニメとストーリーの接点は少なく、またEP.4はプレイヤーではなく「ヒツギ」という新キャラクターを主役にした物語が展開された。
 正直に言うとその時点で「オンラインゲームのストーリーと言う体を成していない」と見て投げ出したので、この節に関してはあまり詳しい事は語れない。

 ・バトルアリーナ
 本編に登場する武器やPAをベースに専用の調整を加え、複数プレイヤー対複数プレイヤーのPVPを行うコンテンツ。
 実装前から不安の声が絶えなかったがいざ実装されてみると案の定ラグがひどく、特に回線の遅いプレイヤーほどラグを味方につけて有利に立ち回れるという理不尽な設計とされた。
 が、このコンテンツで最も理不尽なのはマッチングのシステムだ。
 というのは「一つの試合で高い活躍度を上げたプレイヤーは、次の試合で活躍度の低かったプレイヤーと同じチームにマッチングされる」、「プレイヤーにランクの概念があるが同ランク同士でマッチングが行われるわけではない」、という仕様が公式に明かされたのである。
 勝利しようとあがけばあがくほど動き方の分からない初心者と、あるいはまともにゲームをする気のない放置寄生と、マッチングさせられるこの設計はあまりにプレイヤーの心をヘシ折る物であったのである。

 ・・・と、目立った要素をざっと12個ほど挙げてみた。
 もちろん「3ボタン制」の導入や「アクセサリーの回転・サイズ変更」機能などEP.4になって格段に改善された部分もあるが、EP.4で実装された内容はその多くが「ユーザーが望む物とは異なる形」で実装され、またコレクトファイルが顕著だが「実装後に機能している期間が短い」使い捨てのコンテンツが目立ったように感じる。
 もう一つ例を挙げると、「リサイクルショップで複数のアイテムをまとめて交換できる機能が欲しい」というユーザーの声に対して実装された機能が「交換先のアイテムを複数入手する」ためのもので、最大ではアイテムパックの中から990個の武器を選択するよう要求された(もちろん、アイテムパックに入る武器は最大でも100個)ことなどは象徴的だ。
 結局問題の仕様は「交換元のアイテムを複数処分する」形に修正されて決着したが、EP.4の運営はこうしたユーザーとの感覚のかい離を正すことなく独善的な路線を続け、結果的にユーザーとの間に大きな溝を、EP.5で裂ける亀裂を作ってしまったのだと思わずにはいられない。

 

・これからのEP.5

 かくして、既存プレイヤーは様々な箇所で「EP.5」に対する不満を爆発させている。
 ニコニコ動画、ツイッター、個人ブログ、ゲームサイトのレビュー、2chについては言うまでもない。
 こんな現状に対して運営が建てた改善策としては、「10月末」に行われる既存クラスの上方調整がある。
 実はEP.5を開始するにあたって既存クラスのバランスが調整されており、中には消費PPの増加と威力倍率の低下と言う2重の弱体化を受けた「バニッシュアロウ」など厳しい下方修正も有った。
 ゲームバランスの適正化と言う名目で行われた物だったが、肝心のゲームバランスはHrによってブッ壊されたこともあり、これらの下方修正は「Hrを強制するための弱体化」と揶揄されている。
 (なお、Raの「ある火力」もこの調整によってかえってブッ壊れとなった)
 10月末の上方調整でこれらの下方修正を撤回し、また移動速度やPPの回転をHrに肉薄させる調整を加え、Hrに出来ない明快なロールを用意すれば、既存プレイヤーの不満はいくらか収まる可能性があるだろう。

 が、そこで木村Dの「調整入ってもヒーローの方が強いです、元々EP5のコンセプトですし」発言である。

 別の手としてHrを弱体化して既存クラスに並ばせる案も挙がるが、これもやはり悪手である。ヒーローオンラインに適応した現在のプレイヤーに不便を押し付ける物にしかならない。
 Hrと同格の上級クラスを複数実装し15の既存武器を割り当てる案もあるが、現在の開発速度を見るとあまり現実味は無いだろう。
 素人目線では「詰んで」しまっている。これまでのようにクラスに多様性のあるPSO2は、もう完全に破壊されたのではないだろうか。

 何より悲しいのは、何か一強のバランスがユーザーに拒絶されるという事は、「ゾンデ無双」でも「SロールJA」でも学んできたはずだったことである。
 ギミックの煩雑なクエストが避けられるのはバスタークエスト以前に「ライドロイド」の失敗があるし、失敗の可能性があるクエストで高レベルのプレイヤーと低レベルのプレイヤーを同じクエストに放り込むのは「エキスパートブロック実装」を招いたように軋轢を生む。
 実装する前に、ユーザーがどう反応するか予想する事は出来たはずである。
 まして「上級職のヒーローを一つだけ実装し、バスタークエストの拡張だけで2年サービスを続ける」など、まかり間違っても通る案ではない。
 度重なる失言に、アンガ実装から全く変わっていない隠蔽体質、そして同じ失敗を繰り返すという過ち。
 これまでの5年間は一体何だったのか。
 運営への失望感や、急なサービスエンドにも近い喪失感が、今ユーザーたちに不満を叫ばせているではないだろうか。

 「9/21」には、東京ゲームショウが開催され「PSO2」のブースも確保されている。
 運営はここで新システム「ダークブラスト」の先行体験を行うという事だが、あのA.I.S.でも否定意見があったようにキャラクターを一律で同じ容姿、同じ性能に整えるシステムが現状を打破できる切っ掛けになりうるとは思えない。
 そしてもう一つ、「9/14」の任天堂の生放送にてニンテンドースイッチ向けに調整したバージョン「PSO2クラウド」のサービス開始というサプライズが発表され、これによって新たな新規獲得を見込んでいるようだが・・・。


 かつてのPSO2の姿はもはやなく、有るのはHrとバスタークエストだけの「ヒーローオンライン」。EP.5は適応できなかった既存プレイヤーをふるい落とした「散れ、非英雄」の合言葉で語り継ぎたい内容である。




 

・追記(2017/09/16)

 2017/09/15に「アニマックス」公式サイト内の「ゲーム★マニアックス」コーナーに酒井プロデューサーへのインタビューが掲載された。参考としてここにリンクを掲載する。
 「『ファンタシースターオンライン2』シリーズプロデューサー・酒井智史氏が語る、「いままで」でと「これから」」
 

・追記(2017/09/17)

 2017/09/17の昼ごろに上記の記事がコメント欄ごと削除された模様。
 

・追記(2017/09/19)

 その後、再掲載。経緯はコメント欄が大荒れした事に困惑して、ゲーム★マニアックス側が独自判断で記事全体を一時的に非公開にしていたという事だが・・・。
 特定個人に対する暴言は正式に削除しても良いのではないかと思わないでもない。それを除いてもなおユーザーの怨嗟の声は凄まじいのだ。
 なお、この件は先の33-4に続いてニコニコ動画にて動画形式で、また普段PSO2と接点がない(大和騒動の時ににわか知識で飛び付いた)まとめブログたちにも、まとめられてしまっている。
 もうTGSまで間がないのだが、悪評は撤回できずあらゆる所へ拡散中であるようだ。

 なお、再掲載後に付いたコメントでは「うおおおおおおおおおおお・・・」や「荒らすな荒らすな荒らすな・・・」といった内容で画面が埋め尽くされる荒らしが頻発している。
 明らかに異常な雰囲気であり、この書き手がどういう意図で書きこんでいるのか、またこれらの荒らしと削除前のコメントを運営が一緒くたに扱わってしまわないか・・・。
 次の公式発表を注視する必要がありそうである。

 

・追記(2017/09/20)

 2017/09/20の夜に酒井プロデューサーが管理する公式ブログが更新された。
 この中ではゲーム★マニアックスの記事削除問題に触れて削除があくまでも独自判断で有ることを強調し、また記事が荒れる原因となったコメントを汲んでEP.5に対する反省の念をあらわにした。
 今後は当初の方針を見直しバランス調整に関する大規模な変革を行う予定としているが・・・。
 その詳細の発表はTGS内の9/23。これが必滅、HDDバースト、EP.3のバランス調整方針発表、「幻想戦艦大和」発表、以上の、PSO2史上最大の「運命の瞬間」となることだろう。

 なお、この日にはアップデートもあったが・・・。
 ACスクラッチの追加(例によって中世NPC服、回数ボーナスはリバイバル品をさらに男女別に分けて収録)、ストーリーの追加(30分もないくらい)、アリーナの武器更新(弓が壊れ化、TMGで封殺、パルチで猪突猛進)、とかなり具合の悪い物であった。

 

・追記(2017/09/21)

 2017/09/21はTGSのビジネスデー(関係者向け公開日)である。
 この日のPSO2ブースは以前配信されていたEP.1のオムニバスクエストを舞台に来月実装の「ダークブラスト」を先行体験させていたわけだが・・・。
 なんと、立ち寄る人がほとんどおらずPT人数の「4人」を埋めるためにスタッフやコンパニオンの方が支援する状態だったらしい。
 ライバルとして見ていたMHWは待ち行列が限界となる大盛況、新コンテンツの公開が無かったFF14でも45分待ちなど盛況であり、PSO2ブースの閑古鳥ぶりはあまりにも悲惨であろう。
 SEGAによるブース紹介でもPSO2ブースについては「電波の関係で立ち寄れない」ということで省略され、もうあらゆる方面から腫れ物と見られているのでは・・・と不安になる状態である。

 なお、10月上旬のFF14のアップデートタイトルが「英雄の帰還」であり、この落差を見ると旧FF14からPSO2に避難していた「英雄」を再び迎える、なんとも効いた皮肉である気がしてならない。

 

・追記(2017/09/22)

 2017/09/22もTGSのビジネスデーである。
 とはいえ本日はSEGAによるブース紹介放送があり、その中でPSO2にも触れられたのだが・・・。
 酒井Pはかなり憔悴した様子で、司会からの質問にも小声で言葉を濁すような様子が目立った。
 が、やがてPSO2の専用枠が始まると一転、嬉々とした表情で今後のオフラインイベントの展開を語り始めた
 ゲームの内容についてはSwitch版が低FPS(30FPS)でラグも発生し描画水準も設定6にやや劣るという事、
 「電撃PS」とのコラボイベントとして、市街地に既存のエネミーを詰めた「電撃!ポリタンランド!」なるTA型の緊急クエストや同様に市街地に既存エネミーを詰め込んで時間一杯までエネミーを撃破する常設クエスト「エネミーラッシュクエスト」(共に目玉はポリタンスーツとHr向け迷彩)を実装する事、
 を紹介したが、言うまでもなくこれらは既存ユーザーに期待感を抱かせるものでは決してなく、明日の生放送にさらなる不安感を募らせるだけのものである。
 当然現場は過疎、拍手や歓声などまるでなく、全国各地で様子を見守るYoutubeやニコニコ動画での評価は、もはや直視できない有様だろう。

 なお、この日には様々なメディアがTGS内のブースを紹介して回ったが、日経トレンディネットや詳細不明だがとある海外メディア?は人のいないPSO2ブースについては軽くスルーしたという。
 また、ニコニコ動画ではこの状況を表現する「ガラガラ」がNGワードとして設定され、言論統制オンラインという批判を一層強めた。
 さらにファルス・ヒューナルを象った光る高性能PCというコラボも紹介したが、PSO2とコラボしたのは造形のみで中身について(PSO2がプリインストールされている、壁紙がPSO2オリジナル、電子書籍版のコーデカタログが同梱されている、など)は全く考えていなかった模様。司会のお姉さんもびっくりである。
 失った信頼を回復させたいと訴え、悲痛な表情を見せた酒井Pであったのだが・・・これでは・・・。
 結果、SEGAの放送全体の評価が「とてもよかった:42.9%、まぁまぁ良かった:21.8%、ふつうだった8.8%、あまり良くなかった0.6%、良くなかった:25.9%」とかなり低めの数字で表れることとなった。
 繰り返すが、明日が運命の日である。

 

・追記(2017/09/23)

 2017/09/23、TGSの一般公開日。
 三度目の正直というべきか、一般日の今日はPSO2ブースも30分待ちの行列が出来るほどの盛況。それだけ期待されている日である。
 先ずは11:00〜12:30、「e-Sports」の一種目として「バトルアリーナ」のエキシビジョンマッチが公開放送された。
 歴代の公式大会での上位入賞者と生放送メンバーを混成してチームを作り、自キャラのクリスタルフィギュア作成権をかけて3本勝負するというものである。
 懸念されていたラグの問題もなく、試合は両チームとも逆転の応酬でトークを忘れるほど白熱する内容となった。
 ニコ生のコメントではキルカメラや死因の表示、観戦モードといった改善案も挙がっており、現役のアリーナプレイヤーからは今後の方針に期待が寄せられているのだろう。
 ただ、放送においてアリーナのルール説明などはほとんどなし。他の種目と比べてルールが分かりづらく、コメントが荒れ気味という事もあり、未プレイの方には楽しめない内容だったかもしれない。

 13:00〜には電撃オンラインchにてカプコンオンラインゲームズへのインタビューに他のオンラインゲームのプロデューサー陣がサプライズ集結、特に酒井Pはメインゲストのような形でMHF-Z VS PSO2の生対談が行われた。
 MHF-Z向けの汎用的な質問に対してPSO2からも答えるという形式で、「モンスターのアイディアに詰まった時は」、「これまでで一番の失敗は」、など生々しい話も行われた。
 ちなみに「これまでで一番の失敗は」に酒井PはHDDバーストの例を上げ、誤りを即座に認識して謝罪し信頼を回復させる事、いわばスピードと真摯さが大事だと答えていた。
 また、相互コラボの企画が進んでいる・・・というサプライズの可能性もほのめかされたのでアークスは期待されたい。

 15:45〜、ついに運命の放送が始まる。
 先ずはEP.5開始後の状況について謝罪し、続いてEP.5にて実施されたミニアンケートの結果を公開した。
 

 
 
良い
 
 
ふつう
 
 
悪い
 
 
ヒーローについて
 
 
70%
 
 
15%
 
 
15%
 
 
バスタークエストについて
 
 
30%
 
 
30%
 
 
40%
 
 
クラスバランスについて
 
 
15%
 
 
20%
 
 
65%
 
 
EP.5全体について
 
 
40%
 
 
30%
 
 
30%
 

 以上から大多数の声としてはHrの存在やデザイン自体に問題は無く、「バスタークエスト」についても「ヒーロー一択」の状況、すなわちクラスバランスに不満があるのだとしてこの改善を優先事項と判断したらしい。
 そして、以前「10月末」に行うとしていたクラスバランスの調整を4日後、「9/27」に大幅に前倒しすると発表した。
 ディレクター陣で緊急会議を行って決めた今回の調整内容は以上である
 すなわち、武器全体の通常攻撃の威力を2倍程度に引き上げ、通常攻撃によるPP回復量を増加、移動速度は「移動用PA」という枠組みを設置して改善させ、またステップなどの回避アクションの移動距離を延長、一部PAの威力向上、一部スキルの性能変更、という内容である。
 これらの具体的な数値は18:00に公式サイトにまとめて公開されたので参照されたい。
 なお、特に注目したいのはRaの基本スキル「ウィークヒットアドバンス」を弱体化する代わりに基礎火力を上げて補填するという事、「ブレイブ/ワイズスタンス」のデメリットをさらに軽減してスタンスの切り替えを促すという事、ロッドシュートのPP回復量を向上させるという事、だ。
 Raにとって弱点部位を狙うのは基本中の基本であるし、Fiのスタンスが切り替えづらいのはSPを食ううえにガッツポーズが邪魔であるため、FoはチャージPPリバイバルによってPPを回復できるのでロッドシュートそのものを習得していないFoもいる、という、プレイヤーの『常識』がまるで共有されていない
 さらに言えば、これらは全て「火力やゲームスピードをHrに近づける」ための調整であり、既存クラスでしか発揮できない「強み」には何も触れられていないのである。
 ならば、結局Hrでいいではないか。
 放送内では「これはあくまで急場の内容で、今後もフィードバックを取りながらユーザーの皆さんにご満足していただける形にして行く」と繰り返し説明したが・・・。
 現在公式の場でユーザーの声を聞く構造が不透明で「言論統制オンライン」の評が広まっているのは先日の事件の通り。
 運営に意見を出してフィードバックを受けるという信頼関係が出来ているとは言い難い。
 結局この内容は小手先の調整で待ったをかけただけの延命策でしかなく、ユーザーの「信用」を回復させうるものではなかったと言わざるを得ないだろう。

 放送内ではさらに今後のアップデート内容として次のハロウィンイベント、「アトリエ」シリーズや「DoA」シリーズとのコラボ、「ダークブラスト」が育成やカスタマイズの要素を持つ新システムであること、といった情報を紹介したが、素直には楽しめない時期となりそうである。
 既存ユーザーには、もうフレンドやチームメンバーはほとんど残ってはいないだろうから。
 余計な事を言うと「ダークブラスト」の育成やカスタマイズ要素はAISで実装してほしいと要望していたアイディアそのものなのも残念だ。
 明日の生放送では12月に実装する謎のレイドボスに挑戦するというが、大勢のユーザーは次の27日を「確認」するのが待ち遠しいだろう。

 なお、このSEGAブースの生放送全体が
 「とても良かった:22.4%、まぁまぁ良かった:15.0%、ふつうだった:10.5%、あまり良くなかった:5.2%、良くなかった:47.0%」
 となったことも明記しておこう。
 「とある魔術のバーチャロン」や「北斗が如く」といった新作の情報も披露されていたので、この「良くなかった」はほぼPSO2に向けた物だろう。あまりにも高すぎる。
 先日の炎上事件以来「騒ぎたいだけの愉快犯」が目立っており、こうした迷惑行為がPSO2とユーザーの対話をより一層難しくしていると言える。

 

・追記(2017/09/25)

 2017/09/25、TGSの終了翌日。
 ニコニコ動画ではTGS生放送のPSO2部分をピックアップした動画が大量削除された。
 権利問題で削除されたという見方が自然だが、実のところこのような対応を行ったのはほぼPSO2のみ、他のゲームがむしろ動画の宣伝を推奨する中であまりにも異質な動画削除となった。
 「47.0%」を筆頭にこれらの動画に低評価が集まっていたのは言うまでもなく、今回の削除はPSO2運営の都合が悪い動画を選んで消した「言論統制オンライン」ではないのかとまたも騒動となりつつある。
 ちなみにこれらの削除は権利者削除、すなわちセガの判断によるものだと明かされてしまっている。
 そもそもTGSでの開口一番に謝罪を持ってくる原因となったのは何であったのか。
 言うまでもないが、「ホモコースト」の例のようにこの手の動画は削除するとかえって炎上するので悪手どころの話ではないのである。
 また2ちゃんねる掲示板の「ネット実況3板」でも住民たちの間で「工作」と呼ばれる現象が頻発しており、「ダークブラスト」の事を「ゴリラみたい」「実装してほしくない」と評価するスレッドが上がると「うおおおお」や「家族とケンカしたどうしよう」といった無関係のスレッドが一斉にageられ目に付かない欄外に押しこまれる状態となっている。
 まあ実際のスレッド内容はもっと口汚いし何が有ろうと不思議はない2ちゃんねる掲示板だが、疑心暗鬼が広まっている今はこんなことでも運営に対するマイナスイメージの保証となっているようだ。

 また、TGS中の酒井プロデューサーの態度の悪さも拡散されている。
 上記では触れなかったが21日にも来場者をほったらかしてコンパニオンの女性と談笑している姿を撮られ、
 23日にはPSO2のアピールとしてピースサインを行う際に、一太郎氏が状況に配慮して人差し指と親指の「Lサイン」を提案したのに対して一人だけ「Vサイン」を掲げる、
 セガの生放送の締めとしてコンパニオンの皆さんを映している中に入り込んでまたも「Vサイン」を見せる、
 といったまるで反省が感じられない態度が見られたという物だ。
 二枚舌と指摘されても仕方のないこれらの行動を、酒井プロデューサーは一体どのような意図で行ったのだろうか・・・。

 ただ、同じタイミングで公式ブログコメント欄が反映され、クラスロールが死に体となっている事や酒井プロデューサー自身が信頼を失っている事を認識している様子も見せた。
 ダークブラストに対する不満はほとんど承認されていないが・・・既存クラスの再生と信頼回復を行いたいという意思はあるのだろう。
 27日のバランス調整はそれらに対する効果がまるで期待できない。さらには度重なる言論統制でかえって炎上は悪化するばかりだ。
 27日以前に、最悪同時にでも、運営の体質改善につながる決断を下してほしいと祈るばかりである。

 

・追記(2017/09/27)

 2017/09/27、「荒野に舞う戦火 Part2」の適用日にして既存クラスのバランス調整実施日である。
 ・・・が、ログイン関連の重篤な不具合が出たらしく22:00〜より緊急メンテに入った
 それでも確認できた範囲ではステップアタックの挙動がゼロシフトとでも言うべき瞬時に懐に潜り込む物となり威力も上々、火力も全体的にアッパー調整を受けて近接クラスには効果のある調整となったようだが・・・。
 上で軽く触れた「通常攻撃の威力上昇」と「特殊弾の威力上昇」を2重に受けてRaの特殊弾が異常な威力を発揮するようになった、という問題が繰り返されてさらに悪化しており、特殊弾が弱体化補助ではなく単純な威力向上を目的に装填する強化弾と化してしまった感がある。
 これを好意的に捉えるRaもいるようだが、個人的には本来発揮するべき弱体化補助の効果をないがしろにこのような調整を行った事に憤りを覚えざるをえない。
 素直に考えれば、一体の敵に対してWBを複数適用できるようにして重ね張り(+0.2倍刻みで倍率上昇、効果時間延長なしで上限2倍あたり)を有効にする、効果は出なくともボスエネミーに対しても状態異常が発生しているというフラグを付与する(チェイス系スキルに配慮)、などの戦術的な工夫の余地を作るのが「クラス差」であり「ゲームバランス」であろう。
 そこでなぜ「デバフ攻撃に付随するダメージを爆上げしました!」という斜め上の解決策に至るのか。
 こうして攻撃力の大小しか見ず、各クラスの特徴を「弱体化」で削ぎ落した結果「ヒーローだけでいい」最悪のバランスに至って反発を受けたはずなのだが・・・。
 頭痛が止まらないが、ともあれ、本日はあまり検証の時間が取れなかったためまた後日今回の調整について詳しく確認することとしたい。
 ゲームスピードや火力をインフレさせるという方向性だけは垣間見えた気がするが・・・。

 

・追記(2017/09/30)

 というわけで今回の調整に関する追加情報を挙げたい。
 先ずは、客観的に比較できる「現在のスタンスの倍率」について見てみよう。

 
スタンス名
 
 
スタンス単体の性能(最大Lv)
 
 
スタンスアップ込みの性能(最大Lv)
 
 
備考
 
 
フューリースタンス
 
 
打撃威力120%
射撃威力110%
被ダメージ100%
 
 
打撃威力132.3%(145.53%)
射撃威力121.275%(133.4025%)
被ダメージ100%
(カッコ内はフューリーコンボアップ込み、合計20〜25〜30SP)
 
 
最大Lvでデメリット無し、打撃攻撃は常時1.3倍強〜1.5倍弱の威力に
 
 
ガードスタンス
 
 
打撃威力100%
射撃威力100%
被打撃ダメージ75%
打撃防御力+200
 
 
打撃威力100%(150%、ジャストガード成功から40秒)
射撃威力100%(150%、ジャストガード成功から40秒)
被打撃ダメージ67.5%
打撃防御力+250
(カッコ内はガードスタンスアドバンス(10+1SPから倍率最大)の効果、法撃ダメージ等にも有効)
 
 
最大Lvでデメリット無し、スタンスアップはほぼ不要だがアドバンスの効果がEP.5開始時の調整によって急上昇した
 
 
ブレイブスタンス
 
 
正面威力140%
背面威力135%
 
 
正面威力154%
背面威力135%
 
 
今回の調整でスタンス本体の効果だけなら全スタンススキルの完全上位互換に。スタンスアップ込み(15SP)でも近接クラスは基本的に正面に陣取るので最も大きい効果が見込めるだろう。
 
 
ワイズスタンス
 
 
正面威力130%
背面威力135%
 
 
正面威力130%
背面威力175.5%
 
 
今回の調整でスタンス本体の効果だけならブレイブスタンスの下位互換に。スタンスアップ込みで6〜15SP振って実用化する必要あり。
 
 
アベレージスタンス
 
 
威力115%
 
 
威力126.5%(139.15)
(カッコ内はSチャージ込み、合計15〜25SP)
 
 
スタンスアップまで習得してもブレイブスタンスの下位互換。Sチャージはアサギリレンダンなどに適用できず最大25SPも振る必要あり。
 
 
ウィークスタンス
 
 
対弱点威力130%
対非弱点威力100%
 
 
威力143%(157.3%)
対非弱点威力100%
(カッコ内はSチャージ込み、合計15〜25SP)
 
 
今回の調整でウィークヒットアドバンス(1・2合計で132.25%、20SP)が弱体化し相対的に上位互換化。もちろん弱点属性への法撃にも乗る。ただカタナでは効かない相手が多数いるのは言うまでもない。
 
 
エレメンタルスタンス
 
 
対弱点属性威力120%
対非弱点属性威力115%
 
 
対弱点属性威力132%
対非弱点属性威力115%
 
 
EP.5開始時?にデメリットが緩和されておりスタンス本体の効果だけならばアベレージスタンスの上位互換になっていた。ただ現在ではブレイブスタンスの完全下位互換でしかない
 
 
ブレイクスタンス
 
 
対破壊可能部位威力135%
対破壊不可能部位威力100%
 
 
対破壊可能部位威力148.5%
対破壊不可能部位威力100%
 
 
こちらはデメリットの緩和も行われず。破壊可能部位にしか効果が無いので大多数の小型エネミーに対して通用しないのだが・・・。
 

 ・・・ブレイブ/ワイズスタンスをこの性能にしながら他を放置した時点でバランスを取る気が全く感じられない
 今回の調整は「第一弾」と明言されており、ユーザーからの要望を受けてさらに継続してバランスを整えて行くという。
 が、この数値の差はユーザーにテストプレイを代行させるまでもなく修正案件だろう
 もちろん、それぞれのクラスには他にJAアドバンスなど強力なパッシブスキルがあるためスタンススキルの倍率のみを整えてもしょうがないのだが、そのパッシブスキルに最も恵まれているのがFiというのも頭を抱えるところである
 本当にバランスを整える気があるのか、あるとして数値の大小を比較する能力があるのか・・・余計に信頼を損なわせる一件である。


 また、近接クラスのスタンスと同様に攻撃力の基礎となる「ウィークヒットアドバンスとPA倍率」について。
 Raのウィークヒットアドバンスは本来弱点部位(耐性やウィークバレットの効果を含めて1倍超のダメージ倍率が設定された部位)に対して「1.25倍(1・2あったため合計1.5625倍)」のダメージを出すスキルであった。
 ほとんどの敵には射撃攻撃のみ(さらに言うと属性ダメージを除いた分のみ)に2倍の倍率が設定された「頭部」が用意されており、ここを狙って攻撃するのがRa、ひいては射撃クラスの基礎となったわけだ。
 また頭部の設定が無い敵に対しても部位倍率を3倍する「ウィークバレット」の効果で弱点部位を用意する事が出来、この2つがセットでRaというクラスを支えていたと言える。
 だがWBは強過ぎるという指摘が多くEP.3にてWBを「2.55倍」にする代わりにWHAを「1.35倍」に調整、さらにエピソードの最終ボスではWBを「1.2倍」に制限する「WBジャマー」というギミックも設けられた。
 問題は、この後の「独極」からEP.4である。
 元々射撃ダメージを0.8倍化する世界種にもWBジャマーを適用し、計算後の倍率が「0.96」・・・つまり「弱点の無い敵にもWBで弱点を作る事が出来る」という基本構造を崩してしまったのである。
 あげくエピソード中はレイドから季節緊急のボス、ライディングクエストの女神と一つ覚えにジャマーを付けまくりRaに苦渋を舐めさせ続けたのだ。

 その解決策としてEP.5開始時にジャマーの「1.2倍」を正式な倍率とし、またWBが有効であればWHAが有効となる調整を加えたのだが・・・。
 元々ジャマーの設定されていなかったフリークエストのボスらに対しての火力は半減。この大幅な弱体化と万能職「ヒーロー」の登場がRaたちのモチベーションをヘシ折った。
 そして今回、9/27の調整ではさらに「WHA」を1.15倍に大幅弱体化、代わりに通常攻撃やPA倍率を一律に底上げしその補てんとしたのである。
 「弱点を狙って火力を出す」というRaの基礎の重要度を落とし、ゲームに上達する楽しみを削ぐ悪手であったと評したいのだが・・・。
 冷静に、9/26と9/27の各射撃PAの威力倍率を比較して見る事にしよう。WHAの弱体化率を考えると1.38倍くらいが適性な範囲だろう。

 
PA名
 
 
9/26のPA倍率(Lv17)
 
 
9/27のPA倍率(Lv17)、および強化幅
 
ピアッシングシェル 485 825
約1.7倍
グレネードシェル 402 724
約1.8倍
ワンポイント 864 1814
約2.1倍
ディフューズシェル 970 1746
1.8倍
ホーミングエミッション 1527 2138
(約1.4倍)
ホーミングエミッション零式 528+0〜52 760+0〜52
(約1.44倍〜1.4倍)
インパクトスライダー 1733 2427
(約1.4倍)
スニークシューター 727 1018
(約1.4倍)
グローリーレイン 1264 1770
(約1.4倍)
パラレルスライダー 879 1231
(約1.4倍)
パラレルスライダー零式 823+0〜82 1457+0〜82
約1.77倍〜約1.7倍
サテライトカノン 4480 6272
(1.4倍)
エンドアトラクト 1300 1820
(1.4倍)
ディバインランチャー 799 1439
約1.8倍
ディバインランチャー零式 872+0〜87 1640+0〜87
約1.88倍〜約1.8倍
コンセントレイトワン 1082 2164
2倍
クラスターバレット 649 1104
約1.7倍
クラッカーバレット 1113 1893
約1.7倍
ゼロディスタンス 909 1546
約1.7倍
ロデオドライブ 2448 3428
(約1.4倍)
ロデオドライブ零式 2337+0〜233 3365+0〜233
(約1.44倍〜1.4倍)
クレイジースマッシュ 647 1294
2倍、WHAの乗らない打撃攻撃
フェイクシルエット 262 1310
(約4.6倍、元々は威力に期待する攻撃ではない)
フレイムバレット 3116 6232
2倍
コスモスブレイカー 2076 3114
(1.5倍)
スフィアイレイザー 542 759
(約1.4倍)
エリアルシューティング 1643 1643
(1倍、打撃属性のためか)
バレットスコール 1175 1528
(約1.3倍)
バレットスコール零式 1442+0〜144 2434+0〜144
(約1.69倍〜約1.63倍)
デッドアプローチ 613 613
(1倍、打撃属性のためか)
メシアタイム 2037 2954
(約1.45倍)
インフィニティファイア 1526 1984
(約1.3倍)
インフィニティファイア零式 2359+0〜235 3267+0〜235
(約1.38倍〜約1.35倍)
サテライトエイム 724 942
(約1.3倍)
エルダーリベリオン 1852 2408
(約1.3倍)
リバースタップ 967 1258
(約1.3倍、打撃属性なのだが・・・)
ヒールスタップ 1479 1775
(約1.2倍、打撃属性が混じるためか?)
シフトピリオド 1268 1839
(約1.45倍)
グリムバラージュ 912 1186
(約1.3倍)
マスターシュート 1121 1424
(約1.27倍)
ペネトレイトアロウ 577 733
(約1.27倍)
トレンシャルアロウ 827 1051
(約1.27倍)
グラビティポイント 690 877
(約1.27倍)
カミカゼアロウ 1493 1493
(1倍、打撃属性のためか)
シャープボマー 670 851
(約1.27倍)
シャープボマー零式 1584+0〜158 2055+0〜158
(約1.30倍〜約1.27倍)
ラストネメシス 3028 3846
(約1.27倍)
トリットシューター 3014 3828
(約1.3倍、打撃属性が混じるためか?)
トリットシューター零式 3088+0〜308 4005+0〜308
(約1.3倍〜約1.27倍)
バニッシュアロウ 100
(正確には追撃の50%)
100
(正確には追撃の50%)
ミリオンストーム 1831 2326
(約1.27倍)
チェイスアロウ 520 661
(約1.27倍)
レイジダンス 1191 1429
(約1.2倍、打撃属性が多いためか)
エインラケーテン 1219 1219
1倍、打撃属性が多いためか)
エインラケーテン零式 1130 1130
1倍、打撃属性が多いためか)
エイミングショット 813 1033
(約1.27倍)
スリラープロード 859 1091
(約1.27倍)
スラッシュレイヴ 2870 2870
1倍、打撃属性が多いためか)
アディションバレット 712 1068
(1.5倍)
クライゼンシュラーク 2408 2745
1.14倍、打撃属性が多いためか)
レーゲンシュラーク 1404 1404
1倍、打撃属性が多いためか)
シュトレツヴァイ 1522 1674
約1.1倍、打撃属性が多いためか)

 え、ちょっ・・・なにこのやっつけ調整
 繰り返し「1.38倍」以上の倍率が無ければ弱体化になるのだが、ツインマシンガン、バレットボウ、ガンスラッシュはその倍率に届いていない物がほとんどではないか
 さらには便乗して強化されたPAが多いのかランチャーに「2倍」の調整が目立つことや、少し電卓を打って気付いたが調整後の威力倍率の伸びしろがあまりにも整っておりあらかじめ何倍にするかを決めてその近似値を打ち込んだだけの疑いがあることなどこの調整が適正だとは言い難い。
 1カ月前倒しした以上ある程度の粗は仕方が無いが、それならば余計に補填にもならない実質弱体化を予定して行った事に憤りを隠せない
 確かにGuもBrもRaをサブクラスとする事が定まっているわけではない。ガンスラッシュにしてもRaを含めない構成の方が多いだろう。
 だが、Raを含む構成で使う可能性がある以上は補填となるラインを割ってはいけなかった。それを割ってしまったせいでご覧の通りの実質弱体化である。
 一方のRa専用武器は極端に強くしすぎている。実ダメージからの逆算だがWBの威力倍率は1000ほどに設定されているらしい。完全にPAの水準である。
 さらにこれらの数値は「チャレンジクエスト」の内容にも影響を与えるものであり、前回救済措置として「ワンポイント」が主力となるよう調整した「始動」は4人がワンポイントを連射しているだけでクリアできてしまう(実際に確認した)ワンポゲーに変貌してしまった。
 この運営は・・・本当に、自分達がどれだけ信頼を失っているかわかっているのだろうか・・・。


 ・・・少し頭を切り替えて運動しよう。「移動速度」について。
 振り返ると初期のPSO2は移動速度が遅くプレイヤーのストレスが溜まる設計で、これがまた近接不遇の要因となっていた。
 結果タイムアタッククエストなどではステップを高速で繰り返す連続ステップという特殊な操作が必須技術とされ、運営も特に対策を行わないままユーザー間の移動格差が定着して行った。
 が、EP.3にて基本移動速度が向上、プレイの快適性が大幅に向上し連続ステップも過去の遺物となった。
 しかし、これに「グレンテッセン」や「フラッシュオブトリック」の高速移動を追加して再度移動格差が発生、特にHrと既存クラスの格差が致命的でHr一強というバランス崩壊の一因となった。
 そして運営は今回の調整で全クラスに「移動PA」という枠組みを作り、全プレイヤーがPPと操作の手間を費やして高速移動に腐心するように促してきたわけである。
 ・・・一般的な運営なら全クラス共通の「スプリント」スキルでも導入するところだがさすがはPSO2運営の手腕か
 ただちにロールバックしてこんな設計を取り外して欲しい所なのだが、一応各移動PAの性能を比較してみよう。

 計測方法は「トレイン・ギドラン討伐」のクリア後のエリア1でPAを連打し、エリア2へ到達するまでの時間を計るというものとする。
 最大PPは200、途中でPPが切れた場合はPPコンバート(Lv20リング)で回復しながら適度に徒歩で進行し、これを3本繰り返した中のベストラップを記録する。
 時間の計測は手持ちのストップウォッチで行い、全武器種のオービットや紋章武器を強化する余裕もない(し、アトルは結局手に入っていない)のであまり厳密な比較ではないのだが、目安としては使えるだろう。

 
移動手段
 
 
所要タイム
 
 
PA使用回数、および総消費PP
 
 
備考
 
 
徒歩
(全クラス)
 
 
00:59:192
 
 
‐‐‐‐
 
 
基本の移動手段であるはずだが、以下の平均速度からは大きく劣る。
 
 
ダッシュパネル
(全クラス)
 
 
00:27:918
 
 
‐‐‐‐
 
 
クエスト専用に用意されたギミック。これが最速であれば自然、他の手段がどこまで迫るかに注目しよう。
 
 
レーゲンシュラーク
(全クラス、ガンスラッシュ)
 
 
00:39:500
 
 
18回、270PP
 
 
フラッシュオブトリック以上の高速移動が可能で、しかも全クラス使用可能。
ただしあちらより追尾が強く反応し、壁やエネミーに接触するとそこで移動が止まってしまうなど使いづらさもある。
 
 
ギルティブレイク
(Hu、ソード)
 
 
00:47:586
 
 
19回、380PP
 
 
ノンチャージ、ステップでキャンセルしながら使用。
操作精度によってさらにタイムが縮むだろうが徒歩でいい気がしないでもない。
 
 
アダプトスピン
(Hu、ワイヤードランス)
 
 
01:20:634
 
 
78回、390PP
 
 
すごーいたーのしー
強いて言えばこれが移動PAに当たるのだがどう考えても徒歩より遅いので1回試した後除外。グラップルチャージはこれより遅い。
 
 
ライジングフラッグ零式
(Hu、パルチザン)
 
 
00:51:935
 
 
24回、576PP-舞いの回復分
 
 
PPは-6。すみませんあんまり厳選して無かったんです!
移動距離の上方調整などは無かったが枠としてはこれだろう。若干足を止めるが舞いを出し切ることでPPが黒字化するので、操作精度とレシピの厳選でいくらか評価が変わる・・・か?
 
 
シンフォニックドライブ
(Fi、Tダガー)
 
 
測定断念
 
 
測定断念
 
 
単体ではほとんど前進せず。ただしエネミーをロックしていた場合はロック可能範囲ギリギリまで接敵可能となった。
 
 
トルネードダンス零式
(Fi、ダブルセイバー)
 
 
00:53:782
 
 
16回、400PP
 
 
PPは-5。チャージしながら使用。
移動速度と距離が上方修正されたはずなのだが・・・実用性は怪しいだろう。
 
 
ハートレスインパクト
(Fi、ナックル)
 
 
00:45:549
 
 
20回、360PP
 
 
ステップでキャンセルしながら。Fi武器では最も実用的だが、障害物に当たると止まるので要注意。
 
 
アサギリレンダン
(Br、カタナ)
 
 
00:38:950
 
 
25回、375PP
 
 
今回の調整でテッセンに代わる新たな高速移動PAに。クセのあるテッセンキャンセルと違い向きが変わらずガード・ステップ両方でキャンセルできるのも利点。
 
 
ディストラクトウィング
(Bo、デュアルブレード)
 
 
00:47:441
 
 
21回、420PP
 
 
それなりに速く、DB自体がPP回収能力に優れるため接敵から素早く戦闘に入れるのが利点か。
 
 
インパクトスライダー
(Ra・Gu、アサルトライフル)
 
 
01:21:996
 
 
20回、500PP
 
 
接近する攻撃と言えばこれくらいだが、どう考えても徒歩より遅いので1回試した後除外。パラスラ零も徒歩の方が早いようだ。
 
 
ロデオドライブ零式
(Ra、ランチャー)
 
 
00:40:658
 
 
1回、200PP
 
 
純粋な速度ではレーゲンやアサギリに劣る感があるが、自在な旋回性と殲滅に足る威力を兼ね揃えた乗り心地は戦馬のよう。
このヴェルトバッカニアかフカリーキャノンをおひとついかが?
 
 
グリムバラージュ
(Gu、Tマシンガン)
 
 
00:52:461
 
 
22回、440PP
 
 
速度、PP効率共に微妙。TマシンガンSアップリングに加えWHA弱体化の影響でサブRaは絶滅しているだろうし、レーゲンか一部の固有付きに頼るべきか。
 
 
カミカゼアロウ
(Br、バレットボウ)
 
 
01:13:544
 
 
15回、450PP
 
 
ノンチャージ。前進する攻撃と言えばこれかトリットだが、どう考えても徒歩より遅いので1回試した後除外。
アサギリが優秀なのでそちらを使えばいいのだが・・・。
 
 
グランウェイブ
(Bo、ジェットブーツ)
 
 
00:40:904
 
 
15回、300PP
 
 
今回の調整でかなり移動距離が伸びた。2段ジャンプが使えるのもメリットだが旋回性能が全く無いため移動用としてはやや難ありか。
 
 
イル・ゾンデ
(Fo・Te・Bo・Su・Hr、テクニック)
 
 
00:50:590(BoSu)
00:42:660(FoTe)
 
 
17回425PP(BoSu)
25回、625PP(FoTe)
 
 
レシピは集中3で-0.28、チャージ。FoはボルトテックPPセイブLv10を習得したツリー。
消費が大きいのでFoやTe以外では一気に効率が落ちる感が。
 
 
零式サ・フォイエ
(Fo・Te・Bo・Su・Hr、テクニック)
 
 
00:52:647(BoSu)
00:47:702(FoTe)
 
 
25回、450PP(BoSu)
35回、630PP(FoTe)
 
 
PPは+3、ノンチャージ。厳選すれば消費を抑える事が出来るが、それでもイルゾンには見劣りするか。
 
 
ザンディオン
(Fo・Te、複合テクニック)
 
 
到達不能
 
 
複合ゲージ全て
 
 
なぜこれまで高速化されたのか理解に苦しむ。移動目的で複合を使う事は無いだろうし単に使いづらくなっただけのような・・・。
 
 
フラッシュオブトリック
(Hr、ヒーローソード)
 
 
00:40:399
 
 
24回、360PP
 
 
今回「移動PA」を用意する原因となった問題児。上記と比べても上位に入っているのが分かるだろう。
 

 ・・・あれ、移動PAとして機能するの4つくらいしか増えてなくね?
 「アサギリレンダン」をキャンセルしながら使用するのが最速だと思うが、おおむねこの40秒前後のタイムを出せるPAが複数のプレイヤーが足並みを揃えて移動できる合格点だろう。
 と考えると法撃クラス御用達の「イル・ゾンデ」は置いて行かれる範囲、移動PAという枠組みが用意されていない武器も多く、結局この項目も調整不足で有ったと思わざるを得ない。

 一応全クラスで使用できるレーゲンシュラークがあるが、移動PAを連打して先行する味方を追いかけて接敵、そこから通常攻撃でPPを回収し、メインの武器に持ち替えて攻撃に参加、戦闘終了後にPPを切らさないよう余力を残しつ、殲滅が終わったら再度ガンスラに持ち替えて移動・・・という手順が解決策として機能しているとはとても思えない。
 そもそもの「移動PA」という概念自体が、攻撃力のPPへの依存度が低く、また敵の有無に関わらず能動的に行えるPP回復アクションを持つ「ヒーロー」以外には適さない物だったわけである。
 いや、というかそもそも特定のクラスだけが他のプレイヤーを置いてゆく速度で移動できてしまうという状況が「共闘」を売りにするオンラインゲームに相応しくないではないか。
 敵をロックした近接のステップが長押しで距離延長、といったものならば初期から熱望されていたが、このような状況を望んでいたユーザーが果たしてどれだけ居たと言うのか。
 『次回』の調整では改めて全クラスで使用できる「スプリント」スキルを用意するのか、あるいはイル・ゾンデやグリムバラージュなど全武器種の足りていない移動速度を横並びにするよう整えて行くのか・・・。
 注意深く決断してほしい物である。


 また、ここまであまり触れていないクラスについても見てみよう。「法撃クラス」について。
 今回Foに行われた調整はというと・・・。
 ・レアマスタリーの倍率化(8クラスで共通)
 ・ロッドシュートのPP回復量を「10」に
 ・各マスタリースキル2の前提スキルレベルを緩和
 ・ロッドの通常攻撃威力強化(ロッドシュートにも乗る)
 ・ミラージュエスケープの距離延長

 以上である
 テクニックの強化もイルゾン・サフォ零・サンディオンの距離が伸びたくらいで火力にほとんど影響が無く、ついでに言うとそれらは上記の検証の通り移動PAとしては力不足なのだ。

 Teはどうかというと、
 ・レアマスタリーの倍率化(8クラスで共通)
 ・ウォンドの通常攻撃威力強化、ヒットストップ軽減、PP回復量アップ
 ・ウォンドの法撃爆発強化
 ・ステップおよびステップアタックの距離延長(近接クラスに共通)

 以上である
 まあ殴りTeにとっては実感できる強化であったのだが、「ローズスキュア」の登場以降Teがウォンドを握る必要性そのものが疑問視されているのは(プレイヤー間では)ご存知の通り。
 これも十分な調整とは言い難いだろう。

 Boはどうかというと、スキルのSP緩和や武器の強化が地味〜に行われグランウェイブという移動PAも得たので不遇というほどではないだろう。
 相変わらずスタンススキルそのものが貧弱だが今後の調整で何とかなるかもしれない。

 そしてSuはどうかというと・・・
 ・ペットシンパシーの発生頻度アップ
 ・ペット全般の通常攻撃威力アップ、一部はPP回復量もアップ

 以上である。武器の仕様上レアマスタリーが無いため既存9クラス中唯一最大火力の向上が無かったと言ってもいい
 当然移動PAとなる物も無く、さらに次回のアップデートではペットではなくプレイヤー本人が強化される「ダークブラスト」というシステムが実装されようとしている。
 羅刹ガルフォードだろうか、「ペットに指示を出して戦うクラス」に本人がパワーアップして戦うスキルを使わせるという鬼の所業には震えるばかりである。

 EP.5開始時に行われた複合テクニックのリキャスト追加やマロンの弱体化は撤廃されることなく、法撃クラス諸氏は今回の調整を経ても・・・いやむしろ、調整を放置されたことを含めて強い不信感を抱えている物と思われる。


 まとめると今回の調整は総じてぶっ壊れの量産、FiやRaに顕著だがインフレしきったHrにゲームスピードやダメージバランスを近づけて「既存クラスを準Hr化させる」非個性的な内容であったように思われる。
 これまでは弱体補助と回復・強化補助はもちろん、定点火力・瞬間火力・範囲火力と同じ攻撃力の高さでも得意分野の住み分けによってクラスの個性を演出できていたはずなのだが、今後はその可能性も潰えたように思えてならない。
 また、その方針の中でも調整の幅には格差があり、特にSu、Fo、Teの3クラスはほぼ据え置きであった。未だ解決していない、いやむしろ悪化した諸問題を『次回』の調整でどう変化させるのか不安視しなければならないだろう。


 なお、調整と同時に行われたアップデート内容を見ると・・・
 射撃耐性が高い「スカル」系エネミーにゾンディールが効きづらいなどの特性を加えて大量に出現させるバスタークエストイベント「スカルラッシュ」実施(圧倒的打撃優遇。バランスってなんだよ)、
 およびバスタークエストの攻略回数に応じてガンスラッシュ「スカジラーススカル」とバレットボウ「フルフカーススカル」を配布するキャンペーン(射撃耐性の高いスカル系を倒して射撃武器をもらうという・・・バランスって(ry)、
 5つのアイテムを除いて残りのラインナップが再録アイテム、その排出率比実に「15%:85%」、さらに28種類がボイスチケットの「タイタンズディストラクション」スクラッチ(バランs(ry)、
 のみの回である。
 スクラッチの内容は進撃の巨人側に申し訳なくなるようなかき集めで、スカルラッシュは打撃クラス以外・・・まあHr以外お断りで、かつHr向けの装備が無いという極端に偏った内容だ。
 この期に及んでユーザーを誘導しようと手綱を引いているのだろうが、その先に繋がっているのは自分の首ではなかろうか。
 なお「アークスオータムファンクション」というイベントも開催されたが、一部のユニットシリーズ(エクストリームやエフェクト系は除外)をアクセサリー化する「ユニット総選挙」や前回の分をまだ実装しきれていない「第二回ウェポノイドコスチューム総選挙」企画などその内容は魅力的とは言い難い。

 そして、当然と言うべきだが公式フォーラムの設置やバランス調整に関するアンケートの実施などユーザーの声を聞く窓口の整備は全く行われなかった。
 おそらく10/25に「ダークブラスト」が実装されるのだが、それに『次回』の調整が間に合うのだろうか。
 ダークブラストありきで、全てのクラスがダークブラストによって平均化されるという考えを押し通す気なのではないのか。
 そもそものダークブラストも、全クエストで使用可能である以上ゲームバランスに多大な影響を及ぼすのではないか・・・。

 ちなみに、あまりにも拍子抜けしたので記述を漏らしたが24日に公開された年末のレイドボスは「ドラゴン」である。
 「ドラゴン」とはどういうことかというと、ドラゴンである。
 初代PSOの「ドラゴン」でもアムドゥスキアの龍族でもなく、ファンタジーの王道であるドラゴン、赤い色で火を吹く大きなドラゴンである。
 公開された情報は、本当にそれだけである
 全く驚きが無いためかえって驚いたが、べつにPSO2でもなんでもない平凡なドラゴンをアップデートの目玉に据えて来たのである。
 これが「伝説のPSO2」なのか。何十年も使い古された単純な内容に回帰して行く事が望みだったのか
 ダークブラスト実装後となればドラゴン対モンスターの怪獣大決戦が展開されるのだろうが、それを期待するユーザーがどれだけ居るのか。
 運命の瞬間が過ぎた今、PSO2はただ暗雲の中を進むばかりである・・・。

 

・追記(2017/10/07)

 2017/10/27には「アークスライブ」の放送があった。
 内容はというと、木村Dが出演者の持ってきた手作りケーキをほおばり「ながら」で『第2弾』の調整や10月下旬のアップデートを紹介するものであった
 話の内容以前に、「信頼を回復したい」と考えている人物の態度ではない。

 それでも話の内容を見ると、
 ・近接クラスの扱いやすい方のスタンススキルをパッシブ化、もう片方をスイッチスキルにして切り替える形式に。
 ・これに伴い一部のガッツポーズを削除、残りを高速化。
 ・Br/Boマグを初期習得にして変換率も100%に。
 ・移動PAは連発する必要をなくす方向で検討中
 ・Foはファーストブラッドに相当するスキルを検討中
 ・TeはEWHを強化、また非弱点属性にも一定割合を適用化
 ・Suはこれから新たに作成・圧縮するキャンディーのコストを削減するとのこと

 ・・・という『第2弾』の内容が提示された。
 Foはタリステックボーナスがあるので事実上ファーストブラッドが乗らない
 Teは火力につながると言えるが支援テクニックを撒くことにはまるで恩恵が無く
 Suはペットの育成を終えた現役サモナーには事実上無調整という閉口する内容
 一方で近接はまたもや強化され、同時にアムチにキャンペーンブーストをかけるイベントを開始、トドメに「ダークブラスト」が実装されることもあり到底バランスを取ろうという気は感じられない。
 下方修正の撤回は無いのか、スタンススキルの効果値は調整するのか、前回の調整でRaの火力やチャレンジクエストのバランスが歪んだことを問題視していないのか――。

 なお、そのダークブラストについてはの実装に向けて作業を進めているとのこと
 どうあっても外見に手を加える気は無いらしい。キン消しごっこでもしようと言うのか。

 また、この放送の少し前にはボスの討伐数カウントなど称号に関わる一部(詳細は非公開)のユーザーデータがリセットされるという、他のゲームであれば単体で炎上案件となるような不具合が告知された。
 が、今回の放送中にこの不具合に関する情報は一切無し。ケーキを口に詰め込みながら黙秘を押し通した。
 繰り返すが、「信頼を回復したい」と考えている人物の態度ではない。
 今回のアンケートの結果は「とても良かった:33.6%、まぁまぁ良かった:25.1%、ふつうだった:13.5%、あまり良くなかった:3.2%、良くなかった:24.5%」。
 「2」が不思議と高いのが気になるが、最低値の更新は逃れたようだ。

 だが、今回の放送を見るとPSO2の運営チームはやはりゲームバランスの調整やユーザーの信頼よりも、身内ノリでやりたいことをやるのが優先されるのだろうと再確認できた。
 もうこのページへの追記は今回を最後としよう。
 「ファンタシースターオンライン2」は、運営の暴走によって今後一切ゲームとして評価できる状態にはならないだろう、というのが当サイトの最終見解である。





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