サイトトップ
/
ゲームレビュー
/ルーン
ページ公開:2012/03/27
RUNE
(
ルーン
)
プラットフォーム
:
ゲームキューブ
開発
:
フロム・ソフトウェア
発売
:
フロム・ソフトウェア
発売年月日
:
2002年 4月
ジャンル
:
アクションRPG
プレイ人数
:
1人〜(対戦可能)
セーブデータ
:
1つ2ブロック、8ファイルまで
システム
シナリオ
グラフィック
サウンド
ゲームバランス
その他
ユニーク
王道的
ステージ豊富
穏やか
カードの差が大きい
対戦も可能
・ゲーム概要
フロム・ソフトウェアが2002年に発売したアクションカードRPG。
リアルタイムに攻撃や回避を行なうアクションRPGというジャンルながら、その戦闘にカードゲームの要素を組み込んだユニークな一本だ。
アクションRPGともカードゲームとも一味異なるそのプレイ感は、どちらのプレイヤーにも一見の価値ありの代物である。
・システム
本作の主人公「カティア」は、さまざまなステージで目的地への到達や目標の討伐といった冒険を繰り広げてゆき、その中でクリーチャー(モンスター)との「戦闘」を行なうことになる。
が、カティア自身はクリーチャーへ攻撃する手段を持っておらず、スケルトンやオークといったクリーチャーの攻撃からは逃げ回るほかない。
ではどうやってそれらに対抗するのかというと、こちらも「カード」に封ぜられたクリーチャーを召喚し、クリーチャー同士を戦わせればよい・・・というわけだ。
カードは、
召喚されたクリーチャーが自律行動を取り、継続的に戦闘を行う「
自律
」系、
召喚された瞬間に攻撃を繰り出して消える「
武器
」系、
召喚された位置に敵が接近すると自爆攻撃を行なう「
トラップ
」系、
召喚されたクリーチャーが召喚者の周囲を走り回り体当たり攻撃を行なう「
旋回
」系、
召喚された瞬間に特殊な演出に入り、強力な効果を発揮する「
召喚
」系、
の5タイプに大別でき、それぞれが特徴ある行動でカティアの戦闘をサポートしてくれる。
これらのカードをコストや攻撃力、属性と言った面でバランスよく選択し、30枚の「デッキ」を組むところから、カティアの冒険は始まってゆくわけだ。
・カード
では、本作に登場する何枚かのカードを例に、本作の内容を詳しく見てゆくとしよう。
「マンイーター」は初期デッキにも含まれている基本的な
自律型クリーチャー
で、召喚後は敵を求めて移動し、かみついて攻撃するという行動パターンを取る。
攻撃力は決して高くないが、敵の注意を引き、足を止めさせるという重要な役目を持つ存在だ。
そうしてカティアから注意が離れた敵には、
召喚型クリーチャー
の「バードマン」などで強力な一撃を叩き込むチャンスが生まれる。
召喚後力を溜めて突進攻撃を行なうバードマンは、スキが大きい分強力な攻撃力を持っているのだ。
ただし召喚型クリーチャーは召喚に必要なコストが高く、他のクリーチャーの攻撃で発生した「魔法石」を効率よく入手していかないと使いづらいし、当てても外しても一枚につき一度しか使用できず、そもそも自衛手段などの突発的な使用には向いていない。
そういった場面では召喚コストが安く、繰り返し使え、瞬間的に効果を発揮する
武器型クリーチャー
たちの出番だ。
初期デッキには周囲を剣でなぎ払う「リザードマン」、敵に向かって突撃する「テラーレイブン」、渾身の一撃を振り下ろす「ドラグーン」の3種類が含まれており、それぞれ威力や使用回数、攻撃範囲や射程と言った特徴があるので状況に合わせて使い分けたい。
また、クリーチャーの中には攻撃能力を持たないものも存在する。
たとえば召喚型クリーチャーの「フェアリー」はカティアの体力を回復する効果を持っており、自立型クリーチャーの「ウィルスラット」は召喚されている間「毒」状態のダメージを5倍にするという一風変わった能力を持っている。
「ウィルスラット」本体には敵を毒状態にする効果が無いため、毒効果のあるクリーチャーとの組み合わせが前提となるコンボ専用のカードと言えるだろう。
さて、実際にこれらのカードを使用してどう戦闘するのか、またどうやってカードを入手すればよいのか、それらを次の項で見てゆこう。
・ステージ
さまざまなカードを組み合わせ、デッキを用意したら冒険する「ステージ」を選択してゲーム開始だ。
先述したが、ステージには「目的地への到達」や「目標の討伐」といったクリア条件が設定されている。
その達成に向けて3Dのステージ上を移動しているとエンカウント(敵との戦闘)が発生し、箱庭状の戦闘フィールドに移動。
戦闘フィールド内の敵を撃破・全滅させるとフィールドが解除され、先に進めるようになる。
これを繰り返して戦闘をこなしつつステージを進み、定められた目的を達成すればクリア・・・というのが大まかな内容である。
で、この「戦闘」がアクションRPGのアクションの部分に当たるわけだ。
リアルタイムで移動や攻撃を行ない、敵の体力を0にすれば撃破。敵を全滅させれば戦闘終了で、カティアの体力が0になるとゲームオーバー。
その中でこちらからの攻撃が「カード」を使ったもの、というわけである。
「カード」は手札としてデッキから4枚がストックされ、「X」、「Y」、「A」、「B」の4ボタンに対応している。
武器・召喚系のカードはボタンを押すと召喚され、自律系などのカードはボタンを押している間召喚の位置をコントロール可能。
また「デッキ」の枚数はステージ全体で管理されており、ステージの長さにあわせてペースを配分する必要がある。
もしデッキの枚数がなくなった場合は「ギブアップ」せざるを得ず、そのステージは攻略しなおしとなるので注意したいところだ。
そして気になる「カード」の入手方法だが、大まかには
ステージ中に落ちているものや宝箱から入手する、
キャプチャースローによって入手する、
イベントによって入手する、
ショップで購入する、
カードを変化、複製させる、
ステージクリア時の報酬として入手する、
といったものがある。
うち「
キャプチャースロー
」についてだが、これは戦闘中に弱った敵クリーチャーへ適当なカードを投げつけて「捕獲」し、自身の戦力とする・・・というもの。
体力の調整と言う手間はあるが、(ボス以外の)欲しいカードを確実・大量に入手できるという利点がある。
また、各カードは敵にトドメを刺したり、カティアが魔法石を入手したりすることで「
経験値
」を入手する。
この経験値を一定量消費することで、カードを「複製」して枚数を増やしたり、「変化」させてより強力なカードを入手したりすることが出来るのである。
これらのうちから入手方法の限られるカードなどもあるので、カードのコンプリートは一筋縄ではいかない面白さがある。
と、遊びやすいアクションRPGとしての側面と、じっくりと楽しめるカードゲームとしての側面とを併せ持ったプレイ感が、本作「RUNE」ならではの魅力となっているのである。
・ストーリー
最後に、本作のストーリーについて簡単に。
本作の舞台となる「アーガイル大陸」にある5つの王国は、突如として現れ、大陸を飲み込んでゆく「黒い霧」に脅かされつつあった。
相互不干渉の盟約を守っていた5人の王たちもこの時ばかりは互いに集い、脅威への対策を練っていたものの、目立った進展も無いまま黒い霧は各地へと迫りつつあった。
そんな中、父の不在を守るオランジュの王女「カティア」の元にも黒い霧の訪れが伝えられる。
民を守るべく王家の宝「鍵」を開放したカティアは、謎の老婆「グリディ」の導きの下に黒い霧を晴らすための旅へと出発するのであった・・・。
・・・といったところ。
5つの王国に眠る「鍵」を集め、黒い霧を操る黒幕の野望を阻止する・・・というやや王道的なストーリーだが、変にひねっていない分それが安心して楽しめるはずだ。
物語に関係の無いサブステージも用意されているなど、ボリューム自体はそこそこのものである。
・まとめ
ステージの項の最後で言ってしまったが、本作「RUNE」は遊びやすいアクションRPGとしての側面と、じっくりと楽しめるカードゲームとしての側面を併せ持った独特の魅力を持っている。
一部カードの性能が極端であるなどの荒削りな面もあるが、その内容はアクションRPGが好きな人、カードゲームが好きな人、どちらにもチェックして欲しい一品だ。
・ワンポイント攻略
・1度クリアした場所にはしばらく入れない。宝箱などの取り忘れに注意しよう。
・バトルフィールド内の障害物にはカードが隠れていることがある。デッキに余裕があればいろいろ壊してみよう。
・ゲームバランス崩壊級の超強力カード、「バンシー」。使用はほどほどに。
・関連作品
・RUNE2 〜コルテンの鍵の秘密〜
:
Z-エフェクト・Z-コンボの採用、戦闘フィールドへの移行を廃止、「変化」系カードの登場、など、より練りこまれた続編。
サイトトップ
/
ゲームレビュー
/ルーン