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EXALEGIUSエクサレギウス


プラットフォームプレイステーション
開発工画堂スタジオ
発売イマジニア
発売年月日1998年 2月
ジャンルシミュレーション
プレイ人数1人
セーブデータ1つ2ブロック


システム シナリオ グラフィック サウンド ゲームバランス その他
単調 テンプレ 粗末 ボイス豊富 非常に悪い 世界観は同社「シュヴァルツシルト」シリーズより?





・ゲーム概要

 プレイステーション中期に発売されたシミュレーションゲーム。
 同社は「シュヴァルツシルト」というPCシミュレーションゲームのブランドを持っており、本作はそのスピンオフのような形で販売されたらしい。
 同シリーズは「ゲーム全体で大陸統一のような単一の目標を目指すのではなく、物語を取り入れることによって目標に区切りを設け様々な展開を提供するようにした」ものらしいが、本作の場合は単にステージ攻略型のありふれたシミュレーションRPGとなっているのでその辺りの関連はよく分からない。

 さてパッケージ裏には「RSCシステム搭載!」、「不定形フィールド採用」、「武器・戦艦・キャラクターの組み合わせ」、「壮大なスペースオペラ」、といったアオリ文が乗っているのだが・・・

 アルファベットの頭文字を取った聞きなれない新システムシナジーや上下互換を無視した数字上だけのバリエーション寄り道で長くしただけの自称壮大なストーリーも、まあお定まりのパターンとため息が出るところである。


・ストーリー

 このゲームが既存ブランドの外伝であることは後に調べて知ったくらいで、本作はテンプレ的なSFガジェットを詰め込んだファンタジーものだ。

 「不老不死の秘密」が秘められているという「オックスビル家の財宝」を狙うジン一味は、ゲッチ一味らを含む同業者との争奪戦の末財宝の鍵である「天の鍵」を手に入れる。
 意気揚々とアジトに戻ったジン一味であったがアジトでは女海賊ランディ一味が待ち構えており、対となる「地の鍵」は自分たちの手にある、協力を結ばないかと提案されるのであった。
 やがて警戒しつつもこの話を飲んだ一行の前に悪党グラネコの配下に追われる謎の少女「ファー」が現れ、成り行きでこれを助けた一行は「帝国の遺産」をめぐるより大きな争奪戦に巻き込まれる事となってゆく。

 ・・・とまぁ、こんな感じなのだがあらすじはSFでもなんでもなく、失われた超技術の争奪戦なんてものがこの話の中心だ。
 説明書でもストーリーに付いて触れているのは末項のキャラ紹介1ページだけという粗末さなので、ここには正直言って期待できないだろう。


・前書き

 その説明書だが、表紙の裏には挨拶と並んでこんな文章が掲載されている。

 ■お知らせ
 エクサレギウスの醍醐味は戦闘フェイズ(3Dポリゴンによる戦闘シーン)のかけひきにあります。
 これは通常のシミュレーションやRPGと異なり、経験値をためれば必ず勝てるというものではありません。
 武器や艦隊、キャラクターの組み合わせ、戦闘中の艦隊操作を、状況に応じて適切に組み合わせなければなりません。
 そのためには操作方法だけではなく、ルールを把握することが大切です。
 戦闘のルールを把握するために必ず解説書をご一読ください。

 ゲーム内にチュートリアルを用意することが基本となった現代では色々と目を疑う文章だ。
 加えて言うと逆説的に世の他のシミュレーションやRPGを「レベル上げれば勝てるんでしょ?」と舐め腐っているところに怒りを禁じえない
 (こいつ絶対オメガとか戦ったことねぇから・・・


・チュートリアル

 とはいえ、一応ゲーム内に「チュートリアル」として設けられたものもある。
 Easy、Nomal、Hard、の3つから難易度を選択しニューゲームを開始すると、世界観の簡単な説明ののちに早速戦闘に放り込まれるのだ。
 以下は「NOMAL」を基準に見てみよう。

 本作はパイロットが搭乗した「戦艦」3艇を1ユニットとし、それぞれ最大4箇所積載できる「装備」で攻防を応酬するという設計だ。
 戦闘に用いるマップは「不定形フィールド」という概念を採用し、四角形や六角形といった定まった形では無く「く」の字に曲がったマスや三角形のマスなどを組み合わせて平面を作っている。
 結果、マスによって前進・後退しかとれないように直線状に並んでいたり、4方向に接していて敵に包囲されやすくなっていたり、といった具合に戦略上の有効度ががらりと変わるように設計されているわけだ。
 ユニットは毎ターン1マス移動するか「修理」コマンドで戦艦と装備のダメージを修復するかを選択することができ、また隣接した敵ユニットには「戦闘」を仕掛けることができる。
 戦闘では上記のようにポリゴンキャラクターを並べた「戦闘フェイズ」画面に移行してどちらかの全滅か一定の時間経過かまで攻撃を繰り返すため、ゲーム全体としては一歩一歩、一戦一戦の重要度が高いデザインだと評せるだろうか。

 このうえで、チュートリアルは後方に2ユニット、前方に瀕死の1ユニットとマップの出口、という形で開始され、主人公が正面突破を立案するというものだ。
 深く考えずにこれに従えば「戦闘フェイズ」はオートで進行し、主人公らは正面の敵をほぼ無傷で打破、そのまま悔しがる敵を尻目にマップから離脱するという形になる。
 ユニットの移動と戦闘ターン全体の流れを説明するものとしては、まあ無難な内容だろう。

 が・・・。

 次のマップでは主人公一行に味方が加わり、追ってきたという敵3ユニットと自軍2ユニットでの戦闘を行う形となる。
 ただマップ開始地点は自分の拠点として敵の侵入を許せず、だというのに敵ユニットは開始地点の2歩となりに2ユニット、3歩ななめに1ユニットという構成
 敵の方に前進すれば数的不利を付けて包囲される形になり、後退すれば拠点への侵入を許してゲームオーバー。要するに一歩も動けない
 さらに、仕方なしにそのまま戦闘に突入すると・・・
 前ステージのヒロイックな活躍はどこへやら、主人公はあっという間に追い詰められ、参戦した味方もロクに抵抗せず撃沈、負けイベントでもなくそのままゲームオーバーと言うことになる。
 なぜこんなことになるかと言うと、ユニットの「装備」と「作戦指示」が丸々抜けているためである

 一応戦闘前に「兵器庫を開けろ!」、「出し惜しみはなしだぜ」などと景気のいいことを言うのでヒントはあるが、本作では装備ごとの「相性」が非常に大きいので理解もなしに突っ込んでもこうなってしまうというわけだ。
 ・・・全滅して説明書を読み返すまでがチュートリアルだとでも言うのだろうか、ただの怠慢のツケをプレイヤーに押し付けているだけではないのか。

 というわけで、次は本作の「装備」について見てみよう。


・装備

 パイロット、戦艦、装備、から1ユニットの成る本作。
 実のところ戦艦は「耐久力」、「装備可能箇所(2〜4)」、「修理のしやすさ」、あと「価格」しか性能差がないので重要なのは「パイロット」と「装備」だ。

 先ずは「装備」について。
 装備は敵への攻撃手段であるとともに、一定の耐久度という概念があり被弾によって破壊される存在でもある。
 破壊されると当然戦闘能力が落ちるうえ、修理もできずゲーム内からロストしてしまうのでこれは何としても避けなければならない。
 攻撃用と共に防御用の装備も存在するので手っ取り早く列挙してみると、

・レーザー弾数無限でひとつの装備にまとまったダメージを与えることができるが、威力が低くシールドに非常に弱い。
連射機能のある「パルスレーザー」という改良版もある。
・ミサイル弾数に限りがあり迎撃ミサイルに撃ち落されるが高威力で広範囲にダメージを与える。
連射機能のある「バーストミサイル」という改良版もある。
・キャノン弾数無限で複数の個所にダメージを与える。威力が低いがシールドの影響を受けづらい。
パイロットの能力によって最大5連射され、威力の欠点はあまり無い。
・シールド容量の分だけ自身へのダメージを防ぐ。容量は時間経過で回復する。
・迎撃ミサイル容量の分だけパーティー全体へのミサイルを防ぐ。容量は次ターンまで回復しない。
・リペアユニット「修理」コマンドの効果を高める。また戦闘ごとにシールドと迎撃ミサイルを補充する。

 と、まあこんな感じだ。

 詳しい説明はいったん置いておいて、次に「パイロット」について。
 パイロットは「攻撃能力」、「防御能力」、「指揮能力」、「修理能力」、のパラメータと、有効な「戦闘コマンド」を持ち、これらを「コマンドレベル」によって成長させてゆく。
 攻撃能力は攻撃の命中率、防御能力は回避の成功率、指揮能力は戦闘を仕掛ける際の優先選択権、修理能力は「修理」の効果量、とまあ分かりやすいのでいいのだが・・・。
 この「戦闘コマンド」が非常に厄介なものである

 「戦闘コマンド」とは、戦闘に突入した際に「どれどれの装備を使用するか?」を指定するものだ。
 例えば「LAS,C×2」であればレーザー(LAS)単発とキャノン(CAN)の2連射を使って、「MIS,SHI」であればミサイル(MIS)とシールド(SHI)を使って、戦闘に参加するという具合である。

  _,._
 (;゚д゚) ・・・!?

 お分かりいただけただろうか、「シールド(SHI)を使って」というコマンドがあるということは・・・本作は防御装備を積んでいても使用コマンドが無ければ機能しないと言うことである

 特にゲーム序盤ではシールドを全く使えないというキャラクターが複数おり、また「MIS,C×2」など攻撃に偏重すればシールドは使用不可、装備ロストの危険に甘んじなければならないという状況と相成るわけだ。
 ここまでを踏まえてチュートリアル後の味方の装備と、初期設定されているコマンドを見て見ると・・・。

 ・ジン一味
パイロット名装備初期コマンド備考
ジンパルスレーザー2機LASER※パルスレーザーは「PLASER」というコマンドでなければ連射できない
ハーディパルスレーザー2機、シールドLAS,SHI※同上、SHIの部分はチュートリアル中のレベルアップで習得
タム迎撃ミサイル2機C×2,AMM※キャノンを積んでいない

 ・ランディ一味
パイロット名装備初期コマンド備考
ランディパルスレーザー2機、迎撃ミサイル、シールドLAS,CAN防御装備を2つ積んでいるが起動していない、キャノンを積んでいない
ダグキャノン2機、シールドLASER何一つ噛み合っていない、戦闘では何もしない
エルビスパルスレーザー、迎撃ミサイルLASER※迎撃ミサイルが起動していない


 ・・・とまあ、ド素人でもしないようなキメラビルドっぷり
 これに自発的に気付いて正すまでがチュートリアルだとでも(ry

 特にダグに関しては上記のシールドを全く使えないキャラなので、シールドを持たせているのは完全に罠である。
 ストーリー上お互いを警戒しているので試されているのかと思えなくもないが、そう考察してもそれで命を落とすのは割に合わなすぎるだろう。


・戦闘フェイズ

 というわけで、「戦闘フェイズ」に突入したらキャラクターが覚えている「戦闘コマンド」を適切に設定してやる必要がある。
 このモードでは敵味方がリアルタイムで攻撃を繰り返すこととなり、プレイヤーは「戦闘コマンドの切り替え」と「前列・後列の入れ替え」の指示を選択して「視点変更」しながら見守ることしかできない。

 ・・・ん?

 ところがこのモードは1ユニットをズームアップした視点で展開され、発射した攻撃がどれだけダメージを与えたかとか今誰が行動しているかとか、果ては味方の攻撃がどこを向いているかすら表示されていない。極めて情報量が少ないのだ。
 となれば、敵の攻撃に合わせてタイミング良く防御装備を起動するなんて真似は出来ない。起動しっぱなしか沈黙しっぱなしかだ。
 そのうえで装備は4か所しか装備できず戦闘中に切り替えるなんて真似もできない。つまり装備選択の時点で最適なコマンドは一つに絞られることになる。
 また本作は戦闘前に敵の装備情報を見ることができ、移動指示を出すタイミングで自由に装備を積み替えられるので「戦闘に入ったら迎撃ミサイルの有無を確認してレーザーとミサイルを切り替えて・・・」なんて考えはいらない。こんなのは装備の半分を無駄にしているだけだ。
 また攻撃対象を選択できないので、レーザーの「ひとつの装備にまとまったダメージ」は意味がない。ダメージの蓄積した部位を狙うと言うこともなく対象はランダムである。

 ・・・前列・後列の概念は重要だ。前列に誰かがいる場合そちらに攻撃が集中し後列への攻撃が減少するのである。
 誰かがシールドを使えないとしても、例えばシールドを2機搭載して仁王立ちしておけば被害をグンと減らせるわけだ。
 またシールドの容量は時間経過で回復するので、一人がヘバったら誰かが交代で前に出て受けるという作戦も有効だろう。

 ・・・ん?

 つまり、本作の戦闘フェイズはあまり重要度が無く、戦闘の結果は移動画面での装備の積み替えによってほぼ決まるわけだ
 が、なまじリアルタイムで作戦指示を出すだけあってこの画面に「倍速」などの機能は一切なく、最大80秒前後かかる戦闘を繰り返し眺めてゆかなければならないのである
 作戦と言えばだれが前に出て攻撃を受けるかという脳筋戦術くらいだが、これもキャノンやミサイル相手だと防ぎきれず後列の装備がロストすることもありうる。
 グラフィックに関しても、宇宙空間というよりは単に手抜きの黒一色に戦艦のポリゴンが浮いて光線を撃ち合っているだけというのがほぼ全編にわたって繰り返される見どころの無さ。
 なお、戦艦そのものが撃破されれば戦艦がロストする。
 パイロットは無事だが、説明書ではこれを「戦艦を壊されるのは論外です。」などと切って捨てているので即ゲームオーバーにでもしろと反発したくなるところだ。

 そう、説明書である。
 エクサレギウスの醍醐味は戦闘フェイズ(3Dポリゴンによる戦闘シーン)のかけひきにあります」とはいったい何だったのか
 不定形マップのことを思い返しても、実はチュートリアルにて正面突破では無く回り込むような動きをすると即包囲されて撃沈となり、この後の第3・第4マップでも開始地点の隣に敵が陣取っているので初手で移動することがない
 つまりこのマップの形状も、開発者が想定した攻略手順以外が極端に限られる難点としかなっていないのである。

 この辺りを踏まえたうえで、チュートリアル後に全滅した第2マップの敵装備を見れば有効な防御手段のないキャノン持ちが登場しており被害を全く出さないと言うことは難しい構図となっている。
 さらに、同行しているバーストミサイル持ちに関して本作では目を疑うような状況が繰り広げられることとなるのである。


・パワーバランス

 ミサイルに関する問題とは、早い話が防御装備の迎撃ミサイルとの弾数の差だ。
 本作の迎撃ミサイルは、有効となっている間は飛来するミサイルを完全にシャットアウトすることができるというなかなか強力なものだ。
 常識的な感覚としては迎撃ミサイル1基でミサイル2基くらいを相殺できれば上々、1:1でもまあ残りの装備が合致すれば有効打を期待できると言うところだろうか。

 ・・・第2マップ時点で所持している迎撃ミサイルは2:1でなんとか相殺しきれる程度の性能である
 このうえでバーストミサイル4基持ちなんて艦隊もおり、この時点で所有している戦艦は装備可能箇所が2・3というのが大半なので有効な防御策を用意したらもうろくに攻撃に手が回らないと言うことになる。
 2ユニットで連続して戦闘すれば弾切れした相手に有効打を叩き込める構図と言えなくもないが、ここまで貧弱なものがはたして有効な防御装備と言えるのかどうか。

 一方、レーザーとシールドの関係はかなり致命的である。
 レーザー4基くらいはシールド1基でシャットアウト出来てしまう。
 というか、丸腰の相手を撃破するにも80秒ギリギリかかるなどするレーザーが異常に貧弱なのだ。
 この時点のミサイルは「火力36:命中90:容量57」、対してレーザー(パルスレーザー)が「火力65:命中70」、ついでにキャノンが「火力32:命中60」で2連射可能となっているので、パイロットの攻撃能力の低さも合わせた「命中率」が火力に大きく影響し、特に時間経過で回復してしまうシールドに相性の悪さを現しているのかもしれない。

 なお、少し進めて第3マップの次にある街では「火力150:命中90:容量18」などという超短期決戦型のミサイルがある。
 迎撃ミサイルの程度については相手側も同様で、上述の通りレーザーは火力が低すぎるうえ集中してダメージを与える特性が死に体で役に立たず、キャノンも基本的にミサイルに劣り、そして先に装備を「破壊」すればそれだけ反撃を封じ優位に立てるというのが本作のバランス。
 つまり本作の戦術において最も有効なのは、迎撃ミサイル以上に用意したミサイルであるという脳筋理論に集約できることだろう。
 迎撃ミサイル複数とシールド持ちなんて防御の硬い相手が出る頃にはC×3やC×4といったコマンドを覚えてこれに代わるのは最大限用意したキャノンであるという選択肢が出来てくるが、悲しいかなレーザーの使い所はほとんどない。


・修理

 と、すでに評価がまとまった感もあるが本作ではまた「修理」コマンドの重要度も高い。
 ロストの概念があるため装備の耐久度を安全圏内に保つことは必須、そのターンの移動と引き換えに戦艦と装備全体を修理できる(EASYでは同時に実行可能)という「修理」コマンドは無くてはならないものなのだ。
 しばらく名前の挙がっていない「リペアユニット」はここで活躍するアイテムで、「修理」コマンドを実行する前に比較的損傷の少ない装備と積み替えるなどして搭載しより多くの損傷を回復することが出来るのだ。

 ・・・?

 ここでちょっと待ってほしいが、装備の積み替えは修理前に自由に行うことができる。
 ということは、倉庫を経由して交戦の激しいA地点で消耗した装備を安全なB地点のユニットとの2ユニットがかりで修理して差し戻すと言うことができるのではないか?

 出来るのである。  
さらに、よく見て見るとここで装備のみならず戦艦を乗り換えることもできる。
 つまり・・・。 物理法則もあったもんじゃねぇな!

 ゲーム中盤以降では6ユニットという大所帯になってくるので、実質的にこれは必須テクニックである。
 SFと言えばもう少し設定に科学考証を踏まえた理由付けをするものだと思っているのだが・・・。


・金策

 なお「第〇マップ」という表現を多用してきたが、本作は自由に戦闘を行えるランダムマップの類が無く資金は有限である。
 これを踏まえて「戦艦を壊されるのは論外です。」などという暴論が飛び出したわけだが・・・。

 ゲーム開始時点の資金は「300,000」、最初の街での買い物は戦艦1艇10,000強くらい、完全にチューンナップして+7,000ほど、装備が一つ900〜3,200、とそれほど苦しくはない。
 さらに、ゲームを進めて手に入る資金は300,000、1,000,000、4,000,000・・・となかなかのインフレっぷりなのであまり気にすることは無いだろう。
 一度に所有できる枠に限りもあるが、修理の仕様上数が力なので常にできる限りを揃えて行きたいところだ。


・まとめ

 というわけで、ビッグマウスを叩いてはいたもののやったことは平均的なゲームからの改悪だけという不出来な一作。
 ゲームのプレイ時間は「セット登録」もない不便なUIでチマチマ装備を切り替えるのと致命打をもらわないよう祈りながらオート戦闘を見守るのとに大半を費やされ、戦略を練る面白みは「不定形マップ」と装備の相性問題による自由度の低さによって自然と攻略手段が限られて終わってしまう。

 ソシャゲで暇をつぶしながら 本作の戦闘を眺めていて改めてゲームを攻略する面白みとは課題に対して様々な解決策を検討することにあって、解決策が限定されているのに運や資源といった要件によって実行させないのは不満にしかならない・・・などと思ったものである。
 これがいわゆる面白くない高難易度、設計者の独りよがり、「理不尽」というやつだろう。

 また宇宙戦艦だとかレーザーだとかといったガジェットを突っ込んだだけでストーリーラインにも世界観にも科学的・考察的な面白みのない「エセSF」というのも悪く、バカゲーとして特段笑えるようなシュールさやテンポがあるわけでもない。
 反面教師としては見るべきところがあるかもしれないが、本作は娯楽としては勧めえない内容である。



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・「シュヴァルツシルト」シリーズ同社のPCシミュレーションゲームシリーズ。
ゲーム全体で大陸統一のような単一の目標を目指すのではなく、物語を取り入れることによって目標に区切りを設け様々な展開を提供するようにした「シナリオシミュレーション」というシリーズらしい。


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