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7(セブン) 〜モールモースの騎兵隊(きへいたい)

7(セブン) 〜アルメセア年代記(ねんだいき)

プラットフォームプレイステーション2
開発ナムコ
発売ナムコ
発売年月日2000年 12月
ジャンル世代交代RPG
プレイ人数1人
セーブデータおよそ1.5MB、1ファイル内に5データまで
だったら1ファイル300KBで5つ保存させてくれ



システム シナリオ グラフィック サウンド ゲームバランス その他
モ:パズルゲーム
ア:作業ゲーム
モ:絵本風
ア:皆無
モ:絵本風
ア:使い回しが目立つ
モ:ドラマチック
ア:飽きる
モ:緻密
ア:多々運任せに
モ:朗読ムービーは後に自由に閲覧可能
ア:1000年続けられるかな?





・7(セブン) 〜モールモースの騎兵隊〜

 今この項目を読んでいるあなたは、ページを開いて、いきなりタイトルが二つ並んでいることに驚かれたかもしれない。なぜこういう書き方をしたのかはおいおい説明するとして、先ずはこのままこの項目を読んでいただければ幸いである。

 7(セブン) 〜モールモースの騎兵隊〜とは、2000年にナムコが発売した世代交代RPGである。
 最大の特徴「ローテーションバトルシステム」は、7人で組まれた部隊の前列、中列、後列、がくるくると入れ替わり、お互いを補助しながら強大な魔物と戦うというもの。
 不思議な少女に出会った少年達が世界を救う旅に出、出会った仲間と自分達の軍隊「騎兵隊」を組織してゆく物語が絵本を思わせる暖かなグラフィックスと語りによって描かれている。

 モンスター、「魔物」は非常に強大な存在であり、一人で戦おうとすれば手も足も出ずにやられてしまう。そうならないためには、事前に公開される魔物の能力に合わせて騎兵隊のメンバーを組み、回復や防御を駆使して交代交代に戦う「ローテーションバトル」を行う必要があると言うわけだ。
 実際の戦闘はほぼオートで行われ、プレイヤーはローテーションするか否か?の指示を出すのみとなる。だから、全ては戦う前の騎兵隊の組み方にかかっており、戦術よりも戦略、RPGよりもパズルゲームと言ったほうが感覚としては近いかもしれない。


 さて、この「ローテーションバトルシステム」だが、これをマスターするにはさまざまなルールを覚える必要がある。
 騎兵隊のメンバーとなるさまざまな職種の特徴を覚える必要があるし、敵の特殊攻撃だってわからなきゃならない。さらには属性や年齢といった要素まで知らないと意外な敗退を味わうことになる・・・と、ルールを覚えるだけで一苦労である。
 そう、それこそルールを覚えるためのチュートリアルだけで、1本のゲームが作れてしまうほど・・・。


 そうなのだ。


 このゲーム、7(セブン) 〜モールモースの騎兵隊〜とは、1枚のディスクの表、A面、1周目・・・。
 ルールを覚えるためのチュートリアルに過ぎないのだ。
 そのためゲーム開始時は属性や疲労度といった一部のルールは「存在しないこと」になっており、ゲームの進行にしたがって少しづつ、少しづつ、追加されてゆくこととなっている。
 ラスボスでさえ特殊能力の紹介を行い、リファレンスに新たなページが追加される。
 物語はこれからの戦いを予感させるように終わり、消化不良というか、非常に後味が悪い印象を受ける。

 ・・・内容自体はそれほど悪くない。世界を旅する楽しさはしっかりとあるし、グラフィックも丁寧だ。
 難易度も低くなく、それでいてどんな戦闘も勝てる方法が存在するためやり応えがある。


 そして、そんな本ゲームをクリアした後、唐突に始まるのが「7(セブン) 〜アルメセア年代記〜」なのだ。


・7(セブン) 〜アルメセア年代記〜

 「7(セブン) 〜アルメセア年代記〜」・・・これが本ディスクの裏であり、B面であり、応用編であり、そして「本編」である。
 基本システムはそのまま、騎兵隊メンバーの募集や退役、自由意志での遠征などの要素によって、「いかに長い間騎兵隊を存続させ続けられるか?」をただただつきつめるゲームとなっている。
 ・・・というのも、「モールモース」の最後で人々は永遠に魔物と戦い続ける運命に囚われたため。
 「モールモース」のはるか後の時代を描く本作ではかつての騎兵隊はすでに形骸化したものとなっていたり、歴代の強力な部隊を記した「殿堂入り」に仲間の名前があっても主人公の名前は無かったり、まるでバッドエンド後のような状態となっている。

 さて、このゲームについては特に語ることが無い。
 ランダムで現れる魔物を、ランダムに現れる仲間を駆使して倒してゆくのみである。
 本当にただ、それだけである。
 そのランダム性の中で、メンバーが途絶えないように、王国の信頼を裏切らないように、戦略を凝らしてゆくのが本作の楽しみ方である。

 正直言って、すぐに飽きた。オフィシャルガイドブックによると100年目が一応の区切りで、1000年目に何か凄いことが起きるらしい。10年ちょっとでやめた自分には縁の無い話だ。


・まとめ

 「モールモース」は出来が良いがボリュームが足りない。
 「アルメセラ」は内容が希薄だが末永く遊べる。
 どちらが好みかは人によるだろうが、共に中途半端なゲームであることは否めない。

 パッケージを手に取り、その暖かな絵が気に入ったというならば・・・「モールモースの騎兵隊」だけは、オススメできないこともない。


・ワンポイント攻略

 ・魔物のパラメータの中でも特に重要なのは「攻撃力」と「思考」。ダメージを受ける者がわかっているならば、ダメージを受けない者もわかっていると言うことだ。
 ・時にはローテーションせず、一気に叩き潰すのが有効な場合もある。
 ・まれに運任せの戦闘もある。そういうものと思ってあきらめよう。





・関連作品

・ヴィーナス&ブレイブス 〜魔女と女神と滅びの予言〜続編。主人公ブラッド・ボアルはモールモースの出身と言うことだが・・・?


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