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Airs Adoventure(エアーズアドベンチャー)


プラットフォームセガサターン
開発ゲームスタジオ
発売ゲームスタジオ
発売年月日1996年 12月
ジャンルロープレ
プレイ人数1人(2人で操作することも可能)
セーブデータ1つ9ブロック、3ファイルまで


システム シナリオ グラフィック サウンド ゲームバランス その他
質素 よく言えばシュール
悪く言えば電波丸出し
壊滅的 雰囲気に合う 悪い スタッフが超豪華





・ゲーム概要

 セガサターンのキラーソフトを目指して豪華スタッフを終結集結させた「正統派ロマンティック・ストーリーロープレ」。
 「パラサイト・イヴ」でも述べたが、豪華スタッフを売りにするゲームは大抵「すべる」気がする。こちらはそれ以上に大きくアピールし、それ以上に派手にすっころんだ。


・豪華スタッフ

 簡潔に、パッケージ裏の4人をWikipediaで調べてみると

・製作総指揮遠藤雅伸氏「ゼビウス」や「ドルアーガの塔」の生みの親
・原作・監督柴田賀盆氏遠藤雅伸氏の弟子、後に「巨人のドシン」のゲームデザイナー
・美術監督永野護氏「ファイブスター物語」や「重戦記エルガイム」などを代表作とするメカニックデザイナー
・音楽監督三枝成彰氏クラシックやオペラの作曲家、「Zガンダム」などの音楽を担当

 と、いうことらしい。
 各々の項目で「エアーズアドベンチャー」へのリンクが作成されているのを見ると、輝かしい経歴の中の消えない汚点となっているであろうことが想像される。


・グラフィック

 百聞は一見に如かずと言う通り、ゲームのグラフィックはその後の印象を決める非常に重要なパート。


 だとしたらこのゲームはもう終わっている。

 キャラクターデザイン自体の良し悪しはともかく、ポリゴンのレベルが酷すぎる。永野護氏の名誉のためにフォローしておくと、「ファイブスター物語」などを見れば氏の画力やデザイン、漫画への情熱は素晴らしい物と判る。それと氏のタッチも。その後で本作の主人公を見ると、むしろ御茶漬海苔氏の「ケビン伯爵」に近く感じる。


 そんなキャラクターの顔がステータスを見るたびアップになる。
 ファンファーレを鳴らしながら。もう勘弁して欲しい。


・説明書

 五つ折の紙一枚。
 使用上のご注意やパッケージ絵、スタッフ紹介を抜くとゲームの説明は4ページしかない。
 これなら説明書を読むのが苦手な人でも安心だ。


・シナリオ

 正直言って解説を放棄したくなるような超展開。イベントが唐突過ぎて理解できない。
 公衆の面前で秘密結社にスカウトされたり、装備品が空から降ってきたり、崖から飛び降りてお空の上に行ったり・・・話を総括すると、色男が王女をゲットする過程で世界も救っちゃったといった感じ。

 そもそもダンジョンがほぼ一本道な時点で分岐も何もあったもんじゃない。
 ラストは衝撃的だが、悪い意味で裏切られた気分になること請け合い。


・システム/ゲームバランス

 パーティーが主人公とヒロイン+αのみの二人の世界なので、敵キャラクターは三体出てきても順番待ちしながら一体づつ戦闘してくれる
 その分ゲームバランスが悪いが、こまめにセーブと装備の強化をしておけば何とかなるはず。

 あと蛇足ではあるが、一切ダメージを受けずに敵を倒すと「パーフェクト・ウィン」としてボーナスが入る。おかげでザコほどお金を稼ぎやすいという変な状態になっている。


・音楽

 中世っぽい世界観に合った、威風堂々として優しいイメージの音楽。
 率直に言うと音楽が一番まともであり、そのせいであまり印象に残らない。


・まとめ

 この他にも敵が爆散するとかダンジョン内はラジコン操作とか回復薬見つけてガッツポーズとか、ツッコミどころを上げればキリが無い。
 さんざん酷評したが、こういう類のゲームはやっているとだんだん気持ちよくなってくる。ランナーズハイか?
 こっち方面に目覚めた人には是非オススメ。そうでない人も苦痛でしかないゲームを進行させる気力があれば、話のネタ程度にやってみるのもいいかもしれない。少なくとも3ヶ月は話題に困らないはずだ。


・ワンポイント攻略

 ・宝箱の中には「特殊技」が入っていることがある。戦闘が多少楽になるので宝箱はこまめにチェックすること。
 ・2コンを挿して遊ぶと2Pでヒロインを操作できる。だからどうした。

 ・ゲーム開始時にセーブ用の空き容量が無いと警告メッセージが出る。わりと見る価値あり?





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